人は思いがけずブラウザを閉じてしまったり、たくさんのタブを一斉に復元したいと思う場面に出会うことがしばしばあります。特にMicrosoft Edgeを使っている際は、履歴の扱い方やショートカットキーを上手に活用できるかどうかで、作業効率やストレスの度合いが大きく変わるものです。今回は、うっかり閉じてしまったタブを一括で復元する方法や、履歴から新しいタブで開くコツなどを具体的にご紹介します。ぜひ参考にして、快適なブラウジングを楽しんでください。
多数のタブを一括で復元したいときのポイント
複数のタブを開いて作業をしているとき、ふとした拍子にウィンドウを閉じてしまうと大きなダメージを受けます。履歴ページを開けば、閉じたタブは1つひとつ再表示できますが、30個以上あった場合などは途方に暮れてしまいます。実はMicrosoft Edgeをはじめとする主要ブラウザには、複数のタブを効率良く復元する仕組みが用意されています。ここでは代表的な方法をいくつか解説します。
履歴の「最近閉じたタブ」からまとめて復元する
Microsoft Edgeには、履歴機能の中に「最近閉じたタブ」(Recently closed)という専用のセクションが存在します。これは直前に閉じたウィンドウやタブをひとかたまりとして保存していることが多く、条件さえ合えば一括で復元できる便利な機能です。
「最近閉じたタブ」の表示方法
- ブラウザ画面右上にある「…」(設定などのメニューボタン)をクリックするか、あるいは「Ctrl + H」キーを押して履歴を開きます。
- 「最近閉じた」または「Recently closed」という項目が表示されている場合は、それをクリックします。
- 先ほど閉じたウィンドウやタブのグループが表示されていれば、そこをクリックするだけで一括復元が可能です。
大きなポイントは「ウィンドウ単位」で残っている場合があることです。複数のタブが開いていたウィンドウがそっくりまとまって表示されれば、一度のクリックで数十個のタブを瞬時に取り戻すことができます。
キーボードショートカット「Ctrl + Shift + T」の活用
もうひとつ便利なのが「Ctrl + Shift + T」です。これは主要なブラウザで共通して利用できるショートカットで、押すたびに直前に閉じたタブやウィンドウを順番に復元してくれます。
- 1回目の「Ctrl + Shift + T」で、最後に閉じたタブが再表示
- 2回目の「Ctrl + Shift + T」で、その前に閉じたタブを復元
- ウィンドウごと閉じた場合は、ウィンドウ単位で復元されることもある
このように何度か連続して押すことで、閉じたタブをどんどん呼び戻すことが可能です。誤ってブラウザを落としてしまったときでも、慌てずにこのショートカットを連打するだけで、ある程度まとめて復元できます。
Macでのショートカット
Mac版のMicrosoft EdgeやChromeなどの場合は、「Command + Shift + T」で同様の操作ができます。Windows版と混同しないよう気をつけましょう。
個別にしか表示されない場合の対処法
何かの拍子で履歴上にウィンドウ単位のまとまりが残っていないケースもあります。その場合は少し地道な方法になりますが、複数タブを効率良く開き直すテクニックを使ってみましょう。
- 履歴ページを「Ctrl + H」などで開きます。
- 一括復元ができないときは各ページがリストとして表示されるので、マウスのホイールクリック(中ボタンクリック)や「Ctrl + 左クリック」で新しいタブとして次々に開くのがおすすめです。
- これにより、履歴ページを残しつつ同時並行でタブを増やすことができます。
もしどうしても煩雑に感じる場合は、一旦「最近閉じたタブ」を最初に探してみて、それでも見当たらないときにこの個別対応を試すのが良いでしょう。
履歴から新しいタブで開く方法をマスターする
履歴ページにアクセスしてリンクをクリックすると、現在のタブ(あるいは履歴を表示しているタブ)がそのページに置き換わってしまうことがあります。すると、せっかく表示していた履歴リストが消えてしまい、また履歴を開き直す手間が必要になります。そういった煩わしさを回避するためのテクニックを見ていきましょう。
中ボタンクリックまたはCtrlキーで一度に複数タブを開く
リンクをホイール(中ボタン)でクリックすると、自動的に新しいタブが生成され、履歴ページを保持したまま別タブで目的のページを表示できます。同様に「Ctrl + 左クリック」でも同じ動作をします。この方法なら履歴画面を何度も行き来しなくてすむので非常に便利です。
右クリックメニューを活用
中ボタンがない場合や慣れない場合は、リンクを右クリックし「新しいタブで開く」(Open link in new tab)を選択することでも、履歴リストをそのまま維持しながら新規タブで開くことができます。
既定設定で新しいタブを開くことはできる?
