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PowerShellでSharePoint OnlineリストデータをJSON形式で取得し外部システムと連携する方法

PowerShell

PowerShellを使用して、SharePoint Onlineリストからデータを取得し、JSON形式に変換して外部システムに連携する手法は、効率的なデータ管理とプロセスの自動化に役立ちます。この記事では、SharePoint Onlineリストの概要から、PowerShellスクリプトを使用したデータ取得、JSON変換、そして外部システムとの連携までの手順を解説します。これにより、組織内の情報活用を大幅に改善することが可能です。

目次
  1. SharePoint Onlineリストとは
    1. SharePoint Onlineリストの特徴
    2. 利用シナリオ
    3. リストとライブラリの違い
  2. PowerShellを使ったSharePoint Onlineへの接続
    1. 必要な環境設定
    2. SharePoint Onlineへの接続
    3. 接続確認
    4. 注意点
  3. リストデータの取得方法
    1. 準備: 必要な権限と接続
    2. リストデータを取得するスクリプト
    3. 特定のデータをフィルタリング
    4. エクスポートオプション
    5. 注意点
  4. JSON形式へのデータ変換方法
    1. PowerShellでJSON形式に変換する基本手順
    2. JSONデータの整形
    3. JSONデータをファイルに保存
    4. カスタムフィールドの処理
    5. 注意点
  5. JSONデータのエクスポート方法
    1. JSONデータをローカルファイルに保存
    2. JSONデータを外部APIに送信
    3. ネットワークフォルダに保存
    4. エクスポート時のトラブルシューティング
    5. まとめ
  6. 外部システムとの連携の実例
    1. シナリオ概要
    2. 前提条件
    3. 実装例: JSONデータをAPIに送信
    4. データ送信の応用例
    5. エラーハンドリング
    6. 注意点
  7. トラブルシューティング
    1. 接続エラー
    2. データ取得エラー
    3. JSON変換エラー
    4. API連携エラー
    5. エクスポートエラー
    6. 汎用エラーへの対応
    7. まとめ
  8. 応用例：データの自動スケジュール更新
    1. 自動化の概要
    2. PowerShellスクリプトの準備
    3. タスクスケジューラの設定
    4. スケジュールの動作確認
    5. トラブルシューティング
    6. まとめ
  9. まとめ

SharePoint Onlineリストとは


SharePoint Onlineリストは、クラウドベースのデータ管理ツールであり、Microsoft 365環境内で情報を整理・管理するために使用されます。リストは、Excelのスプレッドシートに似ていますが、より高度な機能を提供し、共有やカスタマイズが容易です。

SharePoint Onlineリストの特徴

  • データの構造化管理：行と列で構成され、データを整然と管理できます。
  • リアルタイムコラボレーション：複数のユーザーが同時にアクセスし、編集可能です。
  • カスタマイズ可能：リストにカスタム列を追加したり、フィルターやビューを設定してデータを効率的に整理できます。

利用シナリオ

  • プロジェクト管理やタスク追跡
  • 顧客情報や連絡先の管理
  • 在庫リストやイベントスケジュールの追跡

リストとライブラリの違い


SharePoint Onlineにはリストのほかにドキュメントライブラリという機能もあります。リストは主にデータやテキストの管理に特化しており、ライブラリはファイルの保存と共有に重点を置いています。

SharePoint Onlineリストを利用することで、組織内の情報を一元管理し、効率的な業務プロセスを構築できます。

PowerShellを使ったSharePoint Onlineへの接続

SharePoint Onlineに接続するためには、PowerShellスクリプトを利用し、適切なモジュールをインストールして認証を行う必要があります。このセクションでは、準備から接続までの手順を解説します。

必要な環境設定


接続には以下の環境が必要です。

  • PowerShell：Windows環境で利用できるスクリプト実行ツール。
  • SharePoint Online Management Shell：SharePoint Online用の専用モジュールを提供します。

モジュールのインストール


以下のコマンドを実行して、必要なモジュールをインストールします。

Install-Module -Name Microsoft.Online.SharePoint.PowerShell -Force

PowerShellがインストールされていない場合は、最新バージョンをインストールしてください。

SharePoint Onlineへの接続


モジュールのインストール後、以下のコマンドを使用してSharePoint Onlineに接続します。

# SharePointのURLと管理者アカウントを指定
$AdminSiteURL = "https://yourtenant-admin.sharepoint.com"
Connect-SPOService -Url $AdminSiteURL -Credential (Get-Credential)

