この記事では、Python製のWebフレームワークであるFlaskを用いて開発されたアプリケーションのデプロイメントについて詳しく解説します。具体的な手法、コード例、その解説、そして応用例を含めて説明します。
目次
はじめに
FlaskはPythonで書かれた軽量なWebフレームワークであり、短期間で手軽にWebアプリケーションを開発することができます。しかし、開発環境で動作確認が終わった後、実際に公開するための「デプロイメント」は多くの開発者にとって難関です。
基本的なデプロイメント手法
最も基本的なデプロイメントの手法は、WSGI(Web Server Gateway Interface)サーバーを用いる方法です。ここでは、Gunicornを例に説明します。
必要なパッケージのインストール
まず、必要なパッケージをインストールします。
# Gunicornをインストール
pip install gunicorn
Gunicornの設定
次に、Gunicornを設定します。Flaskアプリケーションが`app.py`に保存されていると仮定します。
# Gunicornを起動
gunicorn -w 4 app:app
このコマンドは、4つのワーカーでFlaskアプリを起動します。
応用:Nginxとの連携
Nginxは高性能なWebサーバであり、Gunicornと連携することでさらにパフォーマンスを高めることができます。
Nginxのインストール
Ubuntuでのインストールコマンドは以下のとおりです。
# Nginxをインストール
sudo apt install nginx
Nginxの設定
Nginxの設定ファイルを編集して、Gunicornと連携します。
# /etc/nginx/sites-available/defaultファイルを編集
location / {
proxy_pass http://127.0.0.1:8000;
}
応用:Dockerを用いたデプロイメント
Dockerを用いると、環境構築が容易になります。
Dockerfileの作成
以下のようにDockerfileを作成します。
# Dockerfile
FROM python:3.8
COPY . /app
WORKDIR /app
RUN pip install -r requirements.txt
CMD ["gunicorn", "-w 4", "app:app"]
Dockerコンテナの起動
Dockerコンテナをビルドして起動します。
# Dockerコンテナをビルド
docker build -t my-flask-app .
# Dockerコンテナを起動
docker run -p 8000:8000 my-flask-app
まとめ
この記事では、Flaskアプリの基本的なデプロイメント方法から、NginxやDockerを用いた応用例までを解説しました。これを機に、Flaskで開発したアプリケーションを安全かつ効率的に公開するスキルを磨いていただければと思います。
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