心地よい風を感じながら作業したいのに、いざMac上でMicrosoft 365やOneDriveを立ち上げると「macOS 13.0以降が必要」というエラー表示に悩まされる……。そんな残念な体験を回避しつつ、古いmacOSでも快適にOfficeアプリを動かすためのコツと対策方法をご紹介します。バージョン適合の考え方や、古いインストーラの入手先、自動アップデートの停止方法など、一度覚えておけば長く活用できるテクニックが満載です。ぜひ参考にして、スムーズな作業環境を取り戻しましょう。
「macOS 13.0以降が必要」と表示される原因
最新バージョンのMicrosoft 365 (Office) やOneDriveは、Microsoftがサポート対象とするmacOSの「最新3世代」に合わせて開発・リリースされるため、古いmacOSバージョンでは動作対象外となるケースが増えています。たとえばmacOS Monterey(12系)を使っていると、最新のOfficeアプリをインストールしようとしたときに「macOS 13.0以上が必要です」といったエラーが表示され、インストールを完了できなかったり、仮にインストールできても起動時に不具合が起きたりします。
マイクロソフトのサポートポリシー
マイクロソフトはWindowsでも同様に最新3バージョンまでを中心にサポートする傾向があり、macOSでも同じ方針が取られています。具体的なバージョンがどこまで対応されるかは公式ドキュメントで随時更新されますが、セキュリティや新機能を安定的に提供するうえで、古いOSはサポート対象から外れることがあるのです。
Officeを旧バージョンで利用する方法
「最新のOfficeは動かないけれど、古いMacでも使いたい」というケースでは、あえて一歩手前のバージョンのOfficeを利用するのが最も現実的な解決策となります。具体的には、macOS Monterey(12系)で動作可能なOfficeのバージョン(例: 16.88など)をインストールする方法です。
入手可能な古いバージョンの例
Office 2021やMicrosoft 365のサブスクリプションを利用している場合でも、過去の更新履歴やサポート記事から古いインストーラをダウンロードすることができます。たとえば以下のようなバージョンは、Montereyで動作する可能性があります。
Officeバージョン | 対応OS | 備考 |
---|---|---|
16.88 | macOS 12 (Monterey) | 完全対応が公表されている最終ラインに近い |
16.78.3 | macOS 12 (Monterey) | Office 2019ユーザー向け最終対応バージョン例 |
16.90以上 | macOS 13 (Ventura)以降 | Montereyでは非対応 |
旧バージョンをインストールする手順
- 現在のOfficeをアンインストール
すでに最新のOfficeアプリがインストールされている場合は、一度アンインストールしてから古いバージョンを入れる必要があります。Microsoft公式の「Uninstall Office for Mac – Microsoft サポート」ページで手順が詳しく解説されています。 - 古いインストーラをダウンロード
適切なバージョン(たとえば16.88など)のインストーラを入手します。企業であればボリュームライセンスサービスセンター(VLSC)や、Microsoft公式のダウンロードページのサポート資料などをチェックしてみましょう。 - インストーラを実行してOfficeをインストール
ダウンロードしたPKGファイルやDMGファイルを開き、画面の指示に従ってインストールします。インストール後、通常どおりOfficeアプリを起動してライセンス認証などを行います。 - 自動更新を停止する
最重要ポイントです。古いバージョンのまま使い続けるために、Microsoft AutoUpdateの「自動更新を無効」に設定しておきましょう。具体的にはOfficeアプリの「ヘルプ」→「更新プログラムの確認」を選択し、「Microsoft AutoUpdate」の画面で「Officeを自動的に更新する」のチェックを外すか、「手動更新」に設定してください。
Office 2019ユーザーの場合
Office 2019を利用している方も、同様にmacOS Monterey対応の最終バージョン(たとえば16.78.3など)をダウンロードして再インストールする形になります。Office 2019はMicrosoft 365ほど頻繁にアップデートを受けることはありませんが、やはり最新パッケージではMontereyがサポート範囲から外れる場合があるため、古いバージョンに戻すのが定石です。
Office 2019のアンインストール時の注意点
