Microsoft Edgeのお気に入りフォルダ色変更問題を解決する具体策と注意点

Microsoft Edgeを使っていると、お気に入りフォルダのアイコンデザインは視認性や操作感にも大きく関わってくるものです。ところが最近のアップデートで、従来の黄色いフォルダから単色のクリアなデザインに変わり、戸惑っている方も多いのではないでしょうか。とくにアイコンの色が薄くなったせいで場所を見失いがち…そんなお悩みに対し、現時点で考えられる対策や、Microsoftへの要望の出し方、そしてアクセスしやすい代替策について丁寧に解説します。

Microsoft Edgeのお気に入りフォルダが黄色から単色に変わった背景

Microsoft Edgeは、Windows 10/11と密接に連動しているブラウザとして、多くのユーザーに利用されています。バージョンアップの頻度も比較的高く、Chrome系エンジン(Chromium)をベースに置きつつ、Microsoft独自の機能やデザインが追加されています。しかし近年のアップデートでは、UI(ユーザーインターフェース)やアイコンがフラットデザインを取り入れる流れにあり、EdgeだけでなくChromeやOperaなど、Chromiumベースのブラウザ全般でシンプル&フラットなアイコンへ移行するケースが増えています。

なぜ「お気に入りフォルダ」の色が変わったのか

Microsoftを含む多くのソフトウェア企業は、UI/UXのトレンドや共通性を重視する傾向があります。特にブラウザの操作感については、エンジンの統合が進むなかで「統一感」を意識したデザインに刷新することが少なくありません。
ただ、これらのデザイン変更が全ユーザーに歓迎されるとは限りません。企業側にとっては「洗練されたフラットデザイン」「システム全体のアクセント減少と視線移動の効率化」という狙いがありますが、ユーザーからは「アイコンが見えづらくなった」「従来のスタイルに愛着があった」という声も多く上がっています。特にフォルダアイコンが黄色からクリアになったことで、パッと見で認識しにくいという問題が広く指摘されています。

変更の利点とデメリット

項目利点デメリット
フラットデザインシンプルで統一感が出る。デザインのモダン化に寄与。識別性が下がり、素早く探しにくい。好みに合わないユーザーも多い。
共通UI他のChromiumブラウザとの相互運用性が高まり、初心者も戸惑いにくい。Edge独自の特色が薄れる。ブランディング面での独自性が低下。
色彩設計全体の見た目が落ち着く。ダークテーマ時も見やすいよう調整される可能性。従来の黄色フォルダが目立ちやすかった分、変化により視認性が大幅に低下。

公式オプションで色を戻すことは可能か

結論から言えば、公式の設定画面やグループポリシー、レジストリなどで「お気に入りフォルダのアイコンを従来の黄色に戻す」ような機能は、現時点で提供されていません。Microsoftの公式フォーラムやサポート記事を調べても、この件に関して「カスタマイズができる」という情報はほぼ皆無です。

なぜ公式機能がないのか

UIはEdge本体のアップデートに深く関わり、ブラウザ全体で統一感を持たせるためにデザイナーや開発チームが一元的にコントロールしています。個別ユーザーの要望に応じて柔軟に色を変更できる仕組みを作ると、テーマや他のアイコンとのバランスに影響が生じる可能性があると考えられます。
また、Chromiumベースの場合、UI構造の多くが共通化されているため、Edge独自に色変更オプションを実装するには追加の開発コストやメンテナンスコストがかかることも理由のひとつでしょう。

要望をMicrosoftに送る手順

とはいえ、ユーザーからの要望が積み重なれば、今後のアップデートで「アクセシビリティ向上」の名目で何らかの色変更機能が搭載される可能性も否定できません。Edgeには簡単にフィードバックを送信できる機能があります。

  1. Microsoft Edgeを起動する
  2. キーボードの「Alt+Shift+I」を押す(日本語環境であれば「Shift+Alt+I」表記となる場合もある)
  3. 表示されたフィードバックフォームに「お気に入りフォルダの色変更が必要」「視認性が低い」「旧デザインと選択可能にしてほしい」といった内容を送信

