Windowsバックアップで「部分的にバックアップ」と表示される原因と対処法を徹底解説
Windowsのバックアップ機能でデータを移行しようとした際に、「部分的にバックアップ」と表示されて困った経験はありませんか。この記事では、OneDriveとWindowsバックアップの連携や、よくあるトラブルを解決するための具体的な手順を実体験を交えながらご紹介します。
WindowsバックアップとOneDriveの連携トラブルはなぜ起こる?
Windowsを使っていると、OneDriveの同期機能とWindowsバックアップ機能が複雑に絡み合い、「部分的にバックアップ」と表示されるケースがあります。たとえば、古いパソコンから新しいパソコンへデータを移そうと思ったものの、OneDriveを通じて一部のフォルダが正常に同期されておらず、バックアップ対象から外れてしまうことがあるのです。
実体験:不要なフォルダを削除してしまったら新PCにも影響が…
ある日、私の父が使っていた古いパソコンを買い替えることになり、私が新しいパソコンへのデータ移行を手伝うことになりました。ところが、父が古いパソコンのドキュメントや写真を整理しようとして「もう使わない」と思ったフォルダをまるごと削除してしまっていたのです。
しかも、そのフォルダはOneDriveと同期されていました。そのため、私が新しいパソコンのWindowsバックアップ機能を使おうとしたとき、ドキュメントや写真などの重要ファイルが一部しか表示されず、「部分的にバックアップ」というメッセージに遭遇。最初は何が原因か分からず焦りましたが、OneDriveの同期が中途半端な段階だったことや、削除されたフォルダがオンライン上にも反映されてしまっていたことが原因でした。
OneDriveとWindowsバックアップの同期タイミング

私のケースでは、父が誤って不要なフォルダを一括削除しており、それがOneDriveにも伝播して新しいPCに同期されない状態になっていました。初めは原因不明で少しパニックになりましたね。
原因の詳細を整理する
OneDriveとWindowsバックアップが絡むと起こりがちな「部分的にバックアップ」表示。なぜ起こるのかを少し整理しましょう。
アカウントの不一致またはサインイン不備
古いPCと新しいPCで別々のMicrosoftアカウントを使っていると、OneDriveに保存されているデータが異なります。その結果、バックアップ対象フォルダの一覧にも差異が生まれ、「部分的にバックアップ」と表示されがちです。
同期完了前にバックアップ機能を起動
OneDriveの同期には意外と時間がかかるものです。ネット環境が不安定だったり、写真や動画など大容量ファイルが多い場合は、すべての同期完了を待たずにWindowsバックアップを実行してしまい、部分的な状態で停止していることがあります。
誤操作によるファイル削除やフォルダの変更
クラウド上に置いてあるファイルやフォルダを誤って削除すると、同期先の新しいPCにもその情報が伝わり、バックアップ対象フォルダから消えてしまいます。削除したはずのフォルダが必要なデータだった場合、OneDriveのウェブサイト上からごみ箱を確認して復元する必要があります。
Windowsバックアップ機能とOneDriveは別物
Windowsバックアップ機能はいわゆるシステム的なバックアップ(特定フォルダや設定の保存)で、OneDriveはクラウドストレージサービスです。同じフォルダを管理していても、仕組みが違うため同時に使うと混乱が起きやすいのです。
「部分的にバックアップ」から抜け出すための具体的ステップ
ここでは私が実際に父のパソコンを移行した際に行った対策をベースに、より詳しくご紹介します。Windowsの設定画面やOneDriveの操作画面をよく確認しながら進めると、トラブルを解消しやすくなります。
ステップ1:Microsoftアカウントの確認と再サインイン
同じアカウントでサインインしているか再確認
古いPCで使っていたMicrosoftアカウント(メールアドレス)と、新しいPCで設定したアカウントに齟齬がないかチェックします。誤ったアカウントでOneDriveにログインしている場合、同期されるデータが異なるため、バックアップ対象から外れてしまいます。もし誤っていたら正しいアカウントでサインインし直しましょう。
OneDriveのオフラインサインアウトと再ログイン
新しいPC側でOneDriveを一度サインアウトしてから再度サインインすると、同期対象のデータが一から読み込まれるため、不具合を解消できる場合があります。ただし、同期が再度始まるので時間がかかる点は覚悟が必要です。
ステップ2:同期が完了するまで待機
同期状況の確認
OneDriveのタスクバーアイコンをクリックし、「同期中」や「最新の状態です」といったステータスをチェックします。ファイルが多いほど同期に時間がかかり、アイコンに雲のマークや矢印がくるくる回っている表示が出ることがあります。
ネットワーク環境を整える
Wi-Fiが不安定な場所だと同期作業が終わりにくいため、できれば有線LAN接続や高速回線を利用して一度に同期を完了させることをおすすめします。以前、私の父の家では古いルーターを使っていたせいで速度が遅く、非常に時間がかかった経験があります。
ステップ3:Windowsバックアップ機能の設定を再確認
対象フォルダの指定
Windowsのバックアップ機能(設定 → アカウント → Windowsバックアップ)を開き、「フォルダのバックアップ」でデスクトップ、ドキュメント、ピクチャなどをチェックします。OneDriveに紐づいているフォルダが正しくリストに入っているか確認しましょう。
部分的にバックアップされているフォルダを見つける
特定のフォルダだけがバックアップから外れている場合があります。たとえば、「ドキュメント」フォルダは表示されているのに「ピクチャ」フォルダが表示されていない、というケースです。OneDriveのウェブサイトへアクセスし、同名フォルダが存在しているかをチェックしてみるのも一つの方法です。
ステップ4:削除ファイルの復元と不要ファイルの整理
OneDriveのごみ箱を確認
削除されたファイルやフォルダがまだOneDriveのごみ箱に残っている場合、そこから復元できる可能性があります。父の場合は、削除後30日経っていないファイルがごみ箱に残っており、数クリックで簡単に元に戻せました。
クラウドとローカルのファイル管理を整理する
不要なファイルはあらかじめきちんと分類しておき、必要なデータのみがOneDriveと同期されるようにしておくと、バックアップ時の混乱を減らすことができます。長年同じPCを使っていると、不要なデータが溜まっていきがちなので、この機会にしっかりと整理するのが大切です。



