Linuxでスワップ領域の一覧表示を行う詳細ガイド

この記事では、Linuxでスワップ領域の一覧表示を行う方法について詳しく解説します。スワップ領域は、物理メモリが足りなくなった場合にディスク上の一部を仮想メモリとして使用する仕組みです。この領域の管理はシステムのパフォーマンスに大きな影響を与えるため、管理者としてその状態を把握する必要があります。

目次

基本的なスワップ領域の一覧表示

スワップ領域の一覧表示は`swapon –show`コマンドを使用して行います。

swapon --show  # スワップ領域の一覧を表示

このコマンドにより、スワップ領域の場所、サイズ、使用量などが確認できます。

swapon –showの出力内容

このコマンドの出力では以下の情報が表示されます。

1. 名称(NAME): スワップ領域の名前またはデバイス名
2. タイプ(TYPE): スワップ領域のタイプ
3. サイズ(SIZE): スワップ領域のサイズ
4. 使用量(USED): 使用中のサイズ
5. 優先度(PRIO): スワップ領域の優先度

オプション

`swapon –show`コマンドはいくつかのオプションを持っています。以下はその例です。

swapon --show=used  # 使用中のスワップ領域のみを表示

応用例

応用1: スワップ領域の使用状況を監視するスクリプト

#!/bin/bash
swapon --show | awk '{ print $4 }'  # 使用量を取得して表示

応用2: 特定のスワップファイルの詳細を表示する

swapon --summary | grep "/dev/sda2"  # /dev/sda2のスワップ情報を表示

応用3: スワップ領域の使用状況を定期的にログに出力

#!/bin/bash
while true; do
  swapon --show >> /var/log/swap.log
  sleep 60  # 1分ごとにログを出力
done

応用4: スワップ領域の使用が一定量を超えたら警告メールを送る

#!/bin/bash
threshold=500  # 使用閾値(MB)
current_usage=$(swapon --show | awk '{print $4}' | sed 's/M//')
if (( current_usage > threshold )); then
  echo "Swap usage exceeded!" | mail -s "Swap Warning" admin@example.com
fi

応用5: 使用していないスワップ領域を自動的にオフにする

#!/bin/bash
for swap in $(swapon --show=NAME,USED | awk '$2=="0" {print $1}'); do
  swapoff $swap  # 使用していないスワップをオフにする
done

まとめ

Linuxでのスワップ領域の一覧表示は、システムの健全な運用には欠かせない作業です。基本的な一覧表示から、応用例を用いてさまざまな管理作業を効率よく行えるようになることで、システムの安定性とパフォーマンスを向上させることができます。

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