Microsoft 365の言語パックを徹底解説!複数インストールの対処法と削除手順

新しいパソコンを手にすると、ワクワクしながらMicrosoft 365をインストールする方は多いと思います。ところが、いざ使おうとしたら勝手に複数の言語パックが入っていて戸惑った……という経験はありませんか。私も初めて遭遇した際は驚きましたが、実はこの現象、よくあることなのです。そんな複数言語パックの仕組みや削除方法について、できるだけわかりやすく解説します。

目次

Microsoft 365に複数言語パックがインストールされる背景

ここでは、Microsoft 365を新規に導入したときに、なぜかいくつもの言語パックが付属してしまう理由を詳しくお伝えします。初めて遭遇すると不思議に感じますが、実はMicrosoft 365が「言語アクセサリパック」という仕組みを持っていることが主な要因です。

言語アクセサリパックとは何か

言語アクセサリパックとは、Microsoft 365(旧称Office)をさまざまな言語で利用できるようにする拡張パッケージのようなものです。標準の英語だけでなく、日本語やフランス語、スペイン語など多数の言語ファイルが含まれることがあります。
これらが付属していると、ExcelやWord、PowerPointなどの操作画面、ヘルプ文章、校正ツールを複数言語で扱えます。

セットアップ時のバンドル設定

Microsoft 365を新しく購入したり、PCメーカーがプリインストールしている状態だと、あらかじめ複数の言語アクセサリパックが含まれたバージョンを導入している可能性があります。また、ユーザーがMicrosoft 365インストール時のカスタマイズ手順をよく見ず「推奨インストール」のような形で進めてしまうと、自動的に多言語パックが一緒にセットアップされることもあります。

世界各国の同僚や取引先とプロジェクトを進める際、複数言語パックがあると便利な場合があります。外国語を勉強するきっかけにもなります。

私の体験談: インストール直後の戸惑い

初めてWindows 10搭載のノートPCにMicrosoft 365を入れたとき、プログラムと機能の一覧に英語、フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語など多彩な表記が並んでおり、驚いた記憶があります。最初はマルウェアかと勘違いしましたが、実際は全てOffice関連の言語パックでした。日本語と英語だけ使えれば十分な自分にとっては、不要な言語が大量に入っているのは正直なところ混乱のもとでした。

職場や個人で海外とのやり取りが多いならともかく、全く使わない言語パックまで揃っているのはもったいないです。データ量や更新の手間を考えると、必要ない言語は削除したほうがスッキリすることが多いと感じます。

言語パックが複数入っていると起こりうる問題

使わない言語パックが入っているだけなら放っておいてもいいのでは?と思う方もいるでしょう。しかし、実はデメリットが全くないわけではありません。

ディスク容量の圧迫

複数の言語パックはそれぞれにファイルを持つため、Cドライブやシステムドライブを多少ではありますが圧迫します。大きな容量を要するわけではないものの、SSDが小容量のPCを使っている場合、少しでも容量を節約したい方には気になるところです。

更新やアップデートの時間増加

Microsoft 365は定期的にアップデートが配信されますが、言語パックが多いとアップデートの処理対象が増える可能性があります。その結果、必要のない言語パックまで更新プログラムをダウンロードしてしまい、更新時間や通信容量が増えるケースがあります。

アップデート時に通信量と時間がかかるのは生産性を下げる恐れがあります。特にネット回線が遅い環境ではストレスが増すかもしれません。

Officeアプリの言語設定が紛らわしくなる

WordやExcelの言語設定をカスタマイズする際、使わない言語がリストにたくさん並ぶと設定を探しにくい問題が生じます。言語一覧をスクロールしていく手間が多くなり、誤って別の言語に変更してしまう恐れもあります。

不要な言語パックのアンインストール手順

ここでは、実際に不要な言語パックを取り除く方法を解説します。Windowsの設定画面から個別にアンインストールする方法と、Microsoft公式のアンインストールサポートツールを活用する方法の2種類を紹介します。

Windowsの設定から個別にアンインストール

1つ1つ操作してもいいから、確実に消していきたいという方向けの手順です。自分が何を削除しているかをはっきり把握できるので、最初はこの方法が安心かもしれません。

Windows 11の場合

1. スタートボタンを押して設定を開きます。
2. 「アプリ」を選択し、「アプリと機能」に進みます。
3. インストールされているプログラム一覧から不要なOffice言語パック(フランス語、ドイツ語など)を探します。
4. 選択してアンインストールボタンをクリックします。
5. 画面の指示に従ってアンインストールを完了させます。

Windows 10の場合

1. スタートボタン→歯車アイコンをクリックしてWindowsの設定画面を開きます。
2. 「アプリ」または「システム」から「アプリと機能」を選びます。
3. インストール済みのプログラム一覧にOffice言語パックが出てきます。
4. 不要な言語パックをクリックしてアンインストールを実行します。

Microsoft公式のアンインストール サポート ツールを利用

複数の言語パックが一気にインストールされている場合、1つ1つ消していくのは大変です。そんなときはMicrosoft公式が提供しているアンインストール専用ツールが便利です。

ダウンロードと実行方法

1. Microsoftのサポートページにアクセスします。
2. 「Officeをアンインストールする」ページを開くと、アンインストール サポート ツールへのリンクが表示されています。
3. ツールをダウンロードして実行すると、Office関連のプログラムを一括で削除してくれます。
4. その後、必要に応じて再インストールし、今度は不要言語を加えないようにインストールオプションをカスタマイズしましょう。