私はバックアップを機に、長年撮りためた写真をアルバムごとに分けたり、年ごとにまとめたりしてスッキリ整理しました。クラウドでも探しやすくなるので一石二鳥です。
Windowsバックアップで起こりやすい症状と対策表
以下の表は、WindowsバックアップとOneDriveの同期時にありがちな症状をまとめたものです。原因と対策を照らし合わせて、自分の環境にあった手順を試してみてください。
よくある症状 | 考えられる原因 | 推奨対策 |
---|---|---|
「部分的にバックアップ」と表示される | OneDriveの同期未完了、またはフォルダが削除されている | OneDriveの同期ステータスを確認し、削除ファイルがあれば復元 |
バックアップ対象にフォルダが表示されない | 別アカウントでサインインしている、またはフォルダを移動した | Microsoftアカウントを統一し、フォルダの場所を再確認 |
写真や動画のみが抜け落ちる | 大容量ファイルの同期中断、ネット回線の不調 | 有線LANや高速回線に切り替え、一気に同期を完了 |
古いPCのデータがすべて見当たらない | ごみ箱からもファイルが消えている | OneDriveウェブの削除履歴を確認し、第三者のバックアップを探す |
解決後にやっておくと安心なポイント
問題を解決して「部分的にバックアップ」状態が解除された後も、以下のような対策を日常的に行っておくとトラブル再発を防ぎやすくなります。
OneDriveのストレージ容量を定期的に確認
無料プランを使っていると、写真や動画を大量にアップロードした際に容量オーバーになりやすいです。容量制限を超えてしまうと、一部ファイルしか同期されずにエラーを起こす原因になります。必要に応じて有料プランへのアップグレードや、不要ファイルの削除を検討してみましょう。
複数のバックアップ方法を組み合わせる
WindowsバックアップやOneDriveだけでなく、外付けHDDやUSBメモリ、別のクラウドサービスなどを活用して、複数の場所にデータを保管するのが理想的です。万が一OneDriveがトラブルで使えなくなっても、他の手段でデータを復元できます。
バックアップのタイミングを自動化
Windowsバックアップ機能では、バックアップのスケジュールを指定することが可能です。夜間やPCを使わない時間帯に自動でバックアップするように設定しておけば、手動での操作を忘れていても最新状態をキープしやすくなります。
OneDriveも常時同期を行いますが、意図せずに削除されたファイルがオンラインにも反映されてしまうリスクがあるため、定期的に内容をチェックする習慣をつけると安心です。
フォルダ構成は定期的に見直そう
デスクトップやドキュメント内に多数のファイルを雑然と置いたままだと、同期トラブルや誤削除を起こしやすくなります。ある程度ファイル数が増えてきたら、フォルダごとの容量や種類を確認しつつ、整理整頓を心がけましょう。
まとめ
Windowsのバックアップ機能で「部分的にバックアップ」と表示される原因には、OneDriveの同期が未完了、間違ったMicrosoftアカウントでサインインしている、誤ってファイルやフォルダを削除した、などの要因があります。
私自身も父の古いパソコンから新しいパソコンへデータを移すときに、OneDrive上で誤削除されたフォルダが同期されず焦った経験がありますが、アカウントの確認や同期完了の待機、Windowsバックアップの設定再確認を順を追って行うことで解決に至りました。
バックアップをしっかりとれるようになってからは、万が一PCが故障したり、新しいPCへ移行するときにも安心感が増しました。定期的にOneDriveのストレージ容量を見直しながら、Windowsバックアップ機能も組み合わせると、データ保護の信頼度が大幅にアップします。
これからWindowsでバックアップを続けていく方は、ぜひ今回ご紹介した対策を参考にしてみてください。困ったときでも慌てず原因を一つずつ切り分ければ、部分的なバックアップ状況から抜け出すことができるはずです。



記事を読んで少しでも悩みが解消できたらうれしいです。私も父のパソコンを何度も整理したり復元したりしながら、Windowsバックアップの大切さを実感しました。
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