Microsoft 365を利用されている方の中には、「AI機能は不要だけれど、価格が大きく上がってしまうのは困る…」と感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、Copilotが追加されたことで値上がりしたMicrosoft 365を、どのようにすればAIなしのプランで利用できるのかを徹底解説します。ぜひ参考にしてみてください。
Microsoft 365の価格上昇とCopilot導入背景
Microsoft 365（旧Office 365）は、Word・Excel・PowerPoint・Outlookなどの定番ソフトが含まれたサブスクリプション型のサービスとして、多くのユーザーから支持されています。近年では、クラウド機能の強化とともに、生成AIであるCopilotを統合することで、生産性をさらに高めることが可能になりました。しかしながら、その代償として2025年以降、一部プランの価格が約50%上昇するとアナウンスされており、AI機能を求めない人々にとっては負担増が大きな問題となっています。
Copilotがもたらす新たな価値
Copilotは、テキスト生成や文章の補完、メール下書きなどを支援するAI機能です。たとえば、Wordの文書作成中にCopilotが提案を行ったり、PowerPointで自動的にスライドのデザイン案を示してくれたりするため、作業効率が格段に向上する可能性があります。しかし、実際の業務や個人利用において「そこまで高度なAI機能は必要ない」というユーザーも多いのが現状です。
AI機能が不要なユーザーの声
- 「シンプルにExcelやWordを使えれば十分で、高額のAI機能は要らない」
- 「クラウド機能や共同編集も便利だが、AIによる文章生成までは求めていない」
- 「導入企業全員がCopilotを使うわけではないため、費用対効果が見合わない」
こういった声を受けて、Microsoftは「Copilot付きプラン」とは別に、従来と同等機能を維持した“AIなしプラン”を「クラシック版」として提供している、という情報が少しずつ共有されるようになっています。
AIなしプランが公式サイトに見当たらない問題
実際に「Microsoft 365 Personal/Family Classic（仮称）」と呼ばれるプランをネット上で探してみても、多くの場合はCopilot搭載プランばかりが並び、該当のクラシック版が見つからないという事例が報告されています。なぜこうした問題が起こるのでしょうか。
オンライン管理画面からの切り替えが困難
Microsoftアカウントの管理画面（account.microsoft.com）では、契約中のサブスクリプションや支払い方法を確認できます。通常であればここでプランのアップグレード・ダウングレードができるはずですが、Copilot付きプランが主流となった現在、「クラシック版」への切り替えオプションが見当たらないケースが目立ちます。
キャンセル→再加入が不利な状況
一部のユーザーは、料金上昇に抵抗して一度サブスクリプションをキャンセルし、改めてクラシック版に加入しようと試みています。しかし再加入画面では、なぜかCopilot付きの高額プランだけしか選択肢が表示されず、結果的に「クラシック版への移行が不可能」という事態に陥るといわれています。
Microsoft 365のクラシック版を利用する方法
「Copilotはいらないが、Microsoft 365の従来機能は使いたい」という方にとって、クラシック版をどうやって手に入れるかが最大の課題となります。ここでは具体的な方法を解説します。
1. まずはキャンセル前にサポートへ相談
自力でサブスクリプションをキャンセルすると、クラシック版がオンライン上で表示されない可能性が高いとの報告が多数あります。そのため、以下の手順を踏むのがおすすめです。
- account.microsoft.comの管理画面を開く
- 現在のサブスクリプションのステータスや契約更新日を確認
- キャンセルやプラン変更を行う前に、Microsoftサポートのチャットや電話で「AIなしプランへの移行を希望している」と伝える
- サポート担当者から、地域やアカウント状況を踏まえた具体的な切り替え手順を案内してもらう
サポート担当者に直接「Copilotなしプランは存在するのか」「クラシック版に切り替えることは可能か」と聞くことで、従来機能のみを提供するプランの情報を確実に得られます。
2. 既にキャンセルしてしまった場合の対処
もし既に自分でキャンセルしてしまった場合でも、サポートへの連絡が重要です。以下のようにアプローチすると、クラシック版へ再加入できる可能性があります。
- サブスクリプションをキャンセルした日時や理由を具体的に伝える
- 「再契約時にCopilot付きプランしか表示されない」状況をスクリーンショットなどで共有する
- 必要に応じてアカウント情報を提供し、サポート側に手動でクラシック版契約を設定してもらう
サポートによっては、上位部門にエスカレーション（問題を専門部署に引き上げること）が必要になる場合があります。その際は焦らず、相手の指示に従って手続きを進めるとスムーズです。
3. 地域による提供状況の違い
Microsoftはグローバル展開しているため、提供プラン名や料金体系が地域ごとに異なることがあります。例えば、欧米では別の名称で「AIなしプラン」が用意されている可能性もありますし、日本ではまだ正式に案内されていないケースも考えられます。
問い合わせのポイント
- 「Copilotなしのプランを使いたい」とはっきり伝える
- 「従来のMicrosoft 365と同等の機能があれば十分」という具体的な要望を提示する
- 現在のアカウントに紐づく地域情報や課金通貨を確認する
サポート窓口と情報を共有することで、最適なプランを提案してもらえる確率が上がるはずです。
Copilot付きプランとの機能比較
では、Copilot付きプランとAIなしのクラシック版プランは何が違うのでしょうか。以下の表は、想定される主な機能比較例です（実際の名称や内容は地域や時期により変更される場合があります）。
| 機能 | Copilot付きプラン | クラシック版プラン |
|---|---|---|
| 価格帯 | 従来比で約1.5倍ほど高額になる可能性 | 従来のMicrosoft 365 Personal/Familyと同程度の価格帯 |