このように直接Microsoftに意見を伝えると、将来のバージョンで考慮される可能性が高まります。実際、ユーザーのフィードバックによって改良されてきた機能も多数存在しますので、諦めずに声を上げることが重要です。

セキュリティ更新を維持したまま、視認性を改善するアイデア

現状、公式機能だけではアイコンの色を戻せませんが、視認性を多少なりとも改善する方法を考えてみましょう。

お気に入りバーの文字や背景色を工夫する

お気に入りフォルダのアイコン自体の色を変えられなくても、周辺要素を調整することでメリハリをつける方法があります。たとえば、お気に入りバーに表示される文字色や背景色をカスタマイズする拡張機能を導入すれば、アイコンが相対的に目立ちやすくなることもあります。
ただし、Edgeの拡張機能によってはブラウザの外観に大きな変更を加えるものは少なく、Chromeウェブストアのテーマや拡張機能も試してみる価値はありますが、完全にフォルダアイコンの色を元の黄色に戻すのは難しいのが実情です。

ショートカットアイコン化で代替する

「お気に入りフォルダを作らないで、ショートカットを別フォルダ(ローカルディスク上)にまとめ、タスクバーやデスクトップに配置する」という発想もあります。Edgeのブラウザ上からは離れますが、ショートカットを自分好みのアイコンに変更してフォルダごと管理する手段です。
Windowsのアイコン変更機能を使えば、黄色いフォルダアイコンを再度割り当てることも可能です。この場合、Edge上のお気に入り機能を使わない代わりに、リンク集をWindowsファイル管理で行うスタイルになります。

具体的な例

  1. Windowsのエクスプローラーでリンク集用のフォルダを作成
  2. 各Webページのショートカットをそこに保存(Edgeで対象ページを開き「ショートカットを作成」する)
  3. フォルダのアイコンを変更する(フォルダのプロパティ → [カスタマイズ] → [アイコンの変更])

ショートカットアイコンのダブルクリックでEdgeが起動し、該当ページを開く仕組みにできるため、一応はブラウジング自体に支障はありません。ただしお気に入り管理機能(同期や整理など)をEdge標準で行えない点が難点です。

旧バージョンへのロールバックとそのリスク

一部のユーザーは「どうしても従来の黄色フォルダで使いたい」と考え、過去バージョンのEdgeに戻す手順を模索しています。確かにインターネット上には「Edgeのアップデートを停止させ、古いバージョンを維持する方法」や「オフラインインストーラーを使う方法」が紹介されているケースがあります。

ロールバックの手順例

  1. Windowsの設定またはグループポリシーでMicrosoft Edgeの自動更新を無効化
  2. 過去バージョンのEdgeインストーラーを入手(非公式サイトからのダウンロードは非常にリスクが高い)
  3. 旧バージョンのEdgeを上書きまたはクリーンインストール
  4. アップデートが再開されないように再度ポリシーを確認

重大なリスク

  • セキュリティホール: 新しいバージョンで修正された脆弱性が放置される
  • 動作の不安定化: 古いブラウザでは最新のWebサイト表示に不具合が起こりやすい
  • サポート外: 公式サポートを得られず問題発生時も自己解決が必要になる

これらの要因から、旧バージョンへのロールバックは強く推奨できません。特に業務や個人情報を扱う端末では、セキュリティ対策の面から見ても大きなデメリットがあります。

アクセシビリティの観点から見た問題点

色の変更は、見た目の好みを超えてアクセシビリティにも影響します。たとえば、視力に何らかの弱点があるユーザーや、高齢者などコントラストのはっきりした表示を必要とする人々にとって、アイコンの輪郭や色が判別しにくくなるのは大きな問題です。

ユーザーが感じる不便の具体例

  1. 色覚多様性: 黄色と灰色の区別が重要だった人には、単色アイコンは識別しにくい
  2. 画面解像度・表示スケール: 4Kモニターなど高解像度だと、細いラインのアイコンはさらに見づらくなる
  3. マウス操作時のミスクリック: フォルダと別のアイコンを誤ってクリックしてしまう

こういった不便を解消するには、ユーザー個々が自由に色を変更できる設定が望ましいところですが、先述のとおり現状では公式サポートがありません。

他のブラウザへの乗り換えは有効?