コマンドの詳細

  • Connect-SPOService: SharePoint Onlineに接続するためのコマンド。
  • Get-Credential: ユーザー名とパスワードを入力するプロンプトを表示します。

接続確認


接続が成功すると、管理者用のコマンドが使用可能になります。以下のコマンドを実行し、接続状況を確認できます。

Get-SPOSite

注意点

  • SharePoint Online管理者のアカウントが必要です。
  • 多要素認証（MFA）が有効な場合、Azure ADアプリケーションの登録が必要になる場合があります。

これらの手順を実行することで、PowerShellを使用したSharePoint Onlineへの接続が可能になります。

リストデータの取得方法

PowerShellを使ってSharePoint Onlineリストからデータを取得するには、適切なコマンドレットを使用してリストの内容を操作します。このセクションでは、具体的な取得手順を解説します。

準備: 必要な権限と接続


リストデータを取得するためには、次の準備が必要です。

  • SharePoint Onlineへの接続：前セクションで解説した接続手順を実行します。
  • リストのURLまたは名前：対象リストを特定するための情報を確認します。

リストデータを取得するスクリプト


以下のスクリプトは、SharePoint Onlineリストのデータを取得する基本的な方法です。

# リストのURLとリスト名を設定
$SiteURL = "https://yourtenant.sharepoint.com/sites/yoursite"
$ListName = "YourListName"

# サイトコレクションに接続
Connect-PnPOnline -Url $SiteURL -UseWebLogin

# リストデータを取得
$ListItems = Get-PnPListItem -List $ListName

# データを表示
$ListItems | ForEach-Object {
    Write-Output ("ID: " + $_.Id + " | Title: " + $_["Title"])
}

コードのポイント

  • Connect-PnPOnline: PnP PowerShellモジュールを使い、指定したサイトに接続します。
  • Get-PnPListItem: 指定したリストのアイテムを取得します。
  • ForEach-Object: 取得したデータをループして処理します。

特定のデータをフィルタリング


取得したデータをフィルタリングすることで、必要な情報だけを取得できます。

# 条件付きでリストデータを取得
$FilteredItems = Get-PnPListItem -List $ListName -Query "<View><Query><Where><Eq><FieldRef Name='Status'/><Value Type='Text'>Completed</Value></Eq></Where></Query></View>"

# フィルタリングしたデータを表示
$FilteredItems | ForEach-Object {
    Write-Output ("ID: " + $_.Id + " | Status: " + $_["Status"])
}

フィルタリングのポイント

  • CAMLクエリを使用して条件を指定します。
  • フィールド名や型は、リストの定義に基づいて指定します。

エクスポートオプション


取得したデータをCSVファイルとしてエクスポートすることも可能です。

# データをCSVにエクスポート
$ListItems | Export-Csv -Path "ListData.csv" -NoTypeInformation -Encoding UTF8

注意点

  • 大規模データ：アイテム数が多いリストでは、データ取得が遅くなる場合があります。必要に応じてバッチ処理を検討してください。
  • フィールド名：リストのカスタム列名は正確に指定する必要があります。

これらの手順を実行することで、SharePoint Onlineリストデータを効率的に取得できます。

JSON形式へのデータ変換方法

取得したSharePoint OnlineリストデータをJSON形式に変換することで、外部システムと効率的に連携することが可能になります。このセクションでは、PowerShellを使用してデータをJSON形式に変換する方法を解説します。

PowerShellでJSON形式に変換する基本手順


PowerShellには、データをJSON形式に変換するためのConvertTo-Jsonコマンドレットが用意されています。以下は、取得したリストデータをJSON形式に変換する基本的な例です。

# 必要なモジュールのロード
$SiteURL = "https://yourtenant.sharepoint.com/sites/yoursite"
$ListName = "YourListName"

# サイトに接続
Connect-PnPOnline -Url $SiteURL -UseWebLogin

# リストデータを取得
$ListItems = Get-PnPListItem -List $ListName

# JSON形式に変換
$JsonData = $ListItems | ConvertTo-Json -Depth 10

# JSONデータを表示
Write-Output $JsonData

コードのポイント

  • ConvertTo-Json: オブジェクトデータをJSON文字列に変換します。
  • -Depth: JSON構造のネスト深度を指定します。デフォルトは2ですが、必要に応じて調整します。

