macOS Monterey 12.7.xでMicrosoft 365を使うには?実態とインストール方法を徹底解説

Macを快適に使いこなしたいと考えたとき、多くの方が気にされるのがOffice系アプリの動作環境です。特にmacOS Montereyなどの少し古めのOSでは、インストーラがはじかれてしまったり、サポート対象外とされていたりするため、実際に動くのかどうか不安になることも多いですよね。私自身、Montereyを愛用していて「このまま使い続けられればいいのになあ」と思いながらも、アップグレードするかどうか何度も迷った経験があります。ここではMicrosoft 365がMontereyの環境でも動くのか、そしてインストール方法はどうすればいいのか、実例をまじえながらわかりやすく解説していきます。

目次

macOS Monterey環境でMicrosoft 365を動かせるのか

公式サポートの現状

Microsoft 365は常に更新が繰り返されているサブスクリプション型のサービスです。最新機能が随時追加されるのはうれしい反面、古いOSに対しての互換性やサポートが段階的に切り捨てられることも珍しくありません。実際、Microsoft公式サイトを見ると「macOS 13以降が必要」という要件が示されるケースが増えています。

ただ、それはあくまでも「現在の公式サポートの基準」であって、絶対にMontereyで動かないというわけではありません。過去のバージョンや特定のビルドを使うことで、MontereyでもMicrosoft 365をインストール・起動できる可能性は十分にあります。以前はOffice 2011やOffice 2016といった永続ライセンス版がMontereyで問題なく動作していたように、Microsoft 365に関しても実際には使えるケースが多いのが実態です。

サポートと互換性は別物

MicrosoftやAppleは基本的に最新OSを含む直近3バージョン程度のサポートを行う方針をとっており、新しいOSがリリースされると古いバージョンのOSが順次サポート外となることがあります。しかし「サポート外=動かない」というわけではなく、正式な問い合わせ窓口が使えなくなったり、最新のセキュリティアップデートが受けられなかったりといったリスクが高まるだけで、今すぐ起動しなくなるわけではありません。これは多くのMacユーザーにとって少し紛らわしい点ではありますが、安心材料でもあります。

インストール方法と古いビルドの活用

最新インストーラを使うと弾かれてしまう場合

Monterey 12.7.x環境でMicrosoft 365を新規インストールしようとすると、ダウンロードした最新インストーラが起動し、途中で「macOS 13以降が必要です」と表示されて弾かれてしまうことがあります。これはMicrosoft 365のアップデートにより、公式にはVentura以降をターゲットとするバージョンに切り替わっているためです。

過去のビルドを入れてから自動更新を狙う

そんなときには、Microsoft公式の更新履歴ページ(Update history for Office for Mac)を活用する方法が有効です。そこには各ビルドのリリース日や対応状況が記載されており、Montereyでインストール実績のある古いバージョンのインストーラを見つけ出せます。たとえば2023年2月頃にリリースされたバージョン16.70のOfficeなら、Monterey環境でもインストールできたという報告があります。

インストールが完了したら、その状態でOfficeアプリを立ち上げると、自動更新が走ることがあります。自動更新が実行された場合、Montereyにまだ対応している最新のビルド(たとえば16.88など)までアップグレードされる可能性が高いです。こうした手順を踏むことで、最新インストーラに頼らずMicrosoft 365を使い続けることができます。

古いビルドを探す手間はありますが、すでに実績のあるバージョンを入れてしまえば、MontereyでもMicrosoft 365を利用できる点はメリットです。

ライセンス形態の違いは要チェック

Microsoft 365サブスクリプションと永続ライセンス版Office

Microsoft 365(サブスクリプション版)は常に最新機能を取り込みやすい点が強みですが、その一方でOS要件を満たさなくなると新しい機能を十分に生かし切れないリスクがあります。仮にMonterey環境で古いビルドのMicrosoft 365を使い続けるとしても、将来的に必要なセキュリティアップデートが適用されない場合もあるので注意が必要です。

一方、Office 2021などの永続ライセンス版は、基本的に購入時点のサポート対象OSで使い続けることができます。ただし、こちらも新OS向けの新機能やセキュリティパッチが後々サポートされない可能性が高く、結局はOSのアップデートかソフトの買い替えを考えなければいけない局面が出てくるでしょう。

Office 2016・2019はさらに更新が難しい

既にメインストリームサポートが終了しているOffice 2016や2019は、今後の更新はほぼ望めません。Montereyで動くか動かないかというより、もし不具合やセキュリティ問題が発生しても修正パッチが配布されないケースが考えられます。長期的に安定して使い続けるには、どうしてもMicrosoft 365やOffice 2021といった新しいライセンス形態に切り替えるのが安心です。

Montereyやそれ以前のmacOSにこだわりたい場合、公式サポートが切れた後のセキュリティリスクが大きくなる点はデメリットです。

Montereyユーザーが取り得る選択肢のまとめ

OSをアップグレードできるなら迷わずVentura以降へ

もしお使いのMacがVentura以降のOSにアップデート可能なスペックであれば、素直にOSをアップグレードしてしまうのがストレスなくMicrosoft 365を導入できる最短ルートです。公式にも対応OSとして明記されているため、今後のアップデートや機能追加にもスムーズに対応できます。

実際のところアップグレードで大きく環境が変わるの?

