DISM（Deployment Imaging Service and Management Tool）は、Windows環境でOSイメージの作成、管理、修復、そしてカスタマイズを行うための強力なコマンドラインツールです。この記事では、DISMの基本的なコマンドから高度な使い方、実際の事例に至るまで、網羅的に解説します。
DISMとは？
Deployment Imaging Service and Management Tool（DISM）は、Windows 7以降で使用可能なコマンドラインベースのユーティリティです。システム管理者やITプロフェッショナルはもちろん、一般ユーザーでも知っておくと非常に便利です。
主な用途と機能
- イメージの作成と管理：新しいWindowsのデプロイメントや既存のシステムのバックアップ。
- システムの修復：システムファイルの不整合や損傷を自動修復。
- 機能とパッケージの管理：必要なWindows機能の追加や不要なものの削除。
- ドライバーの追加と削除：特定のハードウェア用のドライバーを追加。
- 言語設定の変更：システム言語やキーボードレイアウトの変更。
DISMのインストールとアクセス方法
Windows 7以降のバージョンでは、基本的にDISMは既にインストールされています。コマンドプロンプトまたはPowerShellを管理者権限で開き、dismと入力することでアクセスできます。
基本コマンド
/ScanHealthと/CheckHealth：システム健全性の確認
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DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth |
/ScanHealth：イメージの健全性を詳細にスキャンします。/CheckHealth：イメージが健全かどうかのみを迅速に確認します。
/RestoreHealth：イメージの修復
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1 |
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth |
システムファイルが破損している場合、このコマンドで自動的に修復します。
/Capture-Image：イメージの作成
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1 |
DISM /Capture-Image /ImageFile:"D:\my_image.wim" /CaptureDir:"C:\" /Name:"My Windows Image" |
ローカルドライブ（例：C:\）を指定してWIM形式のイメージファイルを作成します。
/Append-Image：既存イメージへの追加
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1 |
DISM /Append-Image /ImageFile:"D:\my_image.wim" /CaptureDir:"E:\" /Name:"Additional Partition" |
既存のWIMイメージに新しいイメージを追加します。
/Delete-Image：イメージの削除
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1 |
DISM /Delete-Image /ImageFile:"D:\my_image.wim" /Index:2 |
WIMイメージファイルから特定のイメージを削除します。
/Split-Image：イメージの分割
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1 |
DISM /Split-Image /ImageFile:"D:\large_image.wim" /SWMFile:"D:\split_image.swm" /FileSize:600 |
大きなイメージファイルを小さなファイルに分割します。
/Export-Image：イメージのエクスポート
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1 |
DISM /Export-Image /SourceImageFile:"D:\source.wim" /SourceIndex:1 /DestinationImageFile:"D:\destination.wim" |
既存のイメージを新しいWIMファイルにエクスポートします。
/Apply-Image：イメージの適用
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1 |
DISM /Apply-Image /ImageFile:"D:\my_image.wim" /Index:1 /ApplyDir:"C:\" |
WIMイメージをローカルドライブに適用します。
/Add-Driver, /Remove-Driver：ドライバーの追加と削除
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DISM /Image:"C:\offline" /Add-Driver /Driver:"D:\drivers\my_driver.inf" DISM /Image:"C:\offline" /Remove-Driver /Driver:"oem1.inf" |
オフラインイメージにドライバーを追加または削除します。
/Enable-Feature, /Disable-Feature：機能の有効化と無効化
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DISM /Online /Enable-Feature /FeatureName:NetFx3 /All DISM /Online /Disable-Feature /FeatureName:NetFx3 |
オンライン（稼働中のシステム）またはオフラインのWindowsイメージで特定の機能を有効または無効にします。
/Add-Package, /Remove-Package：パッケージの追加と削除
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DISM /Online /Add-Package /PackagePath:"D:\packages\mypackage.cab" DISM /Online /Remove-Package /PackageName:package_for_KB4014329~31bf3856ad364e35~amd64~~10.0.1.0 |
Windows Updateパッケージや任意の更新パッケージを追
加または削除します。
高度な使い方と事例
複数のコマンドを一度に実行
バッチファイルを使用して、複数のDISMコマンドを一度に実行することが可能です。これは大量のシステムを一括管理する際に有用です。
DISMとPowerShellの連携
PowerShellスクリプト内でDISMコマンドを呼び出すことで、より複雑なタスクを自動化できます。
カスタマイズされたWindowsイメージの作成
DISMを使用して、特定のアプリケーション、ドライバー、設定がプレインストールされたカスタムWindowsイメージを作成することができます。
仮想マシンへの適用
仮想環境（例：Hyper-V, VMware）でDISMを利用することもあります。特に、複数の仮想マシンに同じ設定やアプリケーションをデプロイする場合に便利です。
まとめ
DISMはWindowsのシステム管理において非常に強力なツールです。基本的なコマンドから高度な使い方まで、多くの機能があります。適切な使い方を学べば、システムの維持管理が格段に効率化します。本記事を参考に、DISMの機能を最大限に活用してください。
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