JSONデータの整形


PowerShellのConvertTo-Jsonはデフォルトで圧縮された形式で出力します。整形されたJSONが必要な場合は、以下の方法で対応します。

# 整形されたJSONを出力
$FormattedJson = $ListItems | ConvertTo-Json -Depth 10 -Compress:$false
Write-Output $FormattedJson

JSONデータをファイルに保存


変換したJSONデータをファイルに保存するには、以下のようにします。

# JSONデータをファイルにエクスポート
$JsonData | Out-File -FilePath "ListData.json" -Encoding UTF8

カスタムフィールドの処理


リストデータの中で特定のフィールドだけをJSON形式に変換したい場合は、以下のようにフィルタリングしてから変換します。

# 必要なフィールドだけを選択
$FilteredData = $ListItems | Select-Object Id, Title, Status

# JSONに変換
$FilteredJson = $FilteredData | ConvertTo-Json -Depth 10
Write-Output $FilteredJson

フィルタリングの利点

  • 不要なデータを除外することで、JSONデータのサイズを削減。
  • 外部システムの要件に合わせた形式に調整可能。

注意点

  • データ構造の深さ：ネストの深いリストデータを扱う場合、-Depthパラメータを適切に設定する必要があります。
  • エンコード：JSONファイルを外部システムに渡す際、UTF-8エンコードを使用することで互換性を確保します。

これらの手順を実行することで、SharePoint Onlineリストデータを簡単にJSON形式に変換し、外部システムと連携できる準備が整います。

JSONデータのエクスポート方法

JSON形式に変換したデータを外部システムと連携するためには、ファイル保存やAPI送信といった適切なエクスポート方法が必要です。このセクションでは、JSONデータをエクスポートする具体的な手法を解説します。

JSONデータをローカルファイルに保存


PowerShellを使用してJSONデータをローカルファイルに保存する手順は以下の通りです。

# JSONデータをファイルに保存
$JsonFilePath = "C:\ExportedData\ListData.json"
$JsonData | Out-File -FilePath $JsonFilePath -Encoding UTF8

# 保存完了メッセージ
Write-Output "JSONデータが以下に保存されました: $JsonFilePath"

ポイント

  • Out-Fileコマンド: JSONデータをテキストファイルとして保存します。
  • エンコード設定: UTF-8を指定することで、文字化けを防ぎます。

JSONデータを外部APIに送信


JSONデータを外部システムに連携する際、APIエンドポイントを使用してデータを送信します。以下はその例です。

# APIエンドポイントとヘッダーを設定
$ApiUrl = "https://api.example.com/data/upload"
$Headers = @{
    "Content-Type" = "application/json"
    "Authorization" = "Bearer YOUR_ACCESS_TOKEN"
}

# JSONデータをPOSTリクエストで送信
$response = Invoke-RestMethod -Uri $ApiUrl -Method Post -Headers $Headers -Body $JsonData

# 結果を表示
Write-Output "APIレスポンス: $($response | ConvertTo-Json -Depth 10)"

コードの詳細

  • Invoke-RestMethod: HTTPリクエストを送信するPowerShellのコマンドレット。
  • ヘッダーの設定: APIの認証が必要な場合、適切なトークンを設定します。
  • リクエスト本文: JSONデータをそのまま送信します。

ネットワークフォルダに保存


共有ドライブやネットワークフォルダにJSONデータを保存する場合の例です。

# ネットワークフォルダへのパスを指定
$NetworkPath = "\\Server\SharedFolder\ListData.json"

# JSONデータを保存
$JsonData | Out-File -FilePath $NetworkPath -Encoding UTF8

Write-Output "JSONデータがネットワークフォルダに保存されました: $NetworkPath"

ポイント

  • アクセス権限が正しく設定されていることを確認してください。
  • ネットワークパスはUNC形式で指定します。

エクスポート時のトラブルシューティング

  • 保存エラー: ディレクトリが存在しない場合は事前に作成します。
  • API接続エラー: エンドポイントURLや認証トークンを再確認してください。
  • エンコードエラー: 外部システムが期待する文字エンコード形式（UTF-8など）を使用してください。

まとめ


JSONデータのエクスポートは、ファイル保存、ネットワークフォルダへの出力、外部API送信など、目的に応じて柔軟に対応できます。適切な方法を選択し、データ連携を効率的に実現してください。

