OneDriveの重複フォルダーを解消する方法~レジストリ修正や再インストールの徹底ガイド~

OneDriveを使っていると、なぜか同じ名前のフォルダーが2つ表示されてしまい、どちらにも同じデータが入っているように見えて混乱したことはありませんか。私も初めて遭遇したときは、削除しても良いのか迷ったり、再起動を繰り返しては「どうして直らないの?」と悩んだりしました。この記事ではそんな困ったOneDriveの重複フォルダーを解消するさまざまな方法を、実際の体験談を交えながらわかりやすくご紹介します。

目次

OneDriveフォルダーが2つ表示される主な原因

OneDriveのフォルダーが重複して表示される原因には、Windowsのレジストリ絡みの競合やアカウント設定の問題など、いくつかの要因が考えられます。ここでは、主な原因や背景について詳しく整理してみましょう。

アカウント設定が重複している

WindowsやOffice、さらにOutlookなど、Microsoft系のサービスを複数のアカウントで使っていると、OneDriveにログインした際に同名フォルダーが表示されるケースがあります。個人用アカウントとビジネスアカウントを併用していると、OneDriveフォルダーが「OneDrive – 個人用」と「OneDrive – 会社名」のように別名で表示されることが多いですが、設定によってはフォルダー名が似通ってしまい、エクスプローラー上で混乱を招くことがあります。

アカウントをきちんと分けることで、フォルダー名も整理され、ファイルの誤操作を減らす効果があります。

レジストリ競合による表示の不具合

Windowsエクスプローラーのナビゲーションウィンドウに表示される項目は、レジストリの特定のキーによって制御されています。OneDriveの場合、「System.IsPinnedToNameSpaceTree」という値が1になっていると表示され、0になっていると非表示になります。これが何らかの原因で重複設定されてしまうと、エクスプローラー上に全く同じ名前のフォルダーが2つ表示されることがあるのです。私も初めてこの問題に直面したときには、どちらもまったく同じファイルが同期されるため、本当にフォルダーが複製されているのかと混乱しました。

レジストリを誤って編集すると、システム全体に不具合が起きるリスクがあります。操作には注意が必要です。

同期キャッシュや設定ファイルが壊れている

OneDriveアプリやWindowsに何らかのトラブルがあったとき、同期を制御するキャッシュやシステムファイルが破損している場合があります。この状態でOneDriveを再インストールしたり、設定を変更したりすると、重複したフォルダーが作成される可能性があります。こうなると、再インストールだけでは解決せず、レジストリを修正したり、クリーンブートを試したりと、複数の対応が必要になりがちです。

エクスプローラー上で重複フォルダーを非表示にする方法

ここからは実際の解決策について具体的にご説明します。複数の方法がありますが、最も効果的なレジストリの修正手順から進めると良いでしょう。

レジストリ値の修正による重複表示の解消

操作の全体像

レジストリエディタを起動して、OneDriveに関連するCLSIDキーを探し、該当する「System.IsPinnedToNameSpaceTree」の値を0にすることで、エクスプローラーのナビゲーションウィンドウから重複表示を非表示にできます。重複しているフォルダーが2種類あれば、ほぼ確実に2つのキーが存在するので、両方修正しなければ片方のみが直った状態になり、再起動後に戻ってしまう可能性があります。

私自身もレジストリで1つ目のキーだけを変更して再起動したところ、一瞬は直ったのに、次の日にPCを立ち上げたらまた重複が復活していました。2つ目のキーをきちんと探して修正するのが肝心です。

レジストリ編集の手順

以下のように操作を進めます。万が一に備えて、必ず事前にレジストリ全体をバックアップしておきましょう。

1. Windowsキー+R を押し、"regedit" と入力し、Enterキーでレジストリエディタを起動する
2. 「ファイル」→「エクスポート」でバックアップを取得
3. HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID の下位を OneDrive という名前で検索する
4. OneDriveに関連するエントリを見つけたら、その中にある "System.IsPinnedToNameSpaceTree" を探す
5. "System.IsPinnedToNameSpaceTree" の値を 1 から 0 に変更する
6. 重複する別の OneDrive エントリがないか探して、同じように 1 から 0 に変更
7. レジストリエディタを閉じ、Windowsを再起動する

OneDrive再インストールやアカウントのリンク解除

アカウントリンクの解除方法

OneDriveフォルダーの重複が起きる原因に、古い設定や複数アカウントの同時設定が影響しているケースがあります。まずは、OneDriveの設定画面から「このPCのリンク解除」を行いましょう。

1. タスクバーのOneDriveアイコンを右クリックし、「設定」を選択
2. 「アカウント」タブから「このPCのリンク解除」をクリック
3. Windowsの「アプリと機能」や「プログラムのアンインストール」でOneDriveを削除(一覧にない場合は手動で削除する手順を要確認)
4. PCを再起動後、改めてOneDriveをインストールしてサインインする

リンク解除・再インストール後にエクスプローラーを開き、フォルダーが重複していないか確認してみましょう。場合によっては、再インストールだけでは不十分で、前述のレジストリ修正と組み合わせることが必要になるかもしれません。