Microsoft Edgeの標準機能では、履歴リンクのクリックをすべて「新しいタブで開く」にするような設定は現状ほとんど用意されていません。拡張機能を利用することで実現できる場合もありますが、公式の初期設定としては選択肢がないのが実情です。したがって上記のように中ボタンクリックや「Ctrl + クリック」を活用するのが、最も手軽な方法となります。
作業が複雑に感じる場合の補足情報
Microsoft EdgeやBingはアップデートにより、UIが変化したり新機能が追加されたりします。時にはネット上のフォーラムや解説サイトの手順と現行バージョンの画面構成が食い違うことも珍しくありません。
UI変更に備える
- 右上メニューのアイコンが変更される
- 履歴へのアクセス方法が変わる
- 「最近閉じたタブ」機能の名称や配置が微妙に変わる
こういった可能性を念頭に置き、ショートカットの「Ctrl + H」や「Ctrl + Shift + T」は覚えておくと便利です。もし設定メニューが見当たらないときは、Edge自体を最新版に更新してみるのも解決策のひとつです。
日本語/英語設定の違い
EdgeやWindowsの表示言語が英語の場合、メニュー名が「History」や「Recently closed tabs」など、海外仕様になっている場合があります。表記揺れがあると一瞬戸惑うかもしれませんが、実際の機能や配置自体は同じであることが多いので、単語を照らし合わせながら探すと良いでしょう。
ショートカット・履歴関連の操作をまとめた表
以下の表では、タブの復元や新しいタブの開き方など、主要な操作をまとめています。Edgeに限らず、多くのブラウザで利用できるショートカットも含めて記載しますので、参考にしてみてください。
操作内容 | Windowsキー操作 | Macキー操作 | 使いどころ |
---|---|---|---|
直前に閉じたタブを復元 | Ctrl + Shift + T | Command + Shift + T | 誤って閉じたタブをすぐに復活させたいとき |
履歴を開く | Ctrl + H | Command + Y (またはH) | 閉じたタブや古い履歴を一覧で確認するとき |
リンクを新しいタブで開く(マウス) | 中ボタンクリック | 中ボタンクリック | 履歴ページなどを保持したままリンク先を表示 |
リンクを新しいタブで開く(キーボード) | Ctrl + 左クリック | Command + 左クリック | 複数リンクを一気に開きたいとき |
リンクを新しいウィンドウで開く | Shift + 左クリック | Shift + 左クリック | 別作業用にウィンドウを分けて開きたいとき |
上記のショートカットを覚えておくことで、急なトラブルや複数タブ操作の際にスムーズに対処できるでしょう。
一括復元や履歴管理でよくあるQ&A
最後に、タブ復元や履歴管理に関して多くの方が抱えやすい疑問を簡単にまとめてみます。
Q1: 「最近閉じたタブ」が表示されないのはなぜ?
A1: ブラウザを完全に終了した後にPCを再起動したり、Edgeのアップデートが入ったりすると、セッション情報が消えて「最近閉じたタブ」に反映されないことがあります。またシークレット(プライベート)モードで閲覧していた場合も履歴に記録されません。
Q2: 一度クラッシュしたブラウザを立ち上げたら、ウィンドウごと復元されなかった
A2: クラッシュ時は、自動復元の設定が入っている場合でも正常に動作しないケースがあります。デフォルト設定だとEdge起動時に「前回終了時に開いていたページを再度読み込む」ようにできる場合もありますが、クラッシュ度合いによっては反映されない場合があるので注意が必要です。
Q3: 多数のタブを一括で復元していると、ブラウザが重たくなる…
A3: タブを一度に大量オープンすると、PCのメモリやCPUの負荷が急上昇する可能性があります。Edgeの「スリープタブ」機能や、拡張機能でタブを自動的に休止させる方法を活用すると、ある程度パフォーマンスを維持できます。単に一括復元するだけでなく、不要なタブは都度整理する工夫も重要です。
まとめ:便利な機能を知って、タブ復元をスムーズに
一括復元と履歴活用のテクニックは、ブラウジングの効率や快適さを大きく左右します。特に「最近閉じたタブ」と「Ctrl + Shift + T」の組み合わせは、誤って閉じてしまった大量のタブやウィンドウを一瞬で取り戻せる強力な方法です。また、履歴から個別にタブを再表示する際には、中ボタンや「Ctrl + クリック」を使って新しいタブで開くと、履歴リストを残したまま作業できます。
普段からショートカットやブラウザ機能を意識しておくと、作業効率が格段にアップします。万が一操作方法が変化したり、新機能が追加されたりしても、基本を押さえておくことで新しいUIにも素早く対応できるでしょう。ぜひ今回ご紹介したテクニックを取り入れて、Microsoft Edgeでのタブ管理を一層スムーズにしてみてください。
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