Outlookのリンククリックで勝手にEdgeサイドバーが開く問題を解決する方法

日々Outlookを使っていると、リンクをクリックしたときに勝手にEdgeのサイドバーが開いてしまい、視界を遮ったり操作が増えたりするのはストレスですよね。ここでは、Windows 11環境のOutlookからリンクを開くと自動的に表示されてしまうEdgeのサイドバー機能を停止し、快適なブラウジングに戻すための手順をできるだけ詳しく解説します。

Edgeのサイドバー機能とは?

Edgeのサイドバー機能は、Microsoft Edgeの右側に追加情報やアプリを常に表示できる便利なパネルです。CopilotなどのAI支援ツールやOutlook、Microsoft 365関連のアプリ、さらにはWeb検索ウィジェットやニュースフィードなどをまとめて表示できるのが特徴です。最近のEdgeでは、このサイドバーが標準でオンになっていることが多いため、Outlookメールのリンクをクリックしたときにも自動的にサイドバーが開き、OutlookパネルやCopilotなどが表示されてしまうことがあります。

サイドバーが自動で起動するメリットとデメリット

  • メリット: メールの内容を参照しながらすぐに返信、タスク管理やメモが可能になる点など、ワークフローをまとめて行える利点があります。
  • デメリット: 不要な場面でもサイドバーが表示されると、表示領域が狭くなったり、動作が煩わしく感じたりすることがあります。

サイドバー表示をオフにする主な方法

サイドバー自体は便利な機能ですが、Outlookメールのリンクをクリックした際に勝手に表示されるのはストレスになる場合があります。ここでは、Edgeのサイドバーをオフにする、または制御するための複数のアプローチをご紹介します。環境やバージョンによって設定画面の名称や構成が若干異なることがあるので、画面上で少し探してみることをおすすめします。

方法A: Edgeのサイドバー設定画面からOutlook機能をオフにする

手順の概要

もっとも一般的なのが、Edgeのサイドバー設定から「Outlookをサイドバーに表示する」機能をオフにする方法です。以下の手順を試してください。

  1. Edgeを起動し、アドレスバーに edge://settings/sidebar と入力してEnterキーを押します。
  2. サイドバーに関する設定が表示されるので、「サイドバー」または「Sidebar」を選択します。
  3. 画面内に「アプリと通知の設定」または「App and notification settings」などの項目を探し、クリックします。
  4. 表示される項目の中から「Outlook」を探し、クリックしてオフにできる項目を探します。たとえば「自動的にOutlookのメールコンテキストをサイドペインで開く」などのスイッチがある場合は、これをオフにします。
  5. 必要に応じて「Always show sidebar」(常にサイドバーを表示)などの項目をオフにすることで、Edgeの画面右側にサイドバーを常時表示しないようにすることも可能です。

設定をうまく表示できないときの対処法

Edgeのバージョンや設定状態によっては、「Always show sidebar」の設定をオフにしていると、OutlookやCopilotなどの個別設定が一覧に表示されないケースがあります。このような場合は、いったん「Always show sidebar」をオンにしてからOutlookやCopilotのスイッチをオフにし、その後に再度「Always show sidebar」をオフに戻すといった手順を試してみてください。

サインインアカウントの違いに注意

EdgeにサインインしているMicrosoftアカウントと、Outlookにログインしているアカウントが異なると、サイドバーの内容が期待通りに表示されない場合があります。もし会社のMicrosoft 365アカウントと個人のMicrosoftアカウントを使い分けている場合は、そのあたりが原因で設定項目が見当たらない可能性があります。必要に応じてアカウントの状況を確認してください。

方法B: サイドバーが実際に開いた状態での設定変更

手順の概要

Outlookからリンクをクリックした直後、サイドバーが開いている状況で設定画面にアクセスする方法です。この方法の利点は、実際にサイドバーが表示された状態で直接設定を探せるため、より確実に関連項目を発見しやすい点です。

  1. Outlookを起動し、適当なメール内のリンクをクリックします。すると、サイドバーが表示されたEdgeのウィンドウが立ち上がります。
  2. サイドバーの上部付近にある「…」(三点アイコン)や歯車アイコンをクリックすると、サイドバーに関連する詳細設定が表示されることがあります。
  3. Outlookのアイコンにカーソルを合わせるか、設定メニューを開くと「Outlookのサイドバーをオフにする」や「Copilotを無効化する」などの項目が見つかる場合があります。ここで該当するスイッチをオフに切り替えます。

灰色になっていて切り替えできない場合

管理者によるポリシー設定や、サインインアカウントの権限問題などにより、設定がグレーアウトしているケースもあります。その場合は、以下の点をチェックしてみてください。

  • Edgeに管理者アカウントでサインインしているか: 企業環境などで制限がかかっていると、設定変更ができない可能性があります。
  • 「Always show sidebar」がオフになっていないか: こちらがオフだと個別のサイドバーアプリ設定が表示されないことがあります。
  • Edgeのバージョン確認: 旧バージョンではサイドバー周りの項目名が異なっている、もしくはそもそも機能が存在しない場合があります。最新バージョンにアップデートして試してみると改善することがあります。

方法C: 既定のブラウザーを変更して回避する

どうしてもEdge側でサイドバーをオフにできない、あるいは管理者ポリシーでEdgeの設定が固定されているなどの事情がある場合には、最終手段として「既定のブラウザーをEdge以外に変更する」という方法があります。たとえばGoogle ChromeやFirefoxなど、別のブラウザーを既定に設定することで、Outlookのリンクを開く際にEdgeが起動しなくなるため、サイドバーが自動で表示される問題を回避可能です。

