たとえ忙しい日々でも、祝日の有無によってスケジュールの立てやすさは大きく変わります。Outlookのカレンダーに自動で祝日を表示してくれれば、予定を立てるときの見落としがぐっと減るはず。ここではオンライン版OutlookとOffice 365(Microsoft 365)版Outlook両方における祝日の追加・削除手順を詳しく解説します。
Outlookカレンダーに祝日を追加するメリット
Outlookは予定管理に便利な機能を多数備えていますが、特に「祝日を自動でカレンダーに表示してくれる機能」は多くのユーザーにとって重要です。なぜなら、プライベートでもビジネスでも、休みの日がいつかを正確に把握することはスケジュールを効率良く組むうえで大切だからです。祝日があらかじめカレンダーに反映されていれば、ミーティング日程の調整やプライベート旅行の計画も格段に楽になります。
重複追加を避けるための注意点
祝日を追加するときに気を付けたいのが、同じ国や地域の祝日を何度も追加してしまうことです。Outlookでは、誤って同じ国の祝日を複数回追加すると、カレンダーに同じ祝日が重複して表示されます。重複を避けるためにも、「すでに追加されていないか」を必ず確認してから操作すると良いでしょう。
重複が起きたときの対処法
万が一、祝日を二重登録してしまった場合でも問題ありません。デスクトップ版Outlookなら後述する「一覧表示」から不要なイベントをまとめて削除できます。オンライン版Outlookなら追加した祝日カレンダーを丸ごと削除してから再度正しく追加し直す方法もおすすめです。
オンライン版Outlook(Outlook.com)の祝日を追加する手順
オンライン版Outlook(Outlook.comやoutlook.live.comなど)を利用している場合、Webブラウザからアクセスして祝日を追加できます。設定画面に行かずとも、メインのカレンダー画面から数クリックで操作できるので、シンプルに始められるのが魅力です。
オンライン版Outlookで祝日を追加する具体的な流れ
以下の手順で操作すると、選んだ国や地域の祝日が瞬時にカレンダーに反映されます。
- カレンダーを開く
- ブラウザからOutlook.comにサインインし、メイン画面の下部あるいは左側のメニューから「カレンダー」を選択します。
- 「カレンダーの追加」をクリック
- カレンダー画面の上部付近、もしくは左のナビゲーションペインにある「カレンダーの追加」を探し、クリックします。
- ドロップダウンメニューやサブメニューで「祝日」を選択できることが多いです。
- 祝日カレンダーを選択
- 一覧または検索フィルター機能から、追加したい国・地域の祝日を探し、選択(チェック)します。
- 完了
- 選択が終わると、自分のカレンダーに自動的に追加されます。
- 追加先のカレンダーは、通常「ほかのカレンダー」や「マイカレンダー」などのフォルダ一覧に表示されます。
オンライン版Outlookでの祝日削除手順
追加した祝日が不要になった場合、あるいは別の国の祝日を試しに追加してみたけど要らなくなった場合などは、次の手順で削除可能です。
- 削除対象のカレンダーを探す
- 左側のナビゲーションペインに、追加された祝日カレンダーが一覧表示されています。
- 祝日カレンダーを右クリック
- 削除したいカレンダーを右クリックするとメニューが表示されるので、「削除(Remove)」を選択します。
- 確認画面で「削除(Remove)」を再度選択
- 最終確認のポップアップが表示されたら、再度「削除(Remove)」をクリックします。
- これで祝日カレンダーが取り除かれ、追加されていた祝日の予定がすべて一括で削除されます。
デスクトップ版Outlook(Office 365/Microsoft 365版)の祝日を追加する方法
デスクトップアプリ版のOutlookを利用している場合、設定画面から「祝日を追加」オプションを使うことで、一度にまとめて各国の祝日を登録できます。ビジネスシーンで使われることが多いこのバージョンでも、必要な国や地域の祝日だけを簡単に選択できるのがメリットです。
デスクトップ版Outlookで祝日を追加する具体的な操作
- Outlookを起動し、「ファイル」メニューを開く
- 起動後、左上の「ファイル」をクリックするとバックステージビューが表示されます。
- 「オプション」を選択し、「カレンダー」タブへ
