パソコンやスマートフォンでスムーズにブラウジングを楽しみたいと考える方にとって、不要なニュースフィードや広告が目に入るのは気が散ってしまいますよね。今回はMicrosoft Edgeの新規タブで表示されるMSNニュースを非表示にする方法を中心に、より快適なブラウジング環境を実現するためのヒントをご紹介します。
MSNニュースの非表示を望む背景と目的
Microsoft Edgeを開くと、デフォルトで新規タブにMSNのニュースや広告、コンテンツが表示されます。これはMicrosoftの公式ポータルから取得される情報であり、最新のニュースやトレンドを即座に確認できるというメリットがあります。しかし、多くの方が以下のような理由でMSNを表示させたくないと感じています。
- 仕事や作業に集中したいのに、ニュース見出しなどが目に入り気が散る
- プライベートのニュースを表示して欲しくない職場環境での利用
- 新規タブを開いたときに空白ページや好みのWebサイトを表示させたい
そこで、MSNのニュースやコンテンツを完全に消したり、最低限の表示に抑えたりしたいという要望が多く寄せられています。本記事では、Edgeの機能や拡張機能を活用して目的を達成する方法を詳しく解説します。
なぜデフォルトでMSNが表示されるのか
Microsoft Edgeは、ユーザーに最新情報を届けるため、初期状態ではMSNポータルによるニュースや広告、天気予報などを新規タブに表示する設計になっています。Microsoftが提供するサービスとの親和性を高める狙いもあるため、システムとしては簡単に「全て非表示」にできない仕組みが取られているのです。
Windowsの利用者数と広告収入との関係
Microsoftは世界中のWindowsユーザー向けに様々な広告やニュースを発信しています。これにより、ユーザーにとっては情報を一元的に得られる利点がある一方、Microsoft側にとっては広告収益やサービス利用促進にもつながるという側面があります。そのため、Edgeの標準設定からMSNをすぐに削除できない仕様になっていると考えられます。
Edgeのレイアウト設定でMSNニュースを減らす方法
まず、拡張機能を導入する前に試していただきたいのが、Edgeの「新しいタブページ」のレイアウト調整です。完全に非表示にはならなくとも、ニュースフィードを最小限に抑えることは可能です。
手順一覧
Edgeのレイアウトをカスタムや集中表示に切り替える方法を以下の表にまとめました。
手順 | 詳細 |
---|---|
1 | Microsoft Edgeを起動し、右上の「・・・」アイコンをクリックする |
2 | 「設定」をクリックし、左側メニューの「新しいタブページ」を選択する |
3 | 「カスタマイズ」をクリックし、「ページ レイアウト」で「集中表示」または「カスタム」を選択する |
4 | 「コンテンツ」を「オフ」または「見出しのみ」に変更して適用する |
この設定を行うことで、ニュースフィードが最小限の表示に抑えられ、集中表示の場合はほぼMSNのコンテンツが視界に入らなくなります。ただし、完全にMSNを排除することはできず、一部の広告やニュースタイルが残る場合があります。
拡張機能で新規タブを完全にカスタマイズ
MSNニュースを含むEdgeの新規タブの要素を完全に非表示または切り替えたい場合は、拡張機能の導入が手っ取り早い方法です。特に、カスタマイズ性の高い拡張機能を利用すると、空白ページや好みのポータルサイトを新規タブに設定することが可能になります。
代表的な拡張機能「New Tab Redirect」の使い方
インストールと初期設定
- Microsoft Edgeの拡張機能ストアにアクセスし、「New Tab Redirect」などのキーワードで検索します。
- 検索結果に表示された拡張機能を選択して「インストール」ボタンをクリックします。
- インストールが完了すると、Edgeのツールバーに拡張機能のアイコンが表示される場合があります。表示されない場合は拡張機能の管理画面で確認しましょう。
URLの指定による新規タブ変更
- 拡張機能をクリックして「設定」または「オプション」を開きます。
- 「新しいタブページにリダイレクトするURL」などの項目があるので、ここに希望するWebサイトのURL(例:https://www.google.com/ など)を入力します。
