Pythonで非同期プログラミング:trioとcurioライブラリの使い方と応用例

この記事では、Pythonで非同期プログラミングを行うための`trio`と`curio`という2つのライブラリを紹介します。それぞれのライブラリの基本的な使い方から応用例までを具体的なコードとともに解説します。

目次

はじめに

非同期プログラミングは現代のWebアプリケーションやデータ解析、AIなどにおいてますます重要な技術となっています。Pythonには標準ライブラリとして`asyncio`がありますが、今回はそれ以外の選択肢として`trio`と`curio`を考察します。

trioとは

`trio`はPythonで使える非同期I/Oライブラリの一つです。設計がシンプルで扱いやすいのが特徴です。

trioの基本的な使い方

trioを使って非同期処理を行う基本的なコードを以下に示します。

import trio

async def example():
    print("Hello, Trio!")

trio.run(example)

コード解説

– `import trio`: trioライブラリをインポートします。
– `async def example()`: 非同期関数を定義します。
– `trio.run(example)`: `example`関数を実行します。

trioの応用例

非同期ウェブスクレイピング

import trio
import asks

async def fetch_url(session, url):
    response = await session.get(url)
    return response.text

async def main():
    session = asks.Session()
    urls = ["https://example.com", "https://example.org"]
    async with trio.open_nursery() as nursery:
        for url in urls:
            nursery.start_soon(fetch_url, session, url)

trio.run(main)

コード解説

このコードでは、`asks`ライブラリと共に`trio`を使用して非同期でウェブスクレイピングを行います。`trio.open_nursery()`で非同期タスクを管理し、`nursery.start_soon()`でタスクをスケジュールします。

curioとは

`curio`もPythonで使える非同期I/Oライブラリの一つですが、`trio`よりも低レベルな操作が可能です。

curioの基本的な使い方

curioを使って非同期処理を行う基本的なコードは以下の通りです。

import curio

async def example():
    print("Hello, Curio!")

curio.run(example)

コード解説

– `import curio`: curioライブラリをインポートします。
– `async def example()`: 非同期関数を定義します。
– `curio.run(example)`: `example`関数を実行します。

curioの応用例

非同期ファイル操作

import curio

async def write_file():
    async with curio.aopen("example.txt", "w") as f:
        await f.write("Hello, Curio!")

curio.run(write_file)

コード解説

このコードでは`curio.aopen`を使用して非同期にファイルを開き、書き込みを行います。

まとめ

この記事では、Pythonで非同期プログラミングを行うための`trio`と`curio`ライブラリを紹介しました。どちらもそれぞれ特有の機能と使い勝手があり、用途に応じて選ぶことができます。非同期プログラミングの幅を広げたい方は、ぜひこれらのライブラリを試してみてください。

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