TeamsチャンネルでSharePointフォルダをタブとして追加する際のエラー対処法

複数の部署やプロジェクトを横断して作業するとき、Microsoft TeamsのチャンネルにSharePointのフォルダをタブとして追加し、ファイル共有をスムーズに行いたいと考えている方は多いのではないでしょうか。ところが、実際にタブ追加をしようとするとエラーが表示され、思わぬ手間を取られることがあります。ここではその原因や対策を解説しつつ、安心してTeamsを活用するためのポイントを幅広くご紹介します。

TeamsチャンネルでSharePointフォルダを追加できない問題とは

Teamsチャンネルは、メンバー全員とコミュニケーションを取るだけでなく、ファイル共有や共同作業を円滑に行うためのさまざまな機能を備えています。その一つが「タブ」という概念で、必要な文書ライブラリや外部Webサイトへのリンクをチャンネル上部に配置し、ワンクリックでアクセス可能にすることができます。

しかし、SharePoint上のフォルダURLをタブとして追加しようとしたとき、「We couldn’t complete that action」などのエラーが表示され、操作が失敗してしまうケースが報告されています。新規にチャンネルを作り直しても事象が解決しない場合があり、作業効率が下がってしまう原因になっています。

代表的な現象

  • 「SharePoint」タブからフォルダを追加しようとするとエラーが出る
  • 「We couldn’t complete that action」のメッセージが表示される
  • メッセージの再試行を繰り返しても同様のエラーが続く
  • 新しいチャンネルを作成しても問題が解決しない

このような現象を目の当たりにすると、何らかのバグなのか、それとも操作方法の問題なのかと悩んでしまう方が多いようです。

考えられる原因

同様の不具合は、Microsoftコミュニティや各種フォーラムでも話題に上がることがあります。問題の根本原因として、以下の要因が考えられます。

1. TeamsとSharePointの連携不具合

TeamsはSharePointと密接に連携しており、ファイル操作もSharePointライブラリを通して行っています。そのため、TeamsのバージョンやSharePointのバージョン、あるいはテナント側の設定との相性問題によって、一部の機能に不具合が生じることがあります。
実際にMicrosoftから「SharePointタブでフォルダを指定するとエラーになる」という類似の報告がなされており、バグが疑われるケースも少なくありません。

2. 権限設定の競合

Teamsチャンネルに参加しているメンバーの権限と、SharePointライブラリの権限設定が噛み合わないことが原因で、フォルダタブを追加できない場合があります。たとえば、特定のユーザーが持つ権限が制限されていると、Teamsからタブを追加しようとしてもエラーになる可能性があります。
しかし今回のケースでは、権限に問題がないのにエラーが出ることも多いようですので、権限だけでは解決しないケースがある点に留意しましょう。

3. キャッシュやクッキーの影響

ブラウザやクライアントアプリのキャッシュやクッキーが原因で、URLを正しく認識できずにエラーになる事象が発生することがあります。とくにTeamsをWebブラウザ版とデスクトップアプリ版で併用している場合、キャッシュの不整合で不具合が起こることも報告されています。
ただし、この問題を解決するためにキャッシュやクッキーを削除しても解決しない場合は、やはり内部的なバグが疑われます。

不具合の可能性

上記のような原因をチェックしてもなお解決しない場合、Microsoft側のバグである可能性が高いです。とくに、SharePointフォルダをタブに追加しようとしたときに特定のエラーメッセージが出る事象は、コミュニティでも議論されており、開発チームに報告されているケースがあります。

不具合が疑われる状況想定される原因
SharePointの特定フォルダのみエラーが出るフォルダ名の特殊文字やURLパスの長さ
同一テナントの他のライブラリでも同じ現象TeamsとSharePointの連携バグ
新規チャンネルを作っても同様の問題テナント全体に影響する設定やバグ

現状では、クライアントサイドだけの対策で完全に解決しないことが多いため、時間をかけてもなお問題が解消しない場合は、Microsoftのサポートやコミュニティに報告するのが最善策と考えられます。

