最新アップデートで重くなったExcelマクロを解決する方法

Excelマクロが最新アップデート後に遅くなってしまうと、業務が思うように進まずストレスですよね。私も以前、急ぎの集計作業で泣かされました。今回は、実際の体験談や対処方法を交えながら、この問題を解決するヒントをご紹介します。実際にマクロが完全にフリーズしてしまい、再起動するハメになったこともあり、なかなか手ごわい問題です。

Excelマクロが遅くなる原因

アップデート直後にExcelマクロの処理速度が急激に低下し、大容量データの操作や複雑な集計タスクを行うときにパフォーマンスが落ちるケースが多く報告されています。とくにWindows 10や11でMicrosoft 365(Office)の最新バージョンを適用した際に顕著です。

具体的な症状

Excelを開き、マクロを実行するとメモリ使用量が極端に膨れ上がり、操作がほぼ停止状態になることがあります。マクロ処理が終わってもメモリが解放されず、その後の保存や終了の操作までものすごく時間がかかる場合があります。また、大量データを取り扱う頻度が高いユーザーほど影響が大きいようです。

体験談: マクロ処理が終わらず結局再起動

私が担当した案件でも、顧客に提出するデータ分析ファイルがどうしても途中で固まってしまい、何度もExcelを強制終了しなくてはいけませんでした。期限が迫る中での再起動は本当に焦りますし、マクロが遅いと仕事のスピードも落ちてしまいますよね。

最新アップデート後に起こりやすい不具合として、マクロ処理完了後のメモリ解放が行われないことがあります。特に大規模データを扱うと重症化しやすいです。

解決策と対処方法

多くの場合、Microsoftが修正アップデートを提供するまでの間にできる措置があります。ここでは代表的な対処方法を順に紹介します。

ロールバックで安定したバージョンに戻す

Officeのバージョンを以前の安定した状態に戻すことで、不具合が解消されるケースがしばしばあります。過去のバージョン番号を指定してアップデートを実行する方法です。

ロールバックの実施手順

cd %programfiles%\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun
officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.XXXX.YYYYY

上記のコマンドを管理者権限のコマンドプロンプトで実行し、希望のビルド番号に差し戻します。バージョン番号はMicrosoft公式ドキュメントから確認できます。

ロールバックにより一時的に安定動作を取り戻し、業務を継続しやすくなります。

ただしセキュリティ更新も含めて戻してしまうので、長期的には安全性や他の機能面で不安が残ります。

最新修正アップデートの適用を確認する

Microsoftが既に修正をリリースしている場合があります。Excelの「ファイル」→「アカウント」から更新オプションを開き、今すぐ更新を選択してみることで、問題が解決することがあります。企業ユーザーは管理者が更新チャネルを管理している場合があるので、社内システム管理担当者に相談してみてください。

私の場合、ロールバックせずに更新オプションから最新ビルドを適用したところ、ある時点で劇的にマクロ実行時間が短くなり、現在は通常通り使えています。まずはこまめにOfficeを更新してみることをおすすめします。

信頼できる場所(Trusted Locations)の設定

Excelのセキュリティセンターから、マクロを含むファイルを置くフォルダを「信頼できる場所」に指定することで、起動や動作が軽くなる場合があります。以下のパスで設定できます。
「Excel → ファイル → オプション → セキュリティセンター → セキュリティセンターの設定 → 信頼できる場所」

メモリ管理やドライバーのチェック

メモリを大量に消費するマクロでは、不要なオブジェクトを適切に破棄していないと動作が重くなります。VBAコード内でSet 〇〇 = Nothingを行うなど、メモリリークを回避する工夫が必要です。またsplwow64.exeなどのプリンタドライバー周辺が原因となる場合もあるので、ドライバーの更新や再インストールを行うと改善することがあります。

以下は簡単なVBAサンプルです。マクロ終了前にオブジェクトを破棄すると良いでしょう。

Dim wb As Workbook
Set wb = ActiveWorkbook

' 何らかの処理

Set wb = Nothing

トラブル発生時に使えるまとめ表

対処方法 メリット デメリット
ロールバック 安定バージョンで動作 セキュリティ更新も戻る
最新修正アップデート 最新の不具合修正が期待 管理チャネルによっては時間差あり
信頼できる場所設定 起動と動作が軽くなる可能性 ファイルの保管場所に制限
メモリ・ドライバー対策 中長期的な安定性向上 根本原因の特定に時間がかかる

まとめ

最新アップデート後にExcelマクロが極端に遅くなる問題は、ロールバックや修正版の適用、信頼できる場所の設定などで多くの場合は改善が見込めます。大容量のマクロを頻繁に使う環境では、特にメモリリークやドライバーとの相性にも注意が必要です。もし状況が改善しないときは、Microsoft 365管理センターやMicrosoftサポートへ問い合わせて専門のサポートを受けると良いでしょう。

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