外部システムとの連携の実例

PowerShellを活用してSharePoint OnlineリストのデータをJSON形式で外部システムに送信する方法を実例とともに解説します。ここでは、一般的なREST APIを使用したデータ連携の手順を紹介します。

シナリオ概要

  • 目的: SharePoint Onlineリストデータを外部のWebアプリケーションに送信する。
  • 外部システム: データを受け取るREST APIが提供されているWebサービス。
  • 使用技術: PowerShell、Invoke-RestMethodコマンド。

前提条件

  • 外部システムのAPIエンドポイントURL。
  • 必要に応じた認証情報（例: APIキーやアクセストークン）。
  • SharePoint OnlineリストデータをJSON形式で取得済み。

実装例: JSONデータをAPIに送信


以下は、取得したJSONデータを外部APIに送信するスクリプト例です。

# 外部APIのエンドポイントURL
$ApiUrl = "https://api.example.com/data/upload"

# 認証トークンまたはAPIキー
$ApiToken = "YOUR_API_TOKEN"

# JSONデータを取得（例: 以前の手順で生成されたデータ）
$JsonData = Get-Content -Path "C:\ExportedData\ListData.json" -Raw

# HTTPヘッダー設定
$Headers = @{
    "Content-Type" = "application/json"
    "Authorization" = "Bearer $ApiToken"
}

# APIにデータを送信
$response = Invoke-RestMethod -Uri $ApiUrl -Method Post -Headers $Headers -Body $JsonData

# レスポンスの確認
Write-Output "APIレスポンス: $($response | ConvertTo-Json -Depth 10)"

コードのポイント

  • $ApiUrl: 外部システムのAPIエンドポイントを指定します。
  • Invoke-RestMethod: PowerShellでHTTPリクエストを送信するコマンド。Postメソッドを使用してデータを送信します。
  • Authorizationヘッダー: トークン認証が必要な場合に追加します。

データ送信の応用例

データの一部を送信


リストデータ全体ではなく、一部のフィールドのみを送信したい場合は、必要なフィールドを抽出してJSON形式に変換します。

# 必要なフィールドのみ選択
$FilteredData = $ListItems | Select-Object Id, Title, Status
$FilteredJson = $FilteredData | ConvertTo-Json -Depth 10

# APIに送信
$response = Invoke-RestMethod -Uri $ApiUrl -Method Post -Headers $Headers -Body $FilteredJson

バッチ送信


データ量が多い場合は、データを分割して複数回に分けて送信します。

# データを10件ずつ分割して送信
$ChunkSize = 10
$Chunks = $ListItems | ForEach-Object -Begin { @() } -Process { $_ } -End { $_ -split $ChunkSize }
foreach ($Chunk in $Chunks) {
    $JsonChunk = $Chunk | ConvertTo-Json -Depth 10
    $response = Invoke-RestMethod -Uri $ApiUrl -Method Post -Headers $Headers -Body $JsonChunk
}

エラーハンドリング


送信中にエラーが発生した場合、以下のようにエラーをキャッチしてログを記録できます。

try {
    $response = Invoke-RestMethod -Uri $ApiUrl -Method Post -Headers $Headers -Body $JsonData
    Write-Output "データ送信成功: $($response.StatusCode)"
} catch {
    Write-Error "エラーが発生しました: $($_.Exception.Message)"
}

注意点

  • API仕様の確認: 外部システムのAPI仕様（エンドポイント、リクエスト形式、認証方法）を事前に確認してください。
  • データの検証: 不要なデータが含まれていないか、送信前に確認することを推奨します。
  • トークンの保護: APIキーや認証情報をコード内でハードコーディングしないように注意してください。

これらの手順を活用することで、PowerShellを使用してSharePoint Onlineデータと外部システムのシームレスな連携を実現できます。

トラブルシューティング

PowerShellを使用してSharePoint OnlineリストのデータをJSON形式で取得・連携する際に、よく遭遇する問題とその解決策を解説します。これらのトラブルシューティング手順を活用すれば、スクリプトの実行中に発生するエラーを迅速に解決できます。

接続エラー

問題: SharePoint Onlineへの接続が失敗する


エラーメッセージ例:
Connect-PnPOnline : A connection to SharePoint Online could not be established.