回避策(ワークアラウンド)

不具合が疑われる状況でも、TeamsのチャンネルでSharePointのファイルを参照できないと業務に支障が出る場合があります。そのため、当面は以下の回避策が推奨されます。

「Website」タブの活用

Teamsのタブ追加オプションで「SharePoint」を選択せず、「Website(ウェブサイト)」を選んでからSharePointフォルダへのURLを入力する方法です。
以下の手順で設定を行うことができます。

  1. Teamsの対象チャンネルを開く
  2. 画面上部の「+」アイコンをクリック
  3. 「Website」(もしくは「ウェブサイト」)を選択
  4. 表示させたいタブ名を任意で入力(例:「共有フォルダ」など)
  5. SharePointフォルダのURLをそのまま貼り付け
  6. 「保存」または「追加」をクリック

この方法であれば多くの場合、問題なくフォルダの内容が表示され、閲覧やファイル操作が可能になります。SharePointタブとは見た目や操作感が少し異なる部分もありますが、目的である「TeamsからSharePointフォルダに即アクセスしたい」という要件は満たせるため、十分に業務利用の価値があります。

フォルダのリンクをチャットや投稿で共有

もしタブ追加自体がどうしてもできない場合、Teamsチャンネルの投稿やチャットでSharePointフォルダのリンクを共有する方法も考えられます。チャンネルの投稿にURLを貼るだけでもメンバーはワンクリックでアクセスできますし、タブを設置できなくてもコラボレーション自体は可能です。
以下は例です。

投稿例:
@チームメンバー 共有フォルダはこちらからアクセスしてください。
[SharePoint フォルダURL] 

このように投稿しておけば、タブとして固定されないまでも、必要なときにすぐにリンクへ飛べるようになります。

操作手順を再確認:誤操作の可能性

バグではなく、純粋にTeamsでの操作手順の誤りが原因となっているケースも稀に存在します。特に、SharePoint内のサブフォルダや長いURLを使用している場合に、URLの一部が正しくコピーされていない可能性があります。
以下の点をチェックしてみましょう。

1. URLの取得方法

  • SharePointサイト上で該当フォルダを開き、「リンクをコピー」機能を使ってURLを取得する
  • ブラウザのアドレスバーから直接コピーする場合は、途中でURLが切れていないか確認する

2. タブ追加のパターン

  • 「SharePoint」タブを選択するときは、フォルダレベルまで正しくナビゲートできているか
  • セキュリティで保護されたライブラリや権限が限定的なフォルダではないか

もしURLのコピーや権限の設定などに不備がある場合は、開発側のバグではなく純粋な操作ミスとなることもあるため、事前に丁寧に確認しておくことが大切です。

開発チームへのフィードバックの重要性

Microsoft TeamsやSharePointは非常に多機能であり、頻繁にアップデートが行われています。もしバグが疑われる状況を発見したら、下記のようなルートでフィードバックを行いましょう。

1. Microsoftコミュニティ

多くのユーザーが利用するオフィシャルコミュニティサイトで、類似事例が報告されていないか確認し、自身の環境と似たトラブルがあれば詳細を追記することで、解決策を得られる可能性が高まります。
特に英語圏のフォーラムは情報量が多く、最新の不具合情報なども見つけやすいです。

2. フィードバックポータル

Microsoft公式のフィードバックポータルでバグ報告や改善要望を出すことができます。すでに同様の報告がある場合は投票機能を使って票を入れることで、修正の優先度を高める一助になります。

3. Microsoftサポート

最終的にどうしても解決しない場合や、業務に支障をきたす重大な問題であると判断した場合は、Microsoftサポートに直接問い合わせるのが安心です。ケース番号を発行してもらい、トラブルシューティングを行うことで公式対応を得やすくなります。

TeamsとSharePointのスムーズな連携ポイント

不具合を回避しつつ、TeamsとSharePointを有効活用するにはいくつかのポイントがあります。以下の点を押さえておくと、今回のようなトラブル時にも代替策をすぐに打ち出せるでしょう。

