Windowsバックアップを完全停止する方法~OneDrive設定やクラウド同期も徹底解説

新しいパソコンを手に入れると、初期セットアップの際にあれこれ迷うものですよね。特にMicrosoftアカウントでサインインすると、WindowsバックアップやOneDriveの同期機能が勝手に作動しはじめて戸惑う方も多いでしょう。ここでは、そうした混乱を解消し、煩わしいWindowsバックアップをスムーズにオフにするための方法をじっくり解説します。

Windowsバックアップをオフにする背景

Windowsを初めて起動したときや新しいPCを導入した際、Microsoftアカウントを使うことでクラウド上に設定やファイルを同期する仕組みが自動的に有効化されることがあります。便利な場合もありますが、自分の意図に反してバックアップや同期が半端に動作し続けると、OneDriveの容量を余計に使ってしまったり、思わぬエラーで作業が中断されたりするかもしれません。そうしたトラブルを避けるために、バックアップ機能を完全に停止させたいと感じる方は少なくないでしょう。

トラブル事例

パソコンを買い替えた際、旧PCのOneDriveを使ったバックアップをオフにしていたのに、新PCの初期設定でMicrosoftアカウントを登録したら、またバックアップが開始されてしまった…という声はよく聞かれます。なかにはレジストリを編集しても停止しきれないケースもあるようです。放置するとPCが起動するたびに同期エラーの通知が表示されたり、無駄に通信を消費したりするため、対処したいところです。

Windowsバックアップの仕組み

Windows 10やWindows 11では、OSの初期セットアップやMicrosoftアカウント連携により、「設定の同期」や「OneDriveのバックアップ」機能が自動的に有効化されることがあります。OneDriveのバックアップは、デスクトップやドキュメントなどのフォルダをクラウドに自動保存するサービスです。一方、「デバイス設定のクラウド同期」は、デスクトップ背景やMicrosoft Storeのアプリ設定、その他のWindows個人設定を同期するための機能です。

OneDriveバックアップ

OneDriveのバックアップ機能をオンにすると、ユーザーフォルダ内の重要ディレクトリ(デスクトップ、ドキュメント、画像など)が自動的に同期されるようになります。これは、複数のPCで同じMicrosoftアカウントを使用している場合にファイルを共有しやすくするための仕組みですが、使わない人にとってはストレージの無駄遣いや煩わしい同期エラーの原因にもなります。

デバイス設定のクラウド同期

Windowsの設定やMicrosoft Storeアプリの設定を共有したい人には便利ですが、ひとつの設定変更がすべてのPCに反映されてしまうため、環境ごとに違うカスタマイズをしたい場合にはかえって面倒に感じることもあるかもしれません。

私自身、新PCのセッティングをしたときに、以前の環境を引き継いでくれるのは助かるなと思っていたのですが、ある日から勝手にOneDriveにファイルがアップロードされ続けて、容量がいっぱいになってしまったことがありました。無駄な同期は避けたいところです。

Windowsバックアップを完全にオフにする手順

ここからは、問題を解消するための具体的な対処法を順を追って紹介します。PCの状態やWindowsのバージョンによって多少画面が異なる場合もありますが、大まかな流れは共通しているので試してみてください。

手順1: OneDriveバックアップ設定の確認

まず、OneDrive自体でバックアップを無効化します。既にオフにしている場合も、正しく設定されているか確認してください。

OneDriveの設定画面から停止

1. 画面右下の通知領域にあるOneDriveアイコンをクリックします。
2. 歯車アイコンやメニューなどからOneDriveの設定(Settings)を開きます。
3. バックアップのタブまたはメニューに移動します。
4. デスクトップやドキュメントなどのフォルダ保護(バックアップ)をオフに変更します。

この操作により、OneDriveでの自動バックアップは停止されるはずですが、場合によってはここでオフにしても同期が続いてしまうケースがあります。その場合には次のステップに進みましょう。

OneDriveバックアップを使用すれば、万一PCが故障してもクラウドからファイルを復旧できる点は心強いです。

バックアップを活用しないのであれば、無駄にストレージ容量を消費してしまい、エラーメッセージが繰り返し表示される可能性があります。

手順2: Microsoftアカウントのクラウド同期をクリア

Windowsに関連付けられたデバイス設定を一旦リセットするのも有効です。以下はMicrosoftアカウントのウェブサイトから行える方法です。

クラウド上の同期設定を削除する

1. ブラウザでMicrosoftアカウント管理ページ(https://account.microsoft.com/devices)にアクセスします。
2. 該当するデバイスの欄を見つけて、設定のクラウド同期に関連する項目を探します。
3. 「同期設定をクリア」または「Remove backup settings」などのボタンがあればクリックして削除します。

これを行うことで、クラウド上に保存されていたバックアップ設定やデバイス固有の設定が消去されるので、パソコンの再起動後にバックアップ設定がリセットされることがあります。