- バックステージビュー左側にある「オプション」をクリックするとOutlookのオプションダイアログが開きます。
- 左メニューから「カレンダー」を選択すると、カレンダーに関する設定が表示されます。
- 「祝日の追加(Add Holidays)」ボタンをクリック
- 「カレンダーオプション」のグループ内に「祝日の追加」ボタンがあります。これをクリックすると、新しいウィンドウが立ち上がり、国・地域の一覧がずらりと表示されます。
- 国や地域にチェックを入れて「OK」をクリック
- 追加したい国や地域のチェックボックスにチェックを入れましょう。複数選ぶことも可能です。
- すでに同じ国の祝日が追加済みの場合は、同じ祝日が重複して登録されてしまうので注意してください。
- 設定後「OK」を押せば、選んだ国の祝日が自動的にカレンダーに追加されます。
テーブルで見る「Office 365版Outlook 祝日追加」手順
以下に、手順をテーブルにまとめています。参考にしてください。
手順番号 | 操作 | 補足 |
---|---|---|
1 | Outlookを起動 | Outlookを立ち上げ、メイン画面を表示します。 |
2 | ファイル → オプション | 左上の「ファイル」メニューから「オプション」を選択します。 |
3 | カレンダーをクリック | Outlookオプションの左メニューで「カレンダー」を選びます。 |
4 | 「祝日の追加」ボタンを押す | 「カレンダーオプション」内にある「祝日の追加(Add Holidays)」をクリックします。 |
5 | 国や地域を選ぶ | 追加したい祝日がある国や地域にチェックを入れます。 |
6 | OKをクリック | 選択が完了したら「OK」で確定します。 |
デスクトップ版Outlookで祝日を削除する方法
デスクトップ版では、一覧表示に切り替えることで一括削除がスムーズにできます。個別に削除することも可能ですが、重複した祝日などがたくさんある場合は、一覧表示からまとめて削除すると時短になります。
- 「表示」タブから「ビューの変更」を選択
- Outlookのメイン画面上部にある「表示」タブをクリックし、「ビューの変更」→「一覧」を選びます。
- カテゴリでソートする
- 「表示」タブ内に「並べ替え」や「アレンジ」などのグループがあるので、「カテゴリ」を選択して予定をカテゴリ別に並べ替えます。
- 祝日は通常、カテゴリが「祝日(Holidays)」になっています。
- 削除したい祝日を選択して削除
- 「カテゴリ:祝日」になっているイベントをまとめて選択し、「ホーム」タブの「削除」ボタンを押します。
- 特定の国や地域の祝日だけを削除したい場合は、開催場所やタイトルなどに国名が入っている場合が多いので、その条件で検索してからまとめて削除するとスムーズです。
- 元のビューに戻す
- すべての削除が完了したら、「ビューの変更」→「カレンダー」を選択して普段の表示に戻します。
一覧表示からの削除をコードで示す例
以下のようにVBAマクロやPowerShellを組み合わせる方法もありますが、通常の手作業でも十分対応可能です。あくまで参考程度にご覧ください(本記事の主旨はあくまでUI操作です)。
# この例はPowerShellからOutlookの予定を操作するためのサンプルです
# 実際に使用するにはMicrosoft Outlookオブジェクトライブラリへの参照設定など、事前準備が必要です
Add-Type -AssemblyName Microsoft.Office.Interop.Outlook
$outlook = New-Object -ComObject Outlook.Application
$namespace = $outlook.GetNameSpace("MAPI")
$folder = $namespace.GetDefaultFolder([Microsoft.Office.Interop.Outlook.OlDefaultFolders]::olFolderCalendar)
$items = $folder.Items
$items | ForEach-Object {
if($_.Categories -like "*Holiday*"){
# ここで削除する条件を絞り込んでもよい
$_.Delete()
}
}