1. 権限管理の確認

  • 「編集」権限を共有するときは、「限定的アクセス」のユーザーが混在していないか
  • データ損失防止(DLP)設定など、企業内ポリシーで制限がかかっていないか

2. チャネル構成の工夫

  • チャンネルごとに取り扱うファイルを整理することで、アクセスしたいフォルダに迷わない
  • プライベートチャンネルなど、機密性の高いチャンネルには注意してフォルダ連携を行う

3. OneDriveとの使い分け

  • 個人用ファイルや下書きレベルのドキュメントはOneDriveを活用
  • 共同作業が必要なファイルはSharePointに集約

このようにチャンネル運用のベストプラクティスを取り入れることで、TeamsとSharePointの連携トラブルが起きても業務の停滞を最小限に抑えることができます。

トラブルシューティングの具体的な手順例

もし実際に「SharePoint」タブからフォルダを追加できない問題が発生した場合、以下の手順で状況を整理するとスムーズです。

  1. ブラウザとアプリのキャッシュクリア
  • デスクトップアプリ版Teamsを使用している場合、一度サインアウトして再ログイン
  • Web版Teams使用時、ブラウザのキャッシュとクッキーを削除
  1. 異なる環境での試行
  • 同じアカウントで別のPCやブラウザ(Edge、Chrome、Firefoxなど)を使って試してみる
  • 同様の現象が再現されるかどうかを確認
  1. 権限の再確認
  • SharePointサイトのライブラリの権限をチェック
  • Teamsのチャンネルのメンバー権限が標準化されているか確認
  1. URLのチェック
  • フォルダURLに不要なクエリパラメータや特殊文字が含まれていないか
  • URLが長すぎないか
  1. Workaroundの適用
  • 「Website」タブでフォルダURLを直貼りしてみる
  • チャンネルの投稿でリンクを共有してアクセスを試す
  1. コミュニティやサポートへの問い合わせ
  • 上記いずれでも解決しない場合、Microsoftコミュニティ・フィードバックポータル・サポートへ報告

そのほかのよくある質問

今回の「SharePointフォルダをタブとして追加できない」問題に関連する、よくある質問をご紹介します。

Q1. タブ追加の画面自体が表示されないのはなぜ?

A. Teamsのアクセス許可設定や、チャンネルがプライベート設定になっている場合などが考えられます。管理者が機能をオフにしているケースや、ポリシーによりタブ追加が制限されている可能性もあるため、管理者に確認しましょう。

Q2. フォルダではなく特定のファイルだけをタブにしたい

A. 同じく「Website」タブを活用する方法でURLを直接指定すれば可能です。しかし、ファイル単体をタブにした場合、そのファイルをTeams内ブラウザで開く形になるので、ファイルの種類によっては表示が崩れる可能性があります。

Q3. Mobileアプリやタブレットからは正常に表示されるのにデスクトップアプリではエラーになる

A. デスクトップアプリ版Teamsのキャッシュが原因の可能性があります。アプリを再インストールするか、Teamsのキャッシュフォルダを削除してから再ログインしてみましょう。それでも改善しない場合は、バグ報告を検討しましょう。

まとめ:早めの回避策と報告が重要

「TeamsチャンネルでSharePointフォルダをタブとして追加できない」問題は、単なるユーザー側の操作ミスからテナント設定の制限、さらにはMicrosoft側のバグまで原因が多岐にわたります。まずはシンプルな原因排除の手順を踏んだうえで、回避策として「Website」タブや投稿でのURL共有を行い、業務への影響を最小限に抑えることが望ましいです。

最終的に解決しない場合は、Microsoftコミュニティやサポートを活用し、開発チームにフィードバックを届けましょう。TeamsとSharePointの連携は今後ますます重要度が増すと予想されるため、問題が解決されるアップデートが公開された際には迅速に反映し、快適なコラボレーション環境を整えることが成功への近道です。

コメント

コメントする