個人的には、面倒な操作を最小限に抑えたい方にはアンインストールサポートツールをおすすめします。ただし、Office自体の再インストールも一度行う必要があるので、その点は注意ですね。

Office Deployment Toolを使った上級者向け対処

より細かくOfficeをインストールしたい場合は、MicrosoftのOffice Deployment Toolを使用する方法があります。カスタマイズ可能なXMLファイルを作成し、どの言語をインストールするか、またはインストールしないかを指定できます。

Office Deployment Toolの概要

Office Deployment Tool(ODT)は、組織内の多くのクライアントPCにOfficeを展開するときなどに使われる公式ツールです。一般の利用者にも無料で公開されており、細かいカスタマイズや無人インストールが可能になります。

XMLファイル例

ODTで利用するXMLファイルでは、言語を指定するセクションを編集し、インストール不要な言語を省くことができます。たとえば英語のみインストールし、日本語や他言語は入れないように設定が可能です。

<Configuration>
  <Add OfficeClientEdition="64" Channel="Current" SourcePath="C:\Office" >
    <Product ID="O365ProPlusRetail">
      <Language ID="en-us" />
      <!-- 不要な言語は省略 -->
    </Product>
  </Add>
  <RemoveMSI All="True" />
</Configuration>

このようにXMLファイルで指定しておくことで、インストールの際に余計な言語パックが入りません。

複数言語パックを残しておくメリットとデメリット

アンインストールする前に、そもそも言語パックを残しておく選択肢も考慮すべきです。ここでは、そのメリットとデメリットを整理してみます。

メリット

海外とのコミュニケーションや国際会議が多い職場では、複数言語を即時に切り替えられると業務効率が上がる可能性があります。

業務上、他言語のドキュメントを扱う機会が多い方は、使いたい言語にすぐ変更できるメリットがあります。また、Officeの翻訳機能を活用する場面でも、異なる言語パックがあると校正の精度が上がると言われています。

デメリット

ディスク容量を無駄に消費し、アップデート時に不要な通信と時間がかかる場合があります。

上で触れたように、使わない言語までアップデートの対象に含まれてしまい、PCの動作にわずかながら影響を与えるかもしれません。特にストレージが限られた環境や通信速度が遅い回線を使っている方は注意が必要です。

実際に消しても大丈夫?トラブルシューティング

いざ不要な言語パックを削除しても、Officeの動作に問題はないのでしょうか。通常は問題ありませんが、稀に以下のようなトラブルが起こるケースがあります。

消したはずの言語がまた再インストールされる

Microsoft 365の自動更新時や、別のOfficeアプリをインストールしたタイミングで言語パックが再度入ってしまうことがあります。これは、Officeの設定ファイルや組織のグループポリシーなどで多言語環境がデフォルトになっている場合に起こる可能性があります。

対処法

1. Officeアプリの言語設定画面で、不要な言語が既定や優先リストに含まれていないか確認する。
2. 企業のネットワーク内であれば、IT部門やシステム管理者が言語パックを強制配布している可能性をチェックする。
3. 必要に応じてOffice Deployment Toolなどで完全に除外設定を行う。

英語以外の文字が文字化けするケース

言語パックを削除したことで、日本語と英語以外の文章が正しく表示されず、文字化けが起こる場合があります。国際的なやり取りがある方は、やはり必要な言語パックは入れておくほうが安全です。

マイナーな言語のドキュメントを受け取る頻度が多い人ほど注意が必要です。削除後に文字化けしたら困るので、定期的に使う言語パックは残しておくのがおすすめですね。

まとめと今後のおすすめ対処策

不要な言語パックは放置しても大きな支障にならないこともありますが、ディスク容量やアップデート時間が少しでも気になる方はアンインストールを検討してみましょう。特にOfficeの言語設定を頻繁に切り替えない人は、必要最小限の言語だけを残しておくほうが効率的です。

また、海外クライアントとのやり取りが急に増えたり、留学や出張で他国言語が必要になったりした場合は、その都度言語パックを追加インストールするのも選択肢の一つです。Microsoftのサイトからダウンロードして簡単に追加できるので、いつでも必要なときに利用できます。

表で見る不要言語パックの有無を決める基準

利用状況 対処方法
普段から複数言語を使う人 削除せずにそのまま維持する。必要に応じて追加も検討。
特定の言語のみを長く使う人 他の言語パックをアンインストールしてディスク容量を確保。
企業・組織内で一括管理されている人 管理者に要望を伝える。個人で勝手に削除できない場合もある。
たまに海外の文書を閲覧する人 閲覧頻度が高い言語だけ残す。もしくは都度インストール。

おわりに

Microsoft 365の多言語化はグローバル化に対応するためにも有用ですが、必要ない場合にはアンインストールで軽量化が期待できます。特に「英語しか使わない」「日本語と英語だけで十分」といったケースなら、一度全部消してから改めて必要な言語だけを追加するほうがスッキリすることも多いでしょう。

新しいパソコンを手にしてソフトウェア環境を整えるのは楽しい反面、細かな設定で時間を取られがちです。少しずつ整理して、自分に合った快適なOffice環境を整えてください。

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