- 設定を保存すると、次回から新しいタブを開いたときに指定したURLが自動的に読み込まれ、MSNのニュースを表示しないようになります。
拡張機能を利用するメリット・デメリット
拡張機能による新規タブのカスタマイズは非常に便利ですが、導入を検討する際にはメリットとデメリットの両方を把握しておくことが大切です。
メリット | デメリット |
---|---|
自由度の高いカスタマイズが可能 自分に合ったポータルサイトや空白ページを表示できる 作業効率や集中力を高められる | 拡張機能がEdgeの動作に影響を与える可能性がある 企業ポリシーで拡張機能が制限されている場合がある 拡張機能自体がアップデートや開発停止で使えなくなるリスク |
信頼できる拡張機能を選ぶポイント
- 開発者情報やレビューを確認し、評判の良い拡張機能を選ぶ
- バージョンアップが定期的に行われているかチェックする
- Edge以外のブラウザでも定評のある拡張機能を選ぶと安心感が高い
環境やバージョン別の注意点
Microsoft EdgeはWindows以外にもMacやモバイル版など、複数のプラットフォームで利用されています。MSNニュースの非表示や拡張機能の使い勝手は環境によって少しずつ異なる場合があります。
Windows版Edgeでのポイント
- Windows 10やWindows 11の場合、Edgeのバージョンアップが自動的に行われるため、拡張機能の互換性は基本的に保たれやすい
- 組織のグループポリシーが導入されているPCだと、拡張機能インストールが制限される可能性がある
Mac版Edgeでのポイント
- Mac版Edgeでも拡張機能ストアを利用可能
- システム設定(プライバシーとセキュリティ)で権限設定を許可しないと拡張機能が正常に動作しないことがある
- Macの環境でMSNを完全に非表示にしたい場合もWindowsと同様に拡張機能が有効
モバイル版Edgeでのポイント
- スマートフォン向けのEdgeアプリでは、拡張機能を導入できないか、制限されている場合が多い
- モバイル版ではブラウザ設定を見直し、ニュースフィードをオフにする程度しかできないケースもある
- 完全なMSN非表示が難しい場合は、他のブラウザを併用するなども検討
新規タブ以外のMSN要素を最小化するコツ
新規タブだけでなく、EdgeのホームページやスタートページにもMSN関連の情報が表示される場合があります。これらを最小化することで、全体的にMSNの露出を減らすことが可能です。
ホームページ設定の見直し
- Edgeの設定から「起動時に開くページ」を空白または好みのサイトに設定する
- MSNやMicrosoftの既定ページが登録されている場合は削除する
Bing検索画面でのMSN表示を抑える
- Bingトップページでもニュースが大きく表示されることがある
- 拡張機能でBingのトップページを避ける、またはニュースブロック系の拡張機能を導入する
企業・組織での利用に関するポイント
会社や学校など、組織全体で使用しているPCにEdgeを導入している場合は、ポリシーによって拡張機能や設定変更が制限されていることがあります。以下の点に注意するとスムーズです。
IT管理者との連携
- 拡張機能のインストールを許可されるには管理者の許可が必要な場合がある
- ポリシー設定で特定の拡張機能のみインストール可能と制限しているケースも
グループポリシーでのEdge設定
- 大規模な組織では、レジストリやグループポリシーを使ってデフォルトの新規タブページをカスタマイズしていることがある
- もしMSNの表示を企業全体で抑止したい場合は、管理者に相談してポリシーを改定してもらう必要がある
MSNニュースを非表示にした後の快適さ
実際にMSNニュースを非表示にしてみると、作業への集中力が増し、ブラウジングのスピード感も上がると感じる方が少なくありません。必要な情報源を自分で選び、不要な広告やニュースを目にしない環境を作ることで、ストレスフリーな体験が得られます。
おすすめの新規タブ運用例
- 完全な空白ページを設定: 余計な情報が一切入らないため、純粋にブラウザタブとして使える
- タスク管理サービスを表示: TrelloやAsanaなど、日々のタスク管理が捗るWebサービスを開くことで生産性アップ