原因と解決策

  • 原因1: 認証情報が正しくない。
    解決策:
  • 確認したいアカウントのメールアドレスとパスワードを使用してください。
  • 多要素認証(MFA)が有効な場合は、-UseWebLoginオプションを追加するか、Azure ADアプリケーションを使用して接続します。
  • 原因2: モジュールが正しくインストールされていない。
    解決策:
    再インストールを試してください。
  Install-Module -Name PnP.PowerShell -Force

データ取得エラー

問題: リストデータが取得できない


エラーメッセージ例:
Get-PnPListItem : List does not exist.

原因と解決策

  • 原因1: リスト名が間違っている。
    解決策:
    SharePoint Onlineサイトにアクセスし、リストの正確な名前を確認してください（表示名ではなく内部名を使用）。
  • 原因2: アカウントの権限不足。
    解決策:
    リストへの読み取りアクセス権を持つアカウントで接続してください。

JSON変換エラー

問題: `ConvertTo-Json`でエラーが発生する


エラーメッセージ例:
ConvertTo-Json : The maximum depth allowed is 2.

原因と解決策

  • 原因: JSONのネスト深度がデフォルトの制限を超えている。
    解決策:
    -Depthパラメータを指定してネスト深度を増やしてください。
  $JsonData = $ListItems | ConvertTo-Json -Depth 10

API連携エラー

問題: 外部APIへのデータ送信が失敗する


エラーメッセージ例:
Invoke-RestMethod : The remote server returned an error: (401) Unauthorized.

原因と解決策

  • 原因1: 認証情報が不正または欠落している。
    解決策:
    APIキーやトークンの有効期限を確認し、適切な値を設定してください。
  • 原因2: APIエンドポイントURLが間違っている。
    解決策:
    エンドポイントの正確なURLを再確認してください。

エクスポートエラー

問題: JSONデータをファイルに保存できない


エラーメッセージ例:
Out-File : Access to the path is denied.

原因と解決策

  • 原因1: 保存先フォルダに書き込み権限がない。
    解決策:
    書き込み可能なディレクトリを指定してください。
  • 原因2: ファイル名が不正。
    解決策:
    保存するファイル名に不正な文字が含まれていないか確認してください。

汎用エラーへの対応

エラー情報の取得


エラーが発生した場合、詳細情報を取得することで原因を特定できます。

try {
    # エラーが発生する可能性のある処理
    $response = Invoke-RestMethod -Uri $ApiUrl -Method Post -Headers $Headers -Body $JsonData
} catch {
    Write-Error "エラーが発生しました: $($_.Exception.Message)"
}

まとめ


これらのトラブルシューティング手順を活用することで、PowerShellスクリプトの問題を迅速に解決し、スムーズなデータ連携を実現できます。問題が複雑な場合は、エラーメッセージを基にさらなる調査を進めてください。

応用例：データの自動スケジュール更新

SharePoint Onlineリストデータを定期的に取得し、JSON形式でエクスポートまたは外部システムに連携する作業を自動化することで、手作業を減らし効率的な運用が可能になります。このセクションでは、PowerShellスクリプトをタスクスケジューラで定期実行する方法を解説します。

自動化の概要

  • 目的: データ取得・JSON変換・連携作業をスケジュールに基づき自動実行する。
  • 使用ツール: PowerShellスクリプト、Windowsタスクスケジューラ。

PowerShellスクリプトの準備


以下は自動実行するスクリプトの例です。このスクリプトは、リストデータを取得し、JSON形式でローカルに保存した後、APIに送信します。

# SharePoint Online接続情報
$SiteURL = "https://yourtenant.sharepoint.com/sites/yoursite"
$ListName = "YourListName"
$ApiUrl = "https://api.example.com/data/upload"
$ApiToken = "YOUR_API_TOKEN"

# 接続
Connect-PnPOnline -Url $SiteURL -UseWebLogin

# リストデータ取得
$ListItems = Get-PnPListItem -List $ListName

# JSON変換
$JsonData = $ListItems | ConvertTo-Json -Depth 10

# JSONファイルに保存
$FilePath = "C:\ScheduledData\ListData.json"
$JsonData | Out-File -FilePath $FilePath -Encoding UTF8

# 外部APIに送信
$Headers = @{
    "Content-Type" = "application/json"
    "Authorization" = "Bearer $ApiToken"
}
Invoke-RestMethod -Uri $ApiUrl -Method Post -Headers $Headers -Body $JsonData

ポイント

  • スクリプトのファイル名をScheduledTask.ps1などにして保存します。
  • JSON保存先のフォルダC:\ScheduledDataを事前に作成してください。

