この記事では、Pythonを使用してWebアプリケーションファイアウォール(WAF)を実装する方法について詳しく説明します。具体的なコード例とその解説、応用例を含めています。
目次
はじめに
Webアプリケーションファイアウォール(WAF)は、Webアプリケーションへの不正なアクセスを防ぐための重要なセキュリティ機構です。Pythonを使って独自のWAFを実装することで、柔軟にセキュリティ対策を施すことが可能です。
基本的なWAFの実装
最も基本的なWAFは、IPアドレスやリクエスト内容に基づいてフィルタリングを行います。
基本的なコード例
from flask import Flask, request, abort
app = Flask(__name__)
# 禁止するIPアドレス
BLOCKED_IPS = ['192.168.0.2']
@app.route('/')
def home():
# アクセスしてきたIPアドレスを取得
client_ip = request.remote_addr
# IPアドレスがBLOCKED_IPSに含まれていればアクセスを拒否
if client_ip in BLOCKED_IPS:
abort(403)
return "Welcome to my website!"
このコードは、Flaskフレームワークを使用しています。BLOCKED_IPSに指定されたIPアドレスからのアクセスを403エラーで拒否します。
応用例
ユーザーエージェントによるフィルタリング
# ユーザーエージェントでフィルタリングを行う例
@app.route('/user_agent')
def by_user_agent():
user_agent = request.headers.get('User-Agent')
# 禁止するユーザーエージェント
if 'curl' in user_agent:
abort(403)
return "User-Agent is allowed."
この応用例では、ユーザーエージェントに`curl`が含まれている場合にアクセスを拒否します。
リクエストパラメータによるフィルタリング
# リクエストパラメータでフィルタリングを行う例
@app.route('/params')
def by_params():
# "evil"というパラメータが存在する場合は拒否
if 'evil' in request.args:
abort(403)
return "Request parameters are allowed."
この応用例では、リクエストパラメータに`evil`が含まれている場合にアクセスを拒否します。
まとめ
Pythonで独自のWebアプリケーションファイアウォールを実装することは、非常に柔軟なセキュリティ対策を可能にします。基本的なIPフィルタリングから、ユーザーエージェントやリクエストパラメータによるフィルタリングまで、さまざまな方法でアクセス制御ができます。
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