- 学習サイトをトップに: プログラミングや英語など学習したいサイトを最初に表示し、学習習慣を定着させる
よくある質問とトラブルシューティング
MSNの非表示化に挑戦する中で、以下のような疑問やトラブルが起きる場合があります。対処法を把握しておくとスムーズです。
Q. Edgeがアップデートされたら拡張機能が使えなくなった
A. 一時的な不具合である場合が多く、拡張機能の開発者が更新を行うのを待つか、拡張機能を一度削除して再インストールしてみてください。オプション設定がリセットされる場合もあるので、再設定をお忘れなく。
Q. ニュースだけでなく、使いたいウィジェットまで非表示になってしまった
A. カスタムの拡張機能や「集中表示」によってウィジェットそのものを抑制している可能性があります。必要に応じて、ウィジェットを個別に追加表示できる拡張機能を導入するか、Edgeのレイアウト設定を調整してみましょう。
Q. ポータルサイトにリダイレクトする拡張機能が急に動作しなくなった
A. 拡張機能やポータルサイトの仕様変更が原因のこともあります。まずは拡張機能の更新状態を確認しましょう。関連する拡張機能のバージョンが古い場合や、Edge自体のアップデートで互換性が崩れた場合には最新版への更新が必要です。
応用編:CSSやスクリプトでさらに詳細にカスタマイズ
既存の拡張機能だけでは思うようにカスタマイズできない場合、ユーザースクリプトやスタイルシートを利用してニュースフィードを部分的に隠すという方法もあります。これは上級者向けですが、より細かい制御が可能です。
ユーザースクリプト(UserScripts)の活用
- 「Tampermonkey」などの拡張機能を利用して独自のJavaScriptを実行し、特定の要素を非表示にする
- MSNニュースのHTML構造を解析し、
.newsfeed
や.feed-content
などのクラスを対象にdisplay: none;
を適用する
CSSオーバーライドによる部分的な非表示
- UserCSSをサポートする拡張機能を使い、Edgeのページ全体に対してスタイルを上書きする
- 不要な広告エリアや特定のニュースブロックだけをピンポイントで消すことで、必要な情報だけを表示できる
カスタマイズ後のメンテナンスと注意事項
一度設定を行ってMSNニュースを非表示にしても、ブラウザや拡張機能の更新によって設定が変わってしまうことがあります。定期的に設定状態を確認して、快適な環境を維持することが大切です。
ブラウザと拡張機能の更新チェック
- 少なくとも月に一度はEdgeや導入している拡張機能が最新状態かを確認する
- 自動更新がオンでも、エラーで更新が止まっている場合がある
トラブル発生時の基本対処
- 拡張機能を一旦オフにしてみて問題が解決するか確認する
- Edgeのプロファイル(アカウント)を切り替えて問題が再現するか確かめる
- 場合によってはEdgeのリセット(設定の初期化)を行う
セキュリティ面のリスク回避
- 不要になった拡張機能はアンインストールする
- 非公式や怪しい拡張機能をむやみに追加しない
- 拡張機能のレビューやコミュニティの評価を定期的にチェックする
まとめ:自分好みのブラウジング環境を整えよう
Microsoft EdgeでMSNニュースを完全に非表示にしたい場合、Edgeの標準設定では限界があり、拡張機能の活用が最も手軽で確実な方法です。New Tab Redirectなどの拡張機能をインストールし、空白ページや好きなサイトを新規タブに設定するだけで、作業効率の大幅な向上や集中力のアップが期待できます。加えて、Edgeのレイアウトを「集中表示」や「カスタム」に切り替えてニュースを最小限に抑える手段もあるので、まずはその範囲で試してみるのもおすすめです。
必要に応じて、企業ポリシーや拡張機能の安全性を考慮しながら、自分の作業スタイルや好みに合った方法を選択しましょう。不要なニュースフィードがないだけでブラウジングの快適度は驚くほど変わるものです。ぜひ、自分の理想のブラウジング環境を手に入れて、よりスムーズでストレスフリーなインターネット生活を楽しんでください。
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