タスクスケジューラの設定

手順

  1. タスクスケジューラを起動
    Windowsメニューで「タスクスケジューラ」と検索して開きます。
  2. 新しいタスクを作成
  • [操作]メニューから[タスクの作成]を選択。
  • 名前を入力（例: “SharePoint Data Update”）。
  1. トリガーの設定
  • [トリガー]タブを開き、[新規]をクリック。
  • 実行スケジュール（例: 毎日午前9時）を設定します。
  1. 操作の設定
  • [操作]タブを開き、[新規]をクリック。
  • アクション: [プログラムの開始]を選択。
  • プログラム/スクリプト: powershell.exeと入力。
  • 引数の追加:
    plaintext -NoProfile -ExecutionPolicy Bypass -File "C:\ScheduledTask\ScheduledTask.ps1"
  • [OK]をクリックして保存。
  1. 条件と設定の確認
  • [条件]タブで「コンピュータがAC電源で動作している場合のみ開始」のチェックを外します。
  • [設定]タブで「タスクを失敗したら再試行」などのオプションを設定します。

スケジュールの動作確認


設定が完了したら、タスクスケジューラから手動でタスクを実行して、正常に動作するか確認します。

  • 実行後、JSONファイルが指定のフォルダに保存されているか確認してください。
  • 外部システムにデータが連携されているかを確認してください。

トラブルシューティング

  • スクリプトが実行されない: PowerShellの実行ポリシーを確認してください。以下のコマンドで制限を解除できます。
  Set-ExecutionPolicy -Scope CurrentUser -ExecutionPolicy Bypass
  • エラーが発生する: タスク履歴を有効にして、エラーメッセージを確認します。

まとめ


タスクスケジューラを利用してPowerShellスクリプトを定期実行することで、SharePoint Onlineリストデータの取得や外部システムとの連携を自動化できます。これにより、定期作業の負担を軽減し、業務効率を向上させることが可能です。

まとめ

本記事では、PowerShellを使用してSharePoint OnlineリストのデータをJSON形式で取得し、外部システムに連携する手法を詳しく解説しました。SharePoint Onlineリストの基本から、データ取得、JSON変換、外部システムとの連携、さらにはスケジュール実行による自動化まで、一連の手順をカバーしました。

これらの技術を活用することで、データ連携の効率化と業務プロセスの自動化が可能になります。適切なスクリプト設計とエラー対処を行えば、システムの安定性も向上させることができます。ぜひ、日常業務に取り入れて、よりスマートな作業環境を構築してください。

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PowerShell JSON SharePoint Online 外部システム連携

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目次
  1. SharePoint Onlineリストとは
    1. SharePoint Onlineリストの特徴
    2. 利用シナリオ
    3. リストとライブラリの違い
  2. PowerShellを使ったSharePoint Onlineへの接続
    1. 必要な環境設定
    2. SharePoint Onlineへの接続
    3. 接続確認
    4. 注意点
  3. リストデータの取得方法
    1. 準備: 必要な権限と接続
    2. リストデータを取得するスクリプト
    3. 特定のデータをフィルタリング
    4. エクスポートオプション
    5. 注意点
  4. JSON形式へのデータ変換方法
    1. PowerShellでJSON形式に変換する基本手順
    2. JSONデータの整形
    3. JSONデータをファイルに保存
    4. カスタムフィールドの処理
    5. 注意点
  5. JSONデータのエクスポート方法
    1. JSONデータをローカルファイルに保存
    2. JSONデータを外部APIに送信
    3. ネットワークフォルダに保存
    4. エクスポート時のトラブルシューティング
    5. まとめ
  6. 外部システムとの連携の実例
    1. シナリオ概要
    2. 前提条件
    3. 実装例: JSONデータをAPIに送信
    4. データ送信の応用例
    5. エラーハンドリング
    6. 注意点
  7. トラブルシューティング
    1. 接続エラー
    2. データ取得エラー
    3. JSON変換エラー
    4. API連携エラー
    5. エクスポートエラー
    6. 汎用エラーへの対応
    7. まとめ
  8. 応用例：データの自動スケジュール更新
    1. 自動化の概要
    2. PowerShellスクリプトの準備
    3. タスクスケジューラの設定
    4. スケジュールの動作確認
    5. トラブルシューティング
    6. まとめ
  9. まとめ