Microsoft Edge WebView2の自動更新を停止したいと考えているユーザー向けに、レジストリ設定方法を詳細に説明します。本記事では、正しいレジストリキーと値の設定方法、注意点や確認手順を詳しく解説し、安全かつ確実に設定変更を行う方法を紹介します。
レジストリ設定の概要
Microsoft Edge WebView2の自動更新を停止するためには、特定のレジストリキーと値を設定する必要があります。以下に、必要なレジストリキーのパスと値の名前、種類を示します。
レジストリキーのパス
自動更新を停止するためのレジストリキーのパスは以下の通りです:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\EdgeUpdate
更新を停止するための値
更新を停止するためには、以下のDWORD(32ビット)値を作成し、設定します:
"Update{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}"=dword:00000000
この設定により、WebView2の自動更新が停止されます。
レジストリエディタの開き方
レジストリエディタを使用して、必要なレジストリキーを編集するための手順を説明します。
Windowsスタートメニューを開く
Windowsのスタートメニューを開きます。画面左下のWindowsアイコンをクリックするか、キーボードのWindowsキーを押します。
「regedit」と入力
スタートメニューの検索バーに「regedit」と入力します。検索結果に「レジストリエディタ」が表示されるはずです。
レジストリエディタを起動
検索結果に表示された「レジストリエディタ」をクリックします。ユーザーアカウント制御のダイアログが表示された場合は、「はい」をクリックして続行します。
レジストリエディタの操作
レジストリエディタが起動したら、以下のパスに移動します:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\EdgeUpdate
このパスに基づいてレジストリキーの編集を行います。
レジストリキーの作成手順
Microsoft Edge WebView2の自動更新を停止するために必要なレジストリキーを作成する手順を説明します。
指定されたパスに移動
レジストリエディタ内で以下のパスに移動します:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\EdgeUpdate
もし、EdgeUpdate
キーが存在しない場合は、新規に作成する必要があります。
EdgeUpdateキーの作成
Microsoft
キーを右クリックし、「新規」→「キー」を選択します。- 新しく作成されたキーに「EdgeUpdate」と名前を付けます。
新しいDWORD(32ビット)値の作成
EdgeUpdate
キーを右クリックし、「新規」→「DWORD(32ビット)値」を選択します。- 新しい値に以下の名前を付けます:
Update{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}
- 作成した値をダブルクリックし、値のデータに「0」を入力します。
設定の確認
以上の手順を完了すると、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\EdgeUpdate
キー内に、Update{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}
という名前のDWORD値が「0」に設定されていることを確認できます。
DWORD値の作成手順
新しいDWORD(32ビット)値を作成し、設定する具体的な手順を詳しく説明します。
EdgeUpdateキー内での操作
EdgeUpdate
キーが存在する状態で、以下の手順に従って新しいDWORD(32ビット)値を作成します。
新しいDWORD(32ビット)値の作成方法
EdgeUpdate
キーを右クリックします。- 「新規」→「DWORD(32ビット)値」を選択します。
- 新しい値に以下の名前を付けます:
Update{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}
値の設定
新しく作成したDWORD値の設定を行います。
値のデータを設定する手順
- 作成した
Update{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}
をダブルクリックします。 - 「値のデータ」フィールドに「0」を入力します。
- 「OK」ボタンをクリックして設定を保存します。
設定の確認
作成したDWORD値が正しく設定されていることを確認します。Update{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}
という名前で、値のデータが「0」に設定されていることを確認してください。
システムの復元ポイント作成
レジストリの変更を行う前に、システムの復元ポイントを作成しておくことを強くお勧めします。これにより、何か問題が発生した場合にシステムを元の状態に戻すことができます。
システムの復元ポイントを作成する手順
コントロールパネルを開く
- Windowsのスタートメニューを開き、「コントロールパネル」と入力し、検索結果からコントロールパネルを選択します。
システムとセキュリティを選択
- コントロールパネル内で「システムとセキュリティ」を選択します。
システムのプロパティを開く
- 「システム」を選択し、左側のメニューから「システムの保護」をクリックします。
復元ポイントの作成
- 「システムのプロパティ」ウィンドウが開いたら、「システムの保護」タブを選択し、「作成」ボタンをクリックします。
- 復元ポイントの名前を入力し、「作成」をクリックします。復元ポイントの作成が開始され、完了すると通知が表示されます。