| Copilot（生成AI） | 利用可（Word, Excel, PowerPointなどでAIの提案を受けられる） | 利用不可 |
| クラウドストレージ（OneDrive） | 1TBなど従来と同様 | 同等（プランにより容量違いあり） |
| Officeアプリ（Word, Excelなど） | 従来のデスクトップ版・モバイル版が利用可能 | 同等 |
| 定期アップデート | あり（機能修正・セキュリティアップデート） | 同等 |
| カスタマーサポート | あり | あり |
| その他のクラウドサービス | Microsoft Teams、Outlook.comなど | 同等 |
Copilotの機能以外は、基本的に従来プランと大きな違いはないと想定されます。価格の差は主にAI機能の有無に起因しているようです。
クラシック版を利用する利点と注意点
AIなしのクラシック版を選ぶ理由には、料金面以外にもいくつかメリットがありますが、一方で注意しておくべきポイントも存在します。
メリット
- コスト削減
従来と同等の価格帯でMicrosoft 365を使えるため、個人や小規模事業者にとっては経済的負担を抑えられます。 - シンプルな操作
CopilotによるAI提案が必要ない場合、画面や機能がシンプルになり、学習コストを軽減できます。 - プライバシー懸念の低減
AI機能によるデータ解析を気にせずに済むため、企業の情報セキュリティポリシーによっては導入しやすい場合があります。
注意点
- 将来的なサポート状況
Microsoftは今後もCopilotを前面に押し出したサービス拡充を行う可能性があり、クラシック版の扱いがどうなるかは不透明です。 - オンラインでの申し込み難度
先述のとおり、ウェブ上の契約ページでクラシック版が表示されないことがあるため、問い合わせや手動手続きが必要になります。 - 地域差やアカウント差による提供制限
一部地域ではそもそもクラシック版が提供されていない、あるいは特定の法人向けプランのみで個人向けには存在しない可能性もあります。
サポートへの問い合わせ手順とポイント
オンラインでクラシック版が表示されない場合は、最終的にMicrosoftサポートに連絡する必要があります。ここでは問い合わせ時の具体的な手順例とポイントをまとめます。
問い合わせ手順
- 公式サポートページへアクセス
Microsoftサポートのサイトから、チャットサポート・電話サポートのいずれかを選択します。 - トピック選択
カテゴリとして「サブスクリプション管理」や「Microsoft 365の契約トラブル」を選び、次の画面で「プラン変更について」などをクリックします。 - 担当者とチャットまたは電話
自動応答では解決できない場合、担当者がつくチャットや電話サポートにつながります。その際に「CopilotなしのMicrosoft 365を使いたい」と要望を伝えましょう。 - アカウントと支払い情報の確認
担当者によっては、本人確認のためにアカウント情報、支払い方法、契約履歴などを聞かれることがあります。セキュリティ上必要な範囲で情報を正確に伝えましょう。 - クラシック版の存在について質問
「クラシック版の正式名称」や「提供の有無」、「切り替え手続きの可否」を直接質問します。地域によって呼び名が違う場合もあるため注意が必要です。 - 手動で切り替えてもらう
サポート担当者がプラン変更を行ってくれるケースがあります。無事にクラシック版が追加・適用されたら、アカウント管理画面で契約内容を確認しておきましょう。
具体的な設定例：PowerShellでのライセンス確認
企業向けMicrosoft 365（法人プラン）の場合、PowerShellを使ってライセンスの割り当て状況を確認する方法があります。個人ユーザーには直接関係ない部分もありますが、IT管理者にとっては便利な手段です。以下は簡単な例です。
# Microsoft 365に接続する
Import-Module Microsoft.Online.AzureAD
Connect-MsolService
# 現在のライセンス情報を確認
Get-MsolAccountSku
# 特定ユーザーのライセンス一覧
Get-MsolUser -UserPrincipalName user@contoso.com | Select-Object DisplayName, LicensesGet-MsolAccountSkuで自分の契約しているSKU（プラン）一覧を表示Licensesに表示される情報で、Copilotを含むプランかクラシック版かをチェック
ただし、一般ユーザーの「Microsoft 365 Personal/Family」には直接関係しませんので、あくまで法人プランやEducationプラン等での確認方法として参考にしてください。
クラシック版の今後の展望と対策
Microsoftは積極的にCopilotの導入を推進しており、今後さらなるAI機能拡張が行われると予想されます。一方で、AI機能にコストをかけたくないユーザーが存在することも事実です。クラシック版が今後も一定期間は提供される可能性が高いものの、公式に長期で保証されているわけではありません。
長期的な視点での対策
- 代替サービスの検討
万が一クラシック版が廃止になった場合、Google WorkspaceやLibreOfficeなどの他サービスへの移行も視野に入れる必要があります。 - 複数年契約のオプション
法人向けには複数年契約のオプションが用意されている場合があります。固定期間中の価格上昇を抑えられる可能性があるため、検討してみる価値があります。 - Copilotの有益性の再評価
AI機能が今後さらに進歩し、業務効率を大幅に向上させる可能性があります。場合によっては、クラシック版にこだわるよりもCopilot付きのプランを選んだ方が結果的にコスパが良いことも考えられます。
結論：Copilot不要ならサポート連絡が最も確実
Copilotによる値上げが気になる場合、ウェブ管理画面だけではクラシック版にたどり着けないケースが多いのが実情です。少々手間がかかりますが、必ずMicrosoftサポートへ連絡し、「AIなしのプランを使いたい」という旨をしっかり伝えることが、現在最も確実な対策といえます。特に、自身で一度キャンセルした後にクラシック版へ移行しようとする場合は、早めにサポートへ問い合わせることでスムーズな切り替えが期待できます。
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