上記のようにPowerShellを使えば「Holiday」カテゴリをまとめて削除するスクリプトも書けます。ただし、Officeのバージョンや環境設定によって動作が異なる場合があるため、最終的には自己責任でご利用ください。
祝日カレンダーを扱う際のトラブルシューティング
祝日を追加・削除する作業は比較的シンプルですが、環境によっては以下のようなトラブルが起こることがあります。
祝日が正しく追加されない場合
- バージョンの相違: 古いOutlookやOfficeのバージョンを使っていると、「祝日の追加」機能が見つからない場合があります。Officeアップデートを実施して最新版にしてから再度試してみてください。
- 対象地域に対応していない: Outlookの祝日リストにはすべての国や地域が網羅されているわけではありません。もしリストに見当たらない場合は、外部のカレンダーサービスとの連携や手動入力を検討しましょう。
祝日が二重表示される場合
- 重複登録: 同じ国・地域の祝日を何度も追加してしまった可能性があります。リストをよく確認し、重複分を削除するか、不要なカレンダーをオフにしましょう。
- 別のアカウントとの同期: Exchange環境や複数アカウントを併用していると、他のアカウントと同期して祝日が二重になるケースもあります。アカウント管理を見直し、必要に応じてカレンダーの表示・非表示を切り替えましょう。
削除したはずの祝日が再表示される場合
- キャッシュの影響: オンライン版ではブラウザキャッシュ、デスクトップ版ではローカルキャッシュの不具合で、一度消した予定が再表示される場合があります。サインアウト→サインインや、デスクトップ版のOutlookを再起動して状態を確認してみてください。
- サーバーとの同期遅延: ExchangeやMicrosoft 365サーバーとの同期がすぐに反映されないケースもあります。しばらく待ってからカレンダーをリフレッシュしてみましょう。
効率良く祝日情報を管理するためのヒント
ここでは、Outlookの祝日管理をさらに活用するためのTipsを紹介します。日常業務やプライベートの管理に役立つポイントを押さえておけば、スケジュール作成の手間がぐっと減ります。
国別の祝日を複数管理する
グローバルにビジネスを展開する場合、海外の祝日も把握しておく必要があります。Outlookなら、デスクトップ版であれば「祝日の追加」画面から複数の国を選択可能です。オンライン版Outlookでも、複数の祝日カレンダーを追加してオン/オフを切り替えられるので、日常業務の中で必要なタイミングだけ表示させるのが便利です。
「日本の祝日」だけでなく「イベントカレンダー」も追加
祝日だけでなく、スポーツ大会や特定業界向けのイベントカレンダーを追加できる場合もあります。オンライン版Outlookでは、例えば「スポーツ」「テレビ番組」「各種興行」など、多彩なジャンルのカレンダーを追加できるので、仕事と趣味の予定管理を一元化するのも良いでしょう。
自動カラー分けで視認性アップ
追加した祝日やイベントに自動で色を付けるルールを設定しておけば、パッと見ただけでも休日や特定ジャンルの行事を判別しやすくなります。カレンダーの「条件付き書式」や「カテゴリ割り当て」を使って、祝日には赤色を付けるなどのカスタマイズをしてみてください。
モバイルアプリとの連携
Outlookはスマホアプリ(iOS/Android版)とも同期可能です。パソコン側で追加した祝日がモバイルアプリにも反映されれば、外出先でも常に最新の予定をチェックできます。スムーズに情報共有ができるよう、Outlookアプリのインストールやアカウント連携を一度見直してみると良いでしょう。
まとめ
Outlookで祝日を管理することで、スケジュールを把握しやすくし、休暇や重要なイベントを見落としにくくなります。オンライン版であれデスクトップ版であれ、祝日カレンダーの追加・削除をマスターしておけば、業務効率はもちろん、プライベートでも役立つこと間違いありません。各操作は難しくないので、ぜひ自分の環境に合わせた設定を行ってみてください。また、重複登録や不要な祝日が増えてしまったときも、適切に削除することで常にカレンダーをきれいに保つことができます。定期的にメンテナンスして、快適なスケジュール管理を続けていきましょう。
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