Excelファイルがダブルクリックで開けない問題の解決法

Excelファイルをダブルクリックで開こうとすると、「オペレーティングシステムは現在このアプリケーションを実行するように構成されていません」というエラーメッセージが表示される場合があります。この問題は特にOffice 2013ユーザーに見られ、Officeの設定やレジストリに起因することが多いです。この記事では、Excelファイルを正常に開くための具体的な解決策を順を追って説明します。

目次

Officeの更新を無効にする手順

Excelのバージョンを以前の状態に戻すためには、まずOfficeの自動更新を無効にする必要があります。以下の手順に従って設定を変更してください。

Excelを起動し、設定を開く

Excelを起動し、画面左上の[ファイル]タブをクリックします。次に[アカウント]を選択します。

更新オプションを選択

[アカウント]画面の右側にある[更新オプション]をクリックし、表示されるメニューから[更新を無効にする]を選択します。

更新無効化の確認

確認ダイアログが表示されるので、指示に従い更新の無効化を完了します。これでOfficeの自動更新が停止し、指定したバージョンにロールバックする準備が整います。

次の項目を指定してください。

Excelを以前のバージョンにロールバックする方法

次に、Excelを特定の以前のバージョンにロールバックする手順を説明します。この手順に従うことで、最新の更新に起因する問題を回避できます。

コマンドプロンプトを管理者として実行

Windowsの検索ボックスに「cmd」と入力し、表示される「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。

Officeディレクトリに移動

コマンドプロンプトが開いたら、以下のコマンドを入力してOfficeのディレクトリに移動します。使用しているOfficeのバージョンに応じて、32ビットまたは64ビットのディレクトリを選択します。

64ビット版の場合:

cd %programfiles%\Microsoft Office 15\ClientX64

32ビット版の場合:

cd %programfiles%\Microsoft Office 15\ClientX86

Officeのバージョンをロールバック

次に、以下のコマンドを入力して、Excelを以前のバージョンにロールバックします。ここではバージョン「15.0.5571.1000」にロールバックする例を示します。

officec2rclient.exe /update user updatetoversion=15.0.5571.1000

このコマンドを実行すると、「Officeの更新プログラムをダウンロードしています」というメッセージが表示されるまで待ちます。

次の項目を指定してください。

レジストリの修正方法

Excelの起動に関連するエラーメッセージを解消するために、レジストリキーを修正する必要があります。以下の手順に従ってレジストリを修正してください。

レジストリエディタを起動

Windowsの検索ボックスに「regedit」と入力し、表示される「レジストリエディタ」をクリックして起動します。レジストリエディタを起動する前に、必ずレジストリのバックアップを取ることをお勧めします(次項で説明します)。

レジストリキーの編集

以下のキーに移動し、それぞれの値を修正します。

Excel.Sheet.12

レジストリエディタで以下のパスに移動します:

HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.12\shell\Open\command

(既定)の値を以下のように変更します:

"C:\Program Files\Microsoft Office\Office15\EXCEL.EXE" "%1"

Excel.Sheet.8

同様に、以下のパスに移動します:

HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.8\shell\Open\command

(既定)の値を以下のように変更します:

"C:\Program Files\Microsoft Office\Office15\EXCEL.EXE" "%1"

Excel.csv

最後に、以下のパスに移動します:

HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.csv\shell\Open\command

(既定)の値を以下のように変更します:

"C:\Program Files\Microsoft Office\Office15\EXCEL.EXE" "%1"

これでレジストリの修正が完了しました。次に、レジストリのバックアップ方法を説明します。

レジストリのバックアップ方法

レジストリの修正を行う前に、誤って重要な設定を変更してしまうリスクに備えて、必ずバックアップを取ることをお勧めします。以下の手順に従ってレジストリのバックアップを行ってください。

レジストリエディタの起動

Windowsの検索ボックスに「regedit」と入力し、表示される「レジストリエディタ」をクリックして起動します。

バックアップを取るレジストリキーの選択

バックアップを取りたいレジストリキーに移動します。例えば、先ほど修正した以下のキーをバックアップする場合は、それぞれのキーを選択します。

  • HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.12\shell\Open\command
  • HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.Sheet.8\shell\Open\command
  • HKEY_CLASSES_ROOT\Excel.csv\shell\Open\command

レジストリキーのエクスポート

バックアップを取りたいキーを右クリックし、「エクスポート」を選択します。ファイル名を指定し、保存場所を選んで「保存」をクリックします。これにより、選択したキーのバックアップが.regファイルとして保存されます。

バックアップファイルの確認

保存した.regファイルを確認し、内容が正しくエクスポートされていることを確認します。必要に応じて、レジストリエディタからインポートして元の状態に戻すことができます。

Office 2013のサポート終了について

Office 2013のサポート終了に伴い、今後の安全性や機能の保証がなくなるため、アップグレードを検討することをお勧めします。

サポート終了の影響

Office 2013のサポートが終了すると、Microsoftからのセキュリティ更新やバグ修正が提供されなくなります。これにより、セキュリティリスクが高まり、将来的な互換性問題が発生する可能性があります。

アップグレードの推奨

できるだけ早く最新バージョンのOfficeにアップグレードすることをお勧めします。最新のOffice 365やOffice 2019では、セキュリティが強化され、新しい機能や改善されたパフォーマンスが提供されます。

アップグレードの手順

最新バージョンのOfficeへのアップグレードは、Microsoftの公式サイトからダウンロードしてインストールすることができます。既存のデータや設定を保持したまま、スムーズに移行するためのガイドが提供されています。

追加のサポートを受ける方法

上記の手順を試しても問題が解決しない場合、Microsoftの公式サポートを利用して追加の支援を受けることができます。

Microsoftサポートにアクセスする

Microsoftの公式サポートページにアクセスします。URLは以下の通りです:
Microsoft サポート

サポートオプションの選択

サポートページでは、以下のオプションから適切なサポート方法を選択できます。

  • チャットサポート
  • 電話サポート
  • メールサポート
  • コミュニティフォーラム

必要な情報を提供する

サポートを受ける際に、以下の情報を提供するとスムーズに対応してもらえます。

  • 使用しているOfficeのバージョン
  • エラーメッセージの詳細
  • これまでに試した対策
  • 問題が発生しているファイルの種類や内容

コミュニティフォーラムの活用

Microsoftのコミュニティフォーラムでは、他のユーザーからの助言や解決策を得ることができます。似たような問題を抱えているユーザーが既に解決策を共有していることもあるため、有益な情報を見つけることができます。

まとめ

この記事では、Excelファイルをダブルクリックで開こうとした際に表示される「オペレーティングシステムは現在このアプリケーションを実行するように構成されていません」というエラーメッセージの解決方法を解説しました。具体的には、Officeの更新を無効にして以前のバージョンにロールバックする方法、レジストリの修正方法、そしてレジストリのバックアップ手順について説明しました。また、Office 2013のサポート終了に伴うアップグレードの重要性についても触れ、さらに問題が解決しない場合の追加サポートの受け方を紹介しました。

これらの手順を順に実行することで、Excelファイルが正常に開けるようになるはずです。問題が解決しない場合は、Microsoftの公式サポートを利用してさらに詳しい支援を受けてください。

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