Pythonで使える主要な暗号化アルゴリズムの比較と応用例

この記事では、Pythonで使用できる主要な暗号化アルゴリズムを紹介し、それぞれの特性や用途について解説します。具体的なコード例とその詳細、さらには応用例も含めてご紹介します。

目次

なぜ暗号化が必要か

暗号化は、データを保護するための基本的な手段の一つです。オンラインでの通信やストレージ、また企業内での情報管理など、多くの場面で暗号化技術は欠かせません。

Pythonで使用できる主要な暗号化アルゴリズム

AES (Advanced Encryption Standard)

AESは、広く用いられているブロック暗号の一つです。速度が速く、安全性も高いため多くのシステムで採用されています。

from Crypto.Cipher import AES
import base64

# 16バイトの鍵とIV(初期ベクトル)を設定
key = b'Sixteen byte key'
iv = b'Sixteen byte IV '

# AESオブジェクトの生成
cipher = AES.new(key, AES.MODE_CFB, iv=iv)

# 暗号化
encrypted = cipher.encrypt(b'Hello World')
print(base64.b64encode(encrypted))

特徴

  • ブロック暗号であり、固定長のデータを暗号化・復号する
  • 鍵長が可変(128, 192, 256ビット)
  • RSA

    RSAは公開鍵暗号の一つで、主にデータの認証やディジタル署名などに使用されます。

    from Crypto.PublicKey import RSA
    from Crypto.Cipher import PKCS1_OAEP
    
    # 鍵ペアの生成
    key = RSA.generate(2048)
    private_key = key.export_key()
    public_key = key.publickey().export_key()
    
    # 暗号化
    cipher = PKCS1_OAEP.new(RSA.import_key(public_key))
    encrypted = cipher.encrypt(b'Hello World')
    print(base64.b64encode(encrypted))
    

    特徴

  • 公開鍵と秘密鍵のペアを使用する
  • 計算量が多く、AESなどに比べて遅い
  • 応用例

    ファイルの暗号化と復号

    AESを使用して、ファイル全体を暗号化し、必要なときに復号する例です。

    # AESでファイルを暗号化する関数
    def encrypt_file(filename, key, iv):
        # ~中略~
    # AESでファイルを復号する関数
    def decrypt_file(filename, key, iv):
        # ~中略~
    

    データベースのセキュリティ

    RSAを使用して、データベースに保存する前にデータを暗号化する例です。

    # RSAでデータを暗号化する関数
    def encrypt_db_data(data, public_key):
        # ~中略~
    # RSAでデータを復号する関数
    def decrypt_db_data(data, private_key):
        # ~中略~
    

    まとめ

    Pythonで使用できる主要な暗号化アルゴリズムには、AESとRSAがあります。それぞれに特有の特性と用途があり、適切に使い分けることが重要です。この記事を参考に、Pythonでの暗号化技術を理解し、より安全なシステムを構築してください。

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