Office 365と異なり、Office 2019のライセンスキーを保持しているケースが多いと思います。再インストール後にライセンス認証を求められる場合があるため、事前にプロダクトキーやアカウント情報を確認し、スムーズに再アクティベートできるよう準備してください。
OneDriveの自動アップデートによる不具合
macOS Montereyで古いバージョンのOneDriveを使っていても、Microsoft AutoUpdateによって強制的にアップデートされ、再び「macOS 13.0以降が必要」エラーや起動不可に陥るという状況がよく報告されています。Officeだけでなく、OneDrive単体でもAutoUpdateの対象となるため、対策が必要です。
自動更新を手動に切り替える
Officeと同様に、OneDriveも「Microsoft AutoUpdate」を介してアップデートが配信されます。したがって、以下の方法で手動設定に変更しておきましょう。
- OneDriveもしくはOfficeアプリで「ヘルプ」→「更新プログラムの確認」を選択
OneDriveアプリそのものでは設定できない場合があるため、WordやExcelといったOfficeアプリから操作するのがおすすめです。 - 「Microsoft AutoUpdate」の画面で「手動更新」を選択
「Officeを自動的に更新する」というチェックを外すことで、OneDriveを含む各種Microsoftアプリの自動アップデートが無効になります。 - バージョン固定のための注意点
手動更新に切り替えても、手動で「更新プログラムの確認」を実行すると最新バージョンに更新してしまう可能性があります。必要に応じて一切アップデートしないか、アップデート前に必ずサポート範囲を再確認するようにしましょう。
バージョン固定用のファイルの管理
OneDriveの古いバージョンのインストーラやPKGは、今後再インストールが必要になるときに備えてローカルに保存しておくことをおすすめします。オンラインで常に最新のものしか手に入らない場合、再びダウンロードしようとしても古いバージョンが見つからない可能性があるためです。
macOS環境でのOfficeの選択肢と検討
一般的に、サブスクリプション型のMicrosoft 365は常に最新機能を享受できるというメリットがありますが、その反面、最新OSへの対応が不可欠となります。一方、Office 2019や2016のようにパッケージライセンス版は保守的に使うことができ、対応バージョンをある程度固定できるのがメリットです。
サブスクリプションを継続する場合
仕事や学業などで常に新機能が必要だったり、クラウド連携が必須だったりする場合は、やはりMicrosoft 365を利用し続けたい方が多いでしょう。その場合、次の2点を覚えておくと便利です。
- 古いmacOSでも利用可能な旧バージョンを入手するルート
企業向けボリュームライセンスや学術向けライセンスをお持ちの場合、Microsoftが公式に配布している旧バージョンのインストーラを確保しておく - macOSのアップグレードタイミングを検討
いずれOSをアップデートする予定なら、その時期までは古いOfficeバージョンに留まり、OSをアップグレードしたら最新バージョンに切り替えるなど柔軟に対応するとトラブルが少なくなります
旧バージョンのOfficeに切り替えるポイント
手動更新をオフにしていても、万が一Officeアプリの自動更新が動作する可能性はゼロではありません。Microsoft AutoUpdateの設定がリセットされるケースや、同僚や他のユーザーが誤って更新を実行する例も考えられます。会社内で複数端末を管理している場合は、IT管理者がグループポリシーなどでAutoUpdateの制御を行うなど、組織単位の対応が必要なこともあります。
トラブルシューティングFAQ
ここでは、実際に寄せられることが多い質問や、解決のヒントとなるポイントをまとめています。
Q1: インストール後にアプリを起動できない
A1: 古いバージョンをインストールしても「アプリケーションを開けません」と表示される場合があります。アプリの権限やGatekeeperの設定を確認し、Macのセキュリティ設定で実行許可を与える必要があるかもしれません。
対策: 「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」→「一般」タブから「すべてのアプリケーションを許可」に一時的に設定するか、該当アプリを個別に「許可」します。
Q2: 自動更新を完全に停止できないか
