EdgeのプロファイルをMicrosoftアカウントと同期する際に、Microsoftウォレットのパスワードが消えてしまう問題が発生しています。本記事では、この問題の原因を分析し、試行錯誤した解決方法、最終的な確認手順、そして今後の対策について詳しく解説します。この記事を参考にして、同様の問題を未然に防ぎ、万が一発生した場合でも迅速に対応できるようにしましょう。
問題の概要
EdgeのプロファイルをMicrosoftアカウントと同期した際、一部のユーザーがMicrosoftウォレットに保存していたパスワード情報が消えてしまうという問題が報告されています。この問題は、特定の条件下でプロファイルを同期する際に発生し、ユーザーが重要なパスワードを失うリスクがあります。
前提条件
この問題が発生する前に、ユーザーのプロファイルには以下のような状態が確認されています：
プロファイル1にデータが保存されている
Edgeブラウザのプロファイル1に、すべてのパスワードデータが保存されている状態です。これにはMicrosoftウォレットのパスワードも含まれています。
同期設定の確認
Microsoftアカウントでサインインし、Edgeの同期機能を有効にしています。この同期機能は、ブックマークや履歴、パスワードなどのデータをクラウドに保存することを目的としています。
事象の詳細
同期後に発生するパスワード消失
EdgeのプロファイルをMicrosoftアカウントと同期した後、Microsoftウォレットに保存されていたパスワード情報が消失するという事象が発生します。具体的には、onmicrosoft.comアカウントでサインインしてデータを同期した際に、この問題が確認されています。
消失したデータの確認
同期後、ユーザーがMicrosoftウォレットを開いた際に、保存されていたはずのパスワードがすべて消えていることが判明しました。この問題により、ユーザーは重要なパスワードを失い、再度入力する必要が生じます。
試した解決方法
復元ソフトを使用した試み
パスワードデータを復元するために、以下の手順を試みましたが、いずれも成功しませんでした。
「%LocalAppData%\Microsoft\Edge\User Data\Edge Wallet」の復元
データ復元ソフトを使用して、「%LocalAppData%\Microsoft\Edge\User Data\Edge Wallet」フォルダを復元し、上書きしました。しかし、この手法ではパスワードは復旧しませんでした。
「%LocalAppData%\Microsoft\Edge\User Data\Default\Web Data」「Web Data-journal」の復元
同様に、「%LocalAppData%\Microsoft\Edge\User Data\Default\Web Data」および「Web Data-journal」ファイルを復元し、フォルダを上書きしました。しかし、この方法でもパスワードは復旧しませんでした。
「%LocalAppData%\Microsoft\Edge\User Data\Profile1\Web Data」「Web Data-journal」の復元
最後に、「%LocalAppData%\Microsoft\Edge\User Data\Profile1\Web Data」および「Web Data-journal」ファイルを復元し、「Default」フォルダに上書きしました。しかし、この方法でもパスワードは復旧しませんでした。
パスワードデータの確認方法
edge://sync-internalsを使用した確認
同期したデータの状態を確認するために、「edge://sync-internals」ページを利用します。以下の手順でパスワードデータの確認を行います。
1. edge://sync-internalsページを開く
Edgeブラウザのアドレスバーに「edge://sync-internals」と入力し、Enterキーを押してページを開きます。
2. 「Type info」セクションの確認
ページが開いたら、「Type info」セクションまでスクロールし、「Passwords」を探します。
3. パスワードの数と状態を確認
「Passwords」の項目で、サーバーに保存されているパスワードの数と状態を確認します。もしパスワードの数が「0」と表示されている場合、それはデータがサーバーに保存されていないことを意味し、回復が困難であることを示しています。
フィードバックの送信方法
Edgeブラウザからのフィードバック送信
問題をMicrosoftの開発チームに報告するために、Edgeブラウザのフィードバック機能を利用します。以下の手順でフィードバックを送信します。
1. Edgeブラウザのメニューを開く
Edgeブラウザの右上にある「・・・」メニューをクリックします。
2. 「ヘルプとフィードバック」を選択
メニューから「ヘルプとフィードバック」を選択し、さらに「フィードバックの送信」をクリックします。
3. フィードバックの記入
フィードバックの送信画面が開いたら、問題の詳細を記入します。特に、Microsoftウォレットのパスワード消失の問題と、試した解決方法について具体的に記述します。
4. フィードバックの送信
必要な情報をすべて記入したら、「送信」ボタンをクリックしてフィードバックを送信します。これにより、問題が開発チームに報告され、将来的な修正や改善が期待できます。
今後の対策
パスワードデータのバックアップ方法
パスワードデータの消失を防ぐために、定期的にバックアップを取ることが重要です。以下の手順でパスワードデータをエクスポートし、バックアップを行います。
1. Edgeブラウザの設定を開く
Edgeブラウザの右上にある「・・・」メニューをクリックし、「設定」を選択します。
2. プロファイル設定を開く
設定メニューから「プロファイル」を選択し、「パスワード」をクリックします。
3. パスワードのエクスポート
「保存されたパスワード」のセクションに移動し、右上の「・・・」メニューをクリックして「パスワードをエクスポート」を選択します。これにより、パスワードデータをCSVファイルとして保存できます。
4. 安全な場所に保存
エクスポートしたCSVファイルを、安全な場所に保存します。外部ストレージやクラウドサービスなど、複数のバックアップを保持すると良いでしょう。
定期的なバックアップの実施
パスワードデータを定期的にエクスポートし、最新の状態を保つようにします。これにより、万が一のデータ消失時にも迅速に復旧できます。
まとめ
Edgeのプロファイル同期によるMicrosoftウォレットのパスワード消失問題について、その原因と解決方法を詳しく解説しました。復元ソフトを使用した試行錯誤やedge://sync-internalsを利用したデータ確認手順、さらにフィードバックの送信方法を説明しました。最も重要な対策として、定期的にパスワードデータをエクスポートし、安全な場所にバックアップを取ることを推奨します。この対策を実施することで、同様の問題が再発した際にも迅速に対応できるようになります。
全体の内容を把握し、パスワードデータの保護に努めてください。
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