「ChromeやFirefoxに乗り換えれば元の黄色いフォルダがあるのでは?」という疑問を持たれるかもしれません。ところが、ChromeやOperaなども同様にフラットなフォルダアイコンが採用されているケースが多いです。Firefoxは若干独自路線ですが、こちらも拡張機能などで独自にアイコンを変更しない限り、従来の「鮮やかな黄色フォルダ」ではないことが多いです。

拡張機能やテーマでの解決

  • Chromeウェブストアのテーマ: EdgeはChrome拡張機能をインストールできますが、主に外観の背景や配色を大きく変える用途のものが多く、アイコンそのものを自由に差し替えるものは極めて限られる
  • Firefoxのabout:configやUserChrome.css: Firefoxではユーザースタイルを編集してアイコンを変える手法が知られています。ただし、Edgeには公式にUserChrome.cssのような仕組みはありません

そのため、たとえ他のブラウザに乗り換えたとしても、必ずしも「お気に入りフォルダが黄色に戻る」とは限らないのが現状です。

視認性を少しでも高める小技

どうしても単色フォルダが馴染まない場合でも、以下のような方法で多少の視認性改善を図ることができます。

お気に入り名の先頭に記号をつける

アイコンが頼りにならないなら、テキストで差別化するのも手です。お気に入りのフォルダ名やページ名の先頭に「◆」「☆」「◎」などの記号をつけておくと、一見して目を引くようになり、フォルダの場所を見失いにくくなります。

お気に入りの順番や階層を整理する

アイコンの色に期待するよりも、フォルダを細かく整理しておき、迷わないように構造を見直す方法も考えられます。お気に入りが大量にあると「フォルダを探す」手間が増えるため、カテゴリ別に小分けしたり、必要最低限のみをメインのお気に入りバーに置くなど工夫すると、フォルダアイコンの色に左右されにくい運用が可能となります。

整理のヒントとなる構成例

階層用途具体例
お気に入りバー直下最も頻繁にアクセスするサイトを数個のみメール、SNS、ニュースサイトなど
フォルダ1仕事・ビジネス関連社内システム、オンライン会議リンク、資料まとめ
フォルダ2趣味・プライベートブログ、買い物サイト、動画配信サービス

このように階層をはっきり分けて数を絞れば、フォルダアイコンが単色であっても、場所を特定しやすくなります。

将来に向けた展望とまとめ

Microsoft Edgeのお気に入りフォルダが黄色からクリアに変わった件は、多くのユーザーが戸惑いを隠せずにいる問題です。公式設定で元に戻せないこと、またユーザーの声がまだ十分に反映されていないことが現状を難しくしています。とはいえ、UI/UXのアップデートは常に変化するものであり、今後のバージョンでカスタマイズ性が向上する可能性は残っています。

  • 公式オプションは現時点では存在しない
  • Microsoftに直接フィードバックを送ることで改善要望を伝える
  • 旧バージョンへのロールバックはセキュリティ上のリスクが高いため非推奨
  • 周辺環境を整えて視認性を補う、またはお気に入りの整理など運用面で工夫する
  • 他ブラウザも同様にフラットデザイン化が進んでいるため、大きな差は期待しづらい

最終的には、ユーザーサイドが根気強く改善要望を上げつつ、日々の使い方を見直しながら状況に合わせた対策を取るしかありません。もしアイコンの色がどうしても気になる方は、ショートカット運用やフォルダ整理などを組み合わせ、視認性を高める試行錯誤を続けるのが最善策といえます。

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