A2: 原則としてMicrosoft AutoUpdateのサービス自体を削除することでアップデートを封鎖することはできますが、これによりOffice製品のセキュリティパッチが適用されなくなるリスクも考慮してください。システムファイルを無理に削除すると他のアプリに影響を及ぼす場合もあるため、自己責任となります。
対策: まずはAutoUpdate設定の切り替えだけで対応し、どうしても更新を止めたい場合は管理者レベルでAutoUpdateアプリをアンインストールする手段を検討しますが、推奨される方法ではありません。
Q3: Office 2019とMicrosoft 365を同時に使いたい
A3: 基本的に同一MacにOffice 2019とMicrosoft 365(サブスクリプション)を併存させることはできますが、ライセンス面での制限やアプリバージョン競合による不具合が起きやすいです。古いmacOS環境ではさらに複雑になりやすいため、どちらか一方の利用に絞ったほうがリスクは低くなります。
追加の確認事項
macOS環境は年々進化しており、新しいバージョンにアップグレードすることが可能であれば、それに越したことはありません。最新OSへのアップデートに際し、ストレージ容量や対応ソフト、バックアップ手順などを事前に確認しましょう。万全を期すことで、大幅に快適な作業環境に移行できる可能性があります。
アップグレードを検討するなら
- バックアップを徹底する
Time Machineなどを使い、現在のシステムとデータを完全にバックアップしておきます。万が一トラブルが発生しても元に戻せる体制を作っておくことが重要です。 - アプリの互換性リストを確認
最新macOSが必ずしも使用中の周辺機器やソフトウェアに対応しているとは限りません。個々のアプリやプリンタ、スキャナなどの動作状況を事前に調べると安心です。 - ハードウェア要件に注意
新しいmacOSへのアップグレードには、Mac本体のハードウェア要件を満たす必要があります。特にRAMやSSD容量などをチェックして、問題なくアップグレードできるか確認しましょう。
アンインストール手順例(ターミナルを使う方法)
Officeアプリを完全に削除するには、アプリケーションフォルダからドラッグ&ドロップでゴミ箱に入れるだけでは足りない場合があります。設定ファイルやライセンス情報が残っている可能性が高いため、コマンドラインを使って徹底的に削除する方法もご紹介します。
以下の例は一例であり、実行には管理者権限が必要です。また、誤ったコマンドを入力するとシステムに影響を与えかねませんので十分に注意してください。
#!/bin/bash
# Officeアプリをゴミ箱に移動
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft Word.app"
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft Excel.app"
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft PowerPoint.app"
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft Outlook.app"
# ライセンスおよび設定ファイルの削除
sudo rm -rf "~/Library/Preferences/com.microsoft.*"
sudo rm -rf "~/Library/Application Support/Microsoft/Office"
sudo rm -rf "~/Library/Containers/com.microsoft.*"
echo "Microsoft Office関連ファイルを削除しました。再起動後に再インストールを行ってください。"
このように必要なファイルを一括で削除することで、クリーンな状態に戻すことができます。再インストール時にバージョン競合が起きにくくなるので、古いバージョンを導入する前には必ず実行しておくとよいでしょう。
まとめ
古いmacOS環境で「macOS 13.0以降が必要」というエラーに見舞われた場合、やはりポイントは「動作保証のある旧バージョンを使う」ことと、「Microsoft AutoUpdateの自動更新を止める」ことです。Office 2019ユーザーもMicrosoft 365ユーザーも、同様の方針で手動アップデートに切り替え、今後のOSアップグレード計画と合わせて運用することが望ましいです。
少し手間がかかりますが、一度しっかり設定をしてしまえば、古いmacOSでも問題なく作業を続けられます。アップグレードか旧バージョンの維持か、最適な選択を見極めて快適なMacライフを続けていきましょう。
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