この記事では、Pythonでよく使用されるHTTPライブラリである`requests`の拡張とカスタマイズ方法について深掘りします。具体的なコード例、その詳細な解説、応用例を含めています。
目次
なぜrequestsライブラリの拡張とカスタマイズが必要なのか
`requests`ライブラリはそのままでも十分に強力ですが、特定の目的や制約に対応するためには拡張やカスタマイズが必要となる場合があります。例えば、特定のAPIにリクエストを投げる際にカスタムヘッダーや認証トークンを付与する必要がある場合などが考えられます。
拡張とカスタマイズの違い
拡張とは、元々の機能に新しい機能を追加することを指します。一方で、カスタマイズは既存の機能を特定の条件や目的に適応させる行為です。
基本的な拡張方法
`requests`ライブラリを拡張する基本的な方法にはいくつかの手法があります。
カスタムセッションの作成
カスタムセッションを作成することで、繰り返し使用するパラメータやヘッダーを事前に設定しておくことが可能です。
# カスタムセッションの作成
import requests
# セッションオブジェクトを作成
s = requests.Session()
# 共通のヘッダーを設定
s.headers.update({'user-agent': 'my-app'})
# セッションを使用してリクエストを送る
response = s.get('https://www.example.com')
応用例
例1:リトライ機構の追加
通信エラーなどに対処するため、リトライ機構を追加する方法です。
from requests.adapters import HTTPAdapter
from requests.packages.urllib3.util.retry import Retry
# リトライ条件を設定
retry_strategy = Retry(
total=3,
backoff_factor=1,
status_forcelist=[429, 500, 502, 503, 504],
)
adapter = HTTPAdapter(max_retries=retry_strategy)
# セッションにアダプターを追加
s = requests.Session()
s.mount("http://", adapter)
s.mount("https://", adapter)
response = s.get('https://www.example.com')
例2:タイムアウトの設定
特定の時間が経過した後にリクエストを中断する方法です。
# タイムアウトを設定
response = s.get('https://www.example.com', timeout=5)
まとめ
`requests`ライブラリは多くの拡張性とカスタマイズ性を持っています。カスタムセッションの作成やリトライ機構の追加、タイムアウトの設定など、目的に応じて選択できる手法が豊富です。これらのテクニックを駆使することで、よりロバストで柔軟なコードを書くことができます。
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