Microsoft Edgeで不要な言語を再追加させない設定方法と自動翻訳の活用ポイント

Microsoft Edgeを利用していると、不要な言語が自動的に「優先する言語」に再追加され、毎回削除しても元に戻ってしまう――。こんな経験はありませんか?本記事では、この現象を防ぎ、常に快適に翻訳機能を活用するための方法をご紹介します。

Edgeが自動的に言語を再追加してしまう原因とは

Edgeの「優先する言語」から削除しても、次回起動時や別ページを表示したときにドイツ語など不要な言語が再び戻ってきてしまう場合、いくつかの要因が考えられます。ここでは主な原因を解説し、問題を根本的に解決するための視点を整理します。

Microsoftアカウントの言語設定との連動

Microsoft Edgeを使う際、Microsoftアカウントにログインしている方は多いでしょう。実は、このアカウント側の言語設定がEdgeの言語優先順位に大きく影響を与えます。

  • Microsoftアカウント側でドイツ語や他の不要な言語が登録されていると、Edgeを起動したタイミングや同期の際にブラウザ設定が上書きされることがあります。
  • 言語設定が複数登録されている場合は、自動翻訳の挙動や既定言語の優先順位が混在してしまい、意図しない言語が再追加される可能性が高まります。

位置情報やOSの地域と言語設定との連動

Microsoft Edgeはブラウザ内部だけでなく、OSやアカウント、位置情報などを総合的に判別して言語を推定する仕組みを持っています。

  • Windowsの「地域と言語設定」が複数言語に対応している場合、Edgeがその情報を参照して不要な言語を自動的に加えるケースがあります。
  • ロケール(地域)やタイムゾーンが海外になっていると、OSやブラウザレベルで多言語のサポートが追加されることがあります。

対処法① Microsoftアカウント側の言語設定を見直す

Edgeが勝手に言語を再追加してしまう原因としてもっとも多いのが、Microsoftアカウント側の言語設定です。以下の手順を試してみましょう。

  1. Microsoftアカウントのダッシュボードにアクセス
    ブラウザで「Microsoft アカウント」と検索し、公式サイトにログインします。
  2. 「言語設定」や「地域と言語」の項目を確認
    ログインした状態で、「プロフィール」や「アカウント情報」を開き、言語に関する項目を探します。アカウント管理ページのUIは変更されることがありますが、多くの場合「言語と地域」のセクションで設定可能です。
  3. 不要な言語を削除し、優先する言語を明確に設定
    ドイツ語など今後使う予定のない言語が登録されていれば削除し、英語または日本語など、自分がメインで使う言語だけを残します。
  • 例: 「日本語」と「英語」の2種類だけに絞る
  • アカウント側の言語設定が複数あると、Edgeの同期機能を通じてブラウザに反映されてしまうため、極力不要な言語は外すようにしましょう。
  1. Edgeを再起動し、動作を確認
    言語設定を変更した後、Edgeを再起動し、優先する言語リストがどのように変わるか確認します。不要な言語が追加されなければ、問題は解消したといえます。

対処法② 新規プロフィールを試す

上記の方法でも解決しない場合、Edgeのプロファイル(ユーザープロファイル)を新規作成し、設定をゼロベースでやり直すのも有効です。これにより、拡張機能やキャッシュが原因となっていた場合の影響を排除できます。

プロフィールを分けるメリット

  • 不要な同期設定や拡張機能の影響を切り離しやすい
    新規プロファイルには初期状態で拡張機能が入っていないため、一度に多くの要因を排除して問題を切り分けることができます。
  • 複数アカウントを使う方にも便利
    個人用Microsoftアカウントと、仕事用アカウントを切り替える必要がある方は、プロファイルを分けることで効率的にアカウント管理が可能です。

新規プロフィールを作成する手順

  1. Edge右上のアバターアイコンをクリック
  2. 「プロフィールを追加」を選択
  3. 「サインインせずに開始」または別アカウントで開始
  4. 設定→「言語」の順に進み、不要な言語を削除
  5. 必要に応じて拡張機能を厳選してインストール
  6. 一通り設定が完了したら、ドイツ語など翻訳したい言語ページを開き、動作を確認

対処法③ Edgeの初期化(リセット)

前述の手順で改善しない場合、設定のどこかに残存しているキャッシュや拡張機能の影響で、言語リストが自動的に再追加されている可能性があります。ブラウザ自体を初期状態に戻すことで、問題を解消できるかもしれません。

  1. 設定画面から「設定のリセット」を選ぶ
    Edgeの「設定」→「リセットとクリーンアップ」などのセクションで、「設定のリセット」や「既定の状態に戻す」オプションを選択できます。
  2. ブックマークやパスワードのバックアップ
    リセットを行う前に、お気に入り(ブックマーク)やパスワード、重要なデータは事前にエクスポートするなどバックアップを取っておきましょう。
  3. リセット後に言語を再設定
    リセットが完了したら、改めて「言語設定」にアクセスし、不要な言語を外し、自分が使いたい言語だけを残します。再度Edgeを再起動して確認します。