Windows 11で既定のブラウザーを変更する手順

  1. Windowsの「設定」画面を開き、「アプリ」→「既定のアプリ」を選択します。
  2. リストから「Google Chrome」や「Firefox」などを選び、ファイル拡張子やプロトコル(例: .htmや.httpなど)をそのブラウザーに紐づけます。
  3. 完全にEdgeを避けたい場合は、Edgeが既定になっている拡張子すべてに対してChromeなどに変更します。
  4. Outlookの「ファイル > オプション > 詳細設定」内にある「ハイパーリンクを開く際の設定」が「既定のブラウザーを使用する」になっていることを確認してください。

既定ブラウザーを変更する際の注意点

企業環境などでは、会社側のITポリシーとして「標準ブラウザーはEdgeとする」と決められていることがあります。その場合は個人の権限で既定ブラウザーを変更できない可能性もあります。もし勝手に既定ブラウザーを変えて問題が生じる恐れがあるなら、必ず事前に管理者やシステム担当者に確認してください。

さらに詳細なカスタマイズ: グループポリシーやレジストリ編集

上記の方法で解決できない場合、企業や組織で使われているPCではグループポリシーが適用されていることがあり、Edgeサイドバーの設定を強制している可能性があります。このケースでは下記のようにグループポリシーエディターやレジストリエディターを使った設定変更が必要となるかもしれません。ただしレジストリの編集はシステムに重大な影響を与える可能性があるため、十分なバックアップと自己責任のもと実施してください。

グループポリシーエディターによる設定

  • Windows + Rキーを押して「gpedit.msc」と入力し、グループポリシーエディターを開きます。
  • 管理用テンプレート > Microsoft Edgeなどの項目を探し、サイドバーに関連する項目があれば無効化します。
  • 変更後はPCを再起動、またはgpupdateコマンドによるポリシーの更新を行い、設定が反映されるか確認してください。

レジストリエディターによる設定例

以下はEdgeのサイドバー関連の設定をレジストリから変更する例です。実際のキー名・値名はEdgeのバージョンやポリシーによって異なる場合がありますので、参考程度に留めてください。

Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge]
"ShowSidebar"=dword:00000000
"ShowOutlookSidebar"=dword:00000000

上記のように、ShowSidebarShowOutlookSidebarが存在する場合は0に設定することで、サイドバーの表示を無効化できる場合があります。ただしこの設定が無効な場合も多いため、確実に動作するとは限りません。また、企業管理者が設定を上書きしている場合はレジストリを変えても効果がないこともあります。

サイドバーがオフにならない場合の追加チェックポイント

ここまでご紹介した方法を試してもサイドバーがオフにならない場合、以下のポイントも確認してみてください。

ポイント1: Edgeのバージョンアップ

最新のEdgeではサイドバー周りの設定や動作仕様が大きく変わることがあります。定期的なバージョンアップにより、設定メニューの位置や名称、機能そのものが変化するため、まずはEdgeを最新バージョンにアップデートしてから設定を見直してみてください。

ポイント2: Microsoft 365管理者ポータルでの設定

企業や組織でMicrosoft 365を利用していると、管理者ポータル(エンドポイントマネージャーやIntune、Azure ADなど)でEdgeの設定が一括制御されている場合があります。ユーザー側で設定を変更できるようにするかどうかは管理者の方針次第ですので、必要であればIT部門へ「Edgeのサイドバーを無効化したい」旨を相談してみましょう。

ポイント3: サインイン状態の確認

EdgeとOutlook双方に同じMicrosoftアカウントでサインインしているかを再度チェックします。アカウントが食い違っていると、一方でオフに設定したはずの機能が、別アカウントではオンのままだったりするケースがあります。同期が正しく機能しているかどうかも含めて一度サインアウトとサインインを試してみるとよいでしょう。

表で見るEdgeサイドバー設定の確認手順

以下は、サイドバー設定を確認する際の流れやポイントをまとめたテーブルです。ご自分の状況に照らし合わせてご参照ください。

ステップ操作内容確認ポイント
1. Edgeを起動edge://settings/sidebar を入力サイドバー設定画面に直接移動
2. サイドバー設定を確認「Always show sidebar」やアプリごとの設定を確認OutlookやCopilotをオフにできるスイッチを探す
3. Outlook連携をオフ「Outlook」「Mail panel」「Copilot」などの機能を無効化サインインアカウントや権限をチェックしながら設定
4. ブラウザーの既定設定Windowsの「アプリ > 既定のアプリ」で既定ブラウザーを変更Edge自体が起動しないようにして回避
5. 管理者ポリシー確認グループポリシーエディターやIntuneなどの設定を確認組織制御下にある場合は管理者に相談

まとめ: OutlookリンクでEdgeサイドバーを開かないようにするために

以上のように、Edgeサイドバーは非常に便利な機能である一方、不要な場面では煩わしさを生むこともあります。Outlookのリンクをクリックした際にサイドバーが自動で表示されるのを防ぐには、まずはEdge側のサイドバー設定画面やOutlook連携のスイッチを探してオフにするのが基本です。一時的に「Always show sidebar」をオンにすることで、個別のアプリごとの設定を確認できるようになる点を押さえておきましょう。

もしどうしてもうまくいかない場合は、既定のブラウザーをChromeやFirefoxに変更してしまう手もありますが、組織内のポリシーによっては難しいかもしれません。また、グループポリシーやレジストリの操作など、やや高度な手段を要するケースもありますので、リスクとコストを考慮して手段を選びましょう。

普段からの業務効率を考えれば、快適にブラウジングできる環境づくりは大切です。Edgeのバージョンや設定項目は随時変更があるため、定期的にアップデート情報を確認しつつ、自分の使い方に合ったサイドバーの運用を行ってみてください。

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