NumPy(Numerical Python)は、Pythonで数値計算を効率的に行うためのライブラリです。この記事では、NumPyでの基本的な数値演算について詳しく解説します。具体的なコード例とその解説、応用例を含めてご紹介します。
目次
NumPyとは
NumPyは、大規模な数値配列や行列の演算に特化したPythonのライブラリです。科学計算やデータ分析においては、NumPyはほぼ必須と言っても過言ではありません。
NumPyのインストール
NumPyはpipコマンドで簡単にインストールできます。
# NumPyのインストール
pip install numpy
基本的な数値演算
NumPyを使った基本的な数値演算について見ていきましょう。
配列の生成
NumPyで数値計算を行うには、まず配列を生成する必要があります。
import numpy as np
# 1次元配列
arr1 = np.array([1, 2, 3])
# 2次元配列
arr2 = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])
# こちらは1次元配列
arr3 = np.arange(1, 4)
このコードでは、`np.array()`を使って1次元および2次元配列を生成しています。また、`np.arange()`を使って連番の1次元配列を生成しています。
基本演算
NumPy配列に対する基本的な算術演算を紹介します。
# 配列同士の加算
result_add = arr1 + arr3 # [2, 4, 6]
# 配列同士の減算
result_sub = arr1 - arr3 # [0, 0, 0]
# 配列同士の乗算
result_mul = arr1 * arr3 # [1, 4, 9]
# 配列同士の除算
result_div = arr1 / arr3 # [1.0, 1.0, 1.0]
各演算では、配列`arr1`と`arr3`を用いています。加算、減算、乗算、除算の結果がそれぞれコメントに記されています。
応用例
線形代数の演算
NumPyは、線形代数の計算もサポートしています。
# 行列の積
result_dot = np.dot(arr2, arr1) # [10, 32]
`np.dot()`関数を使用して、2次元配列`arr2`と1次元配列`arr1`の行列積を計算しています。
統計量の計算
基本的な統計量も簡単に計算できます。
# 平均値の計算
mean = np.mean(arr1) # 2.0
# 標準偏差の計算
std = np.std(arr1) # 0.816496580927726
`np.mean()`と`np.std()`関数を使用して、配列`arr1`の平均値と標準偏差を計算しています。
まとめ
この記事では、NumPyでの基本的な数値演算について解説しました。配列の生成から基本演算、さらには線形代数や統計量の計算まで、幅広い機能を備えています。NumPyを活用することで、Pythonでの数値計算が大幅に効率化されるでしょう。
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