OneDriveをクリーンな状態に戻すことで、不要な設定ファイルやキャッシュが整理され、同期速度が改善されることがあります。

クリーンブートやシステムリセットの活用

最小限のサービスのみでWindowsを起動してトラブルシューティングを行う「クリーンブート」や、Windows 11の初期化(リセット)をする方法もあります。ただし、これらはPC全体の環境を大きく変化させるため、やや大掛かりな手段です。

クリーンブートの概要

クリーンブートとは、Windowsをほとんどのサービスやスタートアップを読み込まない状態で起動し、問題がサービス同士の衝突によるものかを切り分ける方法です。具体的には「システム構成(msconfig)」で不要なサービスを停止し再起動することで行います。

私のケースでは、クリーンブートしてから同じレジストリ修正を行ったら、次の再起動でも値が保持されました。その後、どのサービスが原因か1つずつチェックしていくことで、意外にもバックグラウンドで動いていた古い同期ソフトが邪魔をしていたと判明したのです。

システムリセット(初期化)

OneDriveフォルダーの重複表示がどうしても解消しない場合の最後の手段として、Windows自体の初期化を行う方法があります。工場出荷状態に近い状態に戻すため、データやアプリが消えてしまうリスクがあることは十分に理解しておきましょう。

Windowsのリセットを行うと、OS以外のアプリケーションやユーザーデータが失われる可能性が高いため、事前のバックアップを取らないと重要データを逃してしまうリスクがあります。

その他の対処方法と注意点

ここまで紹介したレジストリ修正や再インストール以外にも、いくつか検討してみる価値があるポイントがあります。

クイックアクセスのピン留め設定を見直す

エクスプローラーのクイックアクセスにピン留めされているOneDriveフォルダーを解除することで、一時的に見た目の重複を回避できる場合があります。ただし、根本的な問題が解決しない限り、再度OneDriveを開いたタイミングで同じ状況が発生することもあるため、一時的措置として捉えるのがおすすめです。

Microsoft公式サポートコミュニティの情報をチェック

OneDriveの重複表示はそこまで頻度が高いトラブルではありませんが、海外のMicrosoftコミュニティなどでも似た症状が報告されています。もし解決策に詰まったら、実際に同様の症状が起きているユーザーの投稿や回答を検索してみると、ヒントが見つかるかもしれません。

コミュニティ投稿では、最新のWindowsバージョンやOneDriveバージョンで対応が変わる場合も共有されており、トラブルシューティングの幅が広がります。

よくある質問(Q&A)

Q: レジストリを編集した後も重複フォルダーが復活します。なぜでしょう?

キーが複数存在している可能性

OneDriveに関連するCLSIDキーが一つだけではなく、二つ以上存在することが原因である場合が多いです。全ての該当箇所を探し出して値を0に変更しなければ、片方だけが残り、再起動後に復活するケースがあります。

Q: OneDriveの再インストールだけで解決しないのはなぜ?

Windows側の設定も絡んでいる

OneDriveアプリを再インストールしても、Windows側のレジストリや一部の設定ファイルには変更が加わらないことがあります。そのため、レジストリ編集もあわせて行うことが重要です。

Q: 同じファイルが2つのフォルダーに同時に存在している?

実際には同じフォルダーを参照している

重複フォルダーが表示されていても、実体は同じ場所を参照している場合が大半です。どちらにファイルを入れても、実際は同じローカルフォルダーおよびクラウド上のOneDriveを指しているので、ファイルが重複したわけではありません。

OneDrive重複フォルダー問題への対処まとめ

最後に、本記事の内容をポイントごとに整理します。必要に応じて、自分の状況に合った対処法から試してみましょう。

方法 内容 メリット 注意点
レジストリ編集 System.IsPinnedToNameSpaceTree値を0に 最も確実 誤操作に注意、複数キーを修正する必要
OneDrive再インストール アプリを削除して再設定 初期状態に戻せる レジストリは勝手に修正されない
クリーンブート 余計なサービスを停止して原因切り分け 邪魔をする他のソフトを発見できる 作業手順がやや複雑
システムリセット Windowsを初期化 あらゆるトラブルを一掃 大幅な手間とバックアップが必要
クイックアクセスのピン留め解除 一時的に表示を減らす 簡単に試せる 根本解決にはならない

私が最終的に成功したステップは「レジストリで2つのキーをきちんと探して両方修正する」というものでした。面倒に思えても、ここを徹底すると不思議なくらいすんなり解決できることが多いです。

まとめ

OneDriveフォルダーが2つ表示されるトラブルは、一見複雑そうに見えますが、原因をしっかりと把握して正しい手順を踏むことで、ほとんどの場合スムーズに解消します。特にレジストリの競合は見落としがちですが、ここを直すだけで一気に改善するケースが多いのが特徴です。再インストールやアカウントのリンク解除と合わせて実施すれば、重複して見えるフォルダーともさよならできるでしょう。私自身も初めてレジストリ編集に挑戦した際には身構えましたが、意外とシンプルな操作で驚きました。この記事を参考に、あなたのOneDriveが再び快適に動作するようになることを願っています。

コメント

コメントする

目次