復元ポイントの確認
作成した復元ポイントが正しく作成されたことを確認します。必要に応じて、復元ポイントからシステムを元の状態に戻す手順も覚えておくと安心です。
レジストリ変更の確認方法
レジストリの変更が正しく反映されたかを確認する手順を説明します。
レジストリエディタで確認
レジストリエディタを開き、以下のパスに移動します:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\EdgeUpdate
ここで、Update{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}
という名前のDWORD値が「0」に設定されていることを確認します。
Microsoft Edgeの動作確認
レジストリの変更が反映されたかを確認するために、Microsoft Edgeの動作を確認します。
WebView2の更新確認
- Microsoft Edgeを開きます。
edge://version/
にアクセスして、WebView2 Runtimeのバージョンが更新されていないことを確認します。
システムの再起動
レジストリ変更後、システムを再起動して変更が確実に反映されるようにします。再起動後に再度WebView2の更新状況を確認します。
変更が反映されない場合の対処法
もしレジストリの変更が反映されない場合は、以下の点を再確認します:
- レジストリキーと値の名前が正しいか
- DWORD値が「0」に設定されているか
- システムの再起動を行ったか
注意点
レジストリを編集する際には、いくつかの注意点を守ることで、安全かつ効果的に作業を行うことができます。
システムのバックアップ
レジストリ変更前には必ずシステムのバックアップや復元ポイントを作成しておくことを推奨します。これにより、万が一問題が発生した場合でも、システムを元の状態に戻すことができます。
正しいキーと値の確認
編集するレジストリキーと値が正しいことを確認してください。間違ったキーや値を編集すると、システムの動作に悪影響を及ぼす可能性があります。
管理者権限での実行
レジストリエディタを管理者権限で実行することが重要です。管理者権限がないと、必要な変更が保存されない場合があります。
変更の確認
レジストリを編集した後は、必ず変更が正しく反映されたことを確認します。反映されていない場合、設定が正しく行われていない可能性があります。
適切な再起動
レジストリ変更後には、システムを再起動することで変更が確実に反映されます。再起動を忘れずに行ってください。
専門家への相談
レジストリの編集に不安がある場合や、システムの重要な部分に影響を与える可能性がある場合は、ITの専門家やシステム管理者に相談することをお勧めします。
補足情報
レジストリ設定に関する補足情報を提供します。誤った値の名前や設定方法について詳しく説明します。
誤った値の名前
「新しい値 #1」という名前は誤りです。正しい値の名前は以下の通りです:
Update{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}
この名前を正確に入力することが重要です。
レジストリ変更の反映確認
レジストリの変更が正しく反映されたことを確認するためには、WebView2が自動更新されないことを確認することが有効です。以下の手順で確認してください:
- Microsoft Edgeを開きます。
edge://version/
にアクセスして、WebView2 Runtimeのバージョンが更新されていないことを確認します。
その他の設定方法
場合によっては、グループポリシーを使用して同様の設定を行うことも可能です。特に企業環境で複数のPCに対して一括設定を行いたい場合には、グループポリシーを使用することが便利です。
トラブルシューティング
レジストリ変更が反映されない場合の対処法として、以下の点を再確認してください:
- 正しいレジストリキーと値が設定されているか
- DWORD値が「0」に設定されているか
- システムを再起動したか
参照情報
Microsoft Edge WebView2の自動更新を停止するためのレジストリ設定に関する公式ドキュメントやサポートページを紹介します。
Microsoft Edge Update Policy Documentation
Microsoftの公式ドキュメントでは、Edgeの更新ポリシーに関する詳細な情報が提供されています。以下のリンクからアクセスできます:
Microsoft Edge Update Policy Documentation
Microsoft Edge の更新制御とサポート範囲について
Japan Developer Support Internet Team Blogでは、Microsoft Edgeの更新制御に関する情報が提供されています。こちらも参考にしてください:
Microsoft Edge の更新制御とサポート範囲について
レジストリ編集の基本
レジストリの基本的な編集方法について学びたい場合は、Microsoftの公式サポートページが役立ちます。以下のリンクからアクセスできます:
Windows レジストリの基本
まとめ
この記事では、Microsoft Edge WebView2の自動更新を停止するためのレジストリ設定方法について詳しく説明しました。正しいレジストリキーと値の設定方法、レジストリエディタの操作手順、システムの復元ポイント作成方法、設定変更の確認手順、注意点などを網羅しました。
レジストリ設定を行う際は、システムのバックアップや復元ポイントの作成を忘れずに行い、正しい手順に従って操作することが重要です。これにより、WebView2の自動更新を確実に停止し、システムの安定性を維持することができます。
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