対処法④ 位置情報とWindowsの設定を調整する

EdgeはOSの言語や地域設定を参照するケースがあります。Windows OSをお使いの場合、以下の項目を点検してみてください。

  1. Windowsの「時刻と言語」設定を見直す
    「設定」→「時刻と言語」→「地域と言語」で、不要な言語が登録されていないかをチェックします。
  2. 地域やタイムゾーンが正しいか確認
    海外出張や旅行中に現地のタイムゾーンに合わせて設定を切り替えた場合、そのままOSの地域設定が残っている可能性があります。
  3. 位置情報サービスのオン・オフを確認
    位置情報がオンになっていると、海外にいると誤認識されたり、VPNを使っている場合でも接続先の国の言語が意図せず追加されたりする事例があります。

対処法⑤ 組織管理の可能性を確認する

企業や学校などで管理されているデバイスの場合、グループポリシーや組織のセキュリティポリシーで言語設定が自動的に上書きされている可能性があります。管理者によっては、特定言語の優先度を高める設定を行っているかもしれません。

  • IT管理者に相談
    勤務先や所属先の方針で強制的に言語を追加するように設定している場合、個人での対処が難しいケースがあります。管理者と話し合ってポリシーを変更してもらえるか相談してみましょう。
  • グループポリシーエディタの確認
    Windows ProやEnterpriseなどのエディションを使っている場合、Windows + Rキーで「gpedit.msc」を起動して、ブラウザ関連のポリシーが設定されていないか確認する方法もあります。ただし組織管理下では編集が制限されている場合があるので注意が必要です。

常に自動翻訳を使うための設定ポイント

言語の再追加問題が解決した後、目的のページ(ドイツ語など)を常に翻訳するには、Edgeで自動翻訳設定をしっかり行う必要があります。以下のポイントを押さえておきましょう。

翻訳設定を有効にする

  1. Edgeの設定→「言語」
    「ページを翻訳する」を有効にします。
  2. 特定の言語ページを常に翻訳するオプション
    翻訳ポップアップが表示されたときに「この言語は常に翻訳する」をチェックしておくと、次回から自動で翻訳されます。

翻訳対象から除外したい言語があれば設定する

  • 毎回翻訳ポップアップで「このサイトは翻訳しない」や「この言語は翻訳しない」を選ぶことで、除外設定が更新されます。
  • メインで使う言語以外は、極力「常に翻訳」もしくは「翻訳しない」を細かく指定して、使いやすい環境を整えましょう。

具体的な設定例をまとめた表

不要な言語を再追加されず、さらに自動翻訳を快適に利用するためのポイントを表にまとめました。自身の環境に合わせて調整してください。

項目設定例補足
Microsoftアカウント言語日本語と英語のみ登録不要な言語(例: ドイツ語)は削除し、アカウントを同期
Windowsの地域と言語地域を日本に設定海外から帰国後に変更し忘れがないかチェック
Edgeの優先する言語日本語と英語のみ残す「Microsoftアカウントで同期」オン時はアカウント側と整合性必須
翻訳設定「ページを翻訳する」を有効各言語ごとに「常に翻訳する」や「翻訳しない」の指定が可能
グループポリシー未設定またはユーザー任意組織の管理下にある場合は管理者に確認を
新規プロファイル不要な拡張機能なしで開始問題切り分けに有効。同期も新規で試すと安全

まとめ

Microsoft Edgeが自動的に不要な言語を「優先する言語」に再追加してしまう問題は、Microsoftアカウントの言語設定やOSの地域設定、拡張機能やプロファイル設定など、複数の要素が絡み合って引き起こされることが多いです。
対処の第一歩としては、まずMicrosoftアカウント側の設定を見直し、不要な言語を削除することが肝心です。さらに、Edge内で新規プロファイルを作成することで拡張機能やキャッシュが原因かどうか切り分けられます。それでも解決しない場合は、Edgeの初期化(リセット)を行って設定を一掃し、改めて不要な言語を外してから自動翻訳設定を整えるのがおすすめです。また、組織管理やグループポリシーの影響でユーザー側がコントロールできない可能性もあるため、該当する場合は管理者に連絡してみましょう。
最終的に自動翻訳を常に使いたい言語を明確に決め、Edgeの「翻訳設定」から「この言語を常に翻訳」を選ぶなど、翻訳機能を活用するための細かい調整をすることで、面倒な手作業を減らして快適にWeb閲覧ができるようになります。ぜひ本記事の対処法を参考にして、Edgeの翻訳機能を最大限に活用してみてください。

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