私の場合、MontereyからVenturaへアップグレードした際、アプリの互換性が心配でしたが、大半のソフトが問題なく動作していて拍子抜けしました。念のため大事なデータはバックアップを取っていましたが、結果的に「もっと早くやっておけばよかった」と思うほどスムーズな移行でした。可能な限り、長期的に見て安心な環境にしておくのは大切だと実感しました。

私の知人はMonterey環境のMac miniを使い続けていて、どうしてもアップデートしたくない理由があったそうです。Adobe系アプリのバージョン互換を気にされていたのですが、意を決してVenturaにアップデートした後は意外とあっさり問題なく利用できていました。環境依存の都合は人それぞれとはいえ、実例としてはスムーズに動くケースも多いようです。

OSをアップグレードできない場合の対処法

どうしてもアップグレードが難しい場合もあります。例えば会社規定でOSを固定しているケースや、ハードウェア的にVenturaへ上げられない古いMacを使っている場合などです。その場合は、先に触れたように古いビルドのMicrosoft 365をダウンロードし、Montereyで動く実績のあるバージョンを導入するのが現実的な対処法になります。

古いビルドの具体的なダウンロード手順

1. Microsoft公式サイトの更新履歴ページを開く

Microsoftは「Update history for Office for Mac」という専用ページを用意しています。ここでは月ごとのOffice更新内容が表示され、インストーラのダウンロードリンクが記載されています。

2. 対応確認済みのビルドを探す

Monterey対応が報告されているバージョン(例:16.70や16.72など)を見つけ、対応OSが明記されている場合はそれを選びます。ユーザーコミュニティの情報が役立つことが多いので、SNSや専門フォーラムも併せてチェックすると確度が高まります。

3. インストーラを実行してみる

ダウンロードしたパッケージを実行し、インストールを進めてみましょう。中には最終確認画面でOSバージョンチェックが行われるケースもありますが、古いインストーラであればMontereyで止められないことが多いです。無事インストールできたらOfficeアプリを起動し、自動更新を行います。

手動インストールの煩わしさはあるものの、すぐに使い始めたいMacユーザーにとってはありがたい救済策といえます。

周辺アプリやOneDriveのバージョンにも注意

Office本体だけではなくOneDriveやTeamsも確認

Microsoft 365に含まれるのはWordやExcelだけではありません。OneDriveやTeams、Outlookなどのアプリもセットになっていますが、これら周辺アプリも最新バージョンはmacOS 13以降を前提としているケースがあります。Microsoft 365のメインアプリはどうにか動かせても、Teamsが起動できないとなるとリモートワークが快適に行えないかもしれません。周辺アプリがどの程度Montereyに対応しているか、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

Monterey上でTeamsを利用する場合、最新ビルドを当てられず一部機能が制限される可能性があります。オンライン会議やファイル共有の安定性にも影響が出るかもしれません。

実際の利用感と事例

先日、知人のフリーランスデザイナーがMonterey環境でOfficeアプリを使いたいということで、古いインストーラ経由でMicrosoft 365をインストールしていました。インストール後は、WordやExcelなど主要ソフトが通常どおり起動し、編集や共同作業にも問題なく対応できているようでした。ただし、OneDriveの自動バックアップ機能やTeamsでのビデオ会議などではたまに不具合を起こすことがあり、クライアントとのやり取りに少し支障をきたす場面があったそうです。

MontereyとMicrosoft 365を共存させるメリット・デメリット一覧

ポイントメリット・デメリット
動作多くの場合で動作可能。ただし最新ビルドのインストーラは弾かれる。
セキュリティ公式サポート外になりやすく、アップデートが滞るリスク。
コストMicrosoft 365なら追加出費なし(既存ライセンス)。Office 2021なら買い切りだが将来的なOSアップデートでリスクあり。
安定性古いビルドを入れれば動くが、最新機能の恩恵は受けにくい。
今後の将来性OSをアップグレードしない限り、公式対応外となるためトラブルに自己対応が必要。

Monterey環境を長期間使い続ける場合は、セキュリティ的にもOfficeの互換性的にも、いずれ大きな決断が必要になります。仕事や学業などで頻繁にMicrosoft 365を使うなら、リスクを最小限にするためにもOSアップデートを視野に入れたいところです。

まとめと筆者の見解

MontereyでMicrosoft 365を使うことは現状でも不可能ではありません。古いビルドのインストーラを入れてから自動更新を試みる方法で、多くのユーザーが運用できています。ただし、サポートが切れていくOSを使うのはセキュリティリスクも含めて不安が残るものです。特にビジネスでOfficeを日常的に使う方にとっては、セキュリティ事故やソフトの不安定動作は避けたいトラブルの筆頭でしょう。

状況が許すならVentura以降へのアップグレードを検討し、Microsoft 365を最新状態で走らせるのがベストです。それが難しい場合には、公式更新履歴を参照しつつ動作確認済みのバージョンを導入し、今後はアップデートや機能制限に注意しながら運用していく必要があります。いずれにしても、周辺アプリやライセンス形態を含めてよく調べ、リスクと便利さを天秤にかけながら最適な方法を選ぶのが賢明だと感じます。

私自身、Montereyをしばらく使っていましたが、Officeが重宝する仕事スタイルに変わったタイミングでVenturaにアップグレードし、今は快適に動かしています。実際にやってみると手間はそこまで大きくないので、迷っているなら一度バックアップを取ったうえでトライしてみてはいかがでしょうか。

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