私も過去にクラウド同期を無効にしたはずなのに、新しく追加したPCでまたバックアップが始まってしまい困ったことがありました。そんなとき、この手順で一度同期情報をクリアにしてから改めて設定を見直すと、すんなりバックアップを止められたんです。

手順3: Windowsの設定画面でオフを再確認

操作後はWindowsを再起動し、バックアップが止まっているか確認します。念のため、以下の画面で設定状況をチェックしておくと安心です。

Windowsバックアップの画面で確認

1. スタートメニューから歯車アイコンをクリックし、「設定」を開きます。
2. 「アカウント」もしくは「更新とセキュリティ」内にある「Windowsバックアップ」を選択します。
3. 「自動バックアップ」や「OneDriveバックアップ」が有効になっていないかを確かめてください。

もしまだオンになっている場合は、オフにしてから再起動します。

詳細なトラブルシューティングと設定管理

上記の手順を実行してもなかなか解消しない場合、Windowsのバージョン差による画面の違いや、アプリ設定の競合が影響している可能性があります。ここではさらに踏み込んだ対処法を紹介します。

レジストリ編集の注意点

インターネット上で見かける「レジストリエディタで無理やり同期をオフにする」方法は、OSに直接干渉するため、扱いには十分な注意が必要です。間違った値を編集すると、Windowsが起動しなくなる恐れもあります。やむを得ずレジストリをいじる場合は、まず復元ポイントを作成し、問題があれば元に戻せるよう準備しておきましょう。

主な関連レジストリ例

下記は一例であり、環境によって正確な場所が異なる場合があります。変更作業は自己責任となりますので注意してください。

– HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Backup
– HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\OneDrive

ファイル履歴との違い

Windowsには「ファイル履歴」という機能も存在し、これを使って外付けHDDなどに自動バックアップを保存している場合もあります。OneDriveバックアップと混同すると、設定をオフにしているはずなのにバックアップが続いているように見えるケースも。もしファイル履歴を利用していない場合は、コントロールパネルの「ファイル履歴」から完全にオフにすると良いでしょう。

ファイル履歴の設定画面

1. コントロールパネルを開き、「システムとセキュリティ」をクリックします。
2. 「ファイル履歴」を選択します。
3. ファイル履歴が有効になっている場合は「オフ」に変更します。

Windowsのバージョン差による画面の違い

Windows 10とWindows 11では、設定項目の名称や配置が多少異なります。以下の表を参考にして、該当するバージョンの設定を選んでください。

項目 Windows 10 Windows 11
バックアップ設定 設定→更新とセキュリティ→バックアップ 設定→アカウント→Windowsバックアップ
OneDriveアプリ システムトレイのクラウドアイコン→設定 システムトレイのクラウドアイコン→設定
同期設定のクリア Microsoftアカウントデバイス管理ページ Microsoftアカウントデバイス管理ページ

エラーが続く場合の追加対処策

設定をオフにしてもバックアップや同期が止まらない場合は、ネットワーク回線やアプリの競合など、ほかの要因が関与していることも考えられます。下記の方法を試してみてください。

OneDriveを一度アンインストールする

OneDriveのアプリを一度アンインストールし、再インストールしてから設定し直す方法もあります。Windows 10や11ではOSにOneDriveが組み込まれている場合もありますが、追加でインストールしているバージョンがあれば削除すると同期状態がリセットされることがあります。

トラブルシューティングツールの活用

Windowsには標準でトラブルシューティングツールが搭載されています。設定画面から「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」に進み、OneDriveやバックアップに関する項目があれば実行してみると、何らかの不具合を自動的に修復してくれる可能性があります。

バックアップを止めるときの注意点

意図的にバックアップや同期をオフにすることで、クラウド上にあるデータがローカルPCと一致しなくなります。作業途中の重要ファイルを誤って削除してしまったり、思わぬ形でデータが失われたりするリスクもあるので注意が必要です。

自動バックアップをオフにしても、手動で必要なファイルだけをOneDriveに保存する方法なら、ストレージを節約しつつ安全にバックアップできます。

バックアップ機能を完全に切った状態で、万一データを誤削除した場合、復旧が難しくなる可能性があります。別途手動バックアップや外付けドライブへのコピーなどは心がけましょう。

まとめ: Windowsバックアップをオフにして快適なパソコンライフを

WindowsバックアップやOneDriveの同期は、便利な反面、自分のスタイルに合わない場合はストレスになることもあります。特に新PCの導入直後は設定が初期状態で有効になりがちなので、使わない人は早めにオフにしておきましょう。それでもバックアップが続く場合は、Microsoftアカウントのクラウド同期設定を削除したり、ファイル履歴を無効化したり、さらにレジストリを編集してみるなど段階を追って対処してみてください。

自分が不要な機能を切るだけで、パソコンの動作や起動時のエラー通知から解放され、快適さがぐっと増します。私も、バックアップ通知が消えたときは心からホッとしたものです。ぜひ皆さんも試してみてください。

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