Windowsロック画面のCandy Crush広告を完全無効化する方法

Windowsを起動するときやロック画面を解いたときに、突然Candy Crushなどのゲーム広告が表示されると驚いてしまいますよね。こうした広告は視覚的に気が散るだけでなく、パソコン作業を始める前のテンションを下げる原因にもなりかねません。今回は、Windowsのロック画面・ログイン画面から余分な広告を取り除く具体的な方法を、多角的に解説していきます。設定項目をカスタマイズし、快適なパソコン環境を手に入れるヒントをぜひ見つけてください。

Windowsのロック画面にCandy Crushが表示される背景

Windows 10やWindows 11といった近年のOSでは、ユーザー向けに「おすすめ情報」や「アプリの宣伝」をロック画面やスタートメニュー上で表示する仕組みがデフォルトで有効になっていることがあります。こうした仕組みはMicrosoftのサービスを活用したり、新しい機能をユーザーに知ってもらう目的で設けられていますが、実際にはまったく使わないゲームやアプリが自動的に入ってしまう例も少なくありません。
特にCandy Crushは一時期大きな話題となったゲームで、Windowsをクリーンインストールすると見慣れないうちにインストールされていることも。ロック画面をはじめ、スタートアップ時にポップアップとして現れるため、不快感や煩わしさを覚えるユーザーは多いようです。

Candy Crush広告を無効化するメリット

わざわざCandy Crushを広告で見せられるのは、単に目障りというだけではなく、以下のようなデメリットも生じます。

  • パソコンの起動動作に影響が出る可能性がある(バックグラウンドで更新や通信が走る場合など)
  • 誤ってクリックした際にアプリが起動して煩わしい
  • ロック画面で他人に見られると、ビジネスシーンでは気まずい場合がある

これらの理由から、Candy Crushなど不要な広告を見なくて済むように設定を変更することは、セキュリティや効率面だけでなく、心理的にも大きなメリットがあるといえます。

ロック画面・ログイン画面の広告を無効化する方法

設定からロック画面のパーソナライズを行う

まず、最もシンプルで効果的な方法として「ロック画面」のパーソナライズ設定を変更する手順があります。Windows 10、Windows 11いずれも下記手順を参考にしてください。

  1. 設定を開く。
  2. 個人用設定ロック画面 を選択。
  3. 「背景」の選択肢を画像またはスライドショーに変更。
  4. 「WindowsとCortanaからのヒント、トリック、およびおすすめ情報をロック画面に表示する」や類似のチェック項目をオフにする。

ここで「Windowsスポットライト」などを選択していると、Microsoftが提供する画像とあわせて、アプリのおすすめ情報や宣伝が表示されることがあります。確実に広告を出さないためには、「画像」もしくは「スライドショー」を設定すると安心です。

アカウント管理の見直しも視野に入れる

Microsoftアカウントでログインしている場合、使用状況にあわせておすすめアプリが自動的に表示されることがあります。ロック画面のパーソナライズ設定を変えても、Microsoftアカウント自体で同期される情報により、別のパソコンでも似たようなアプリがインストールされるケースがあります。 そのため、完全に排除したい場合は、ローカルアカウントの利用や、Microsoftアカウントのアプリ同期をオフにしておくのもひとつの手です。ただし、OneDriveやOfficeアプリとの連携ができなくなるなどのデメリットもあるため、運用上の兼ね合いで決めましょう。

不要なアプリのアンインストール手順

Candy Crushなどのアプリがプリインストールされている場合は、単純にアンインストールするだけでも効果があります。スタートメニューからCandy Crushのアイコンを右クリックし、「アンインストール」を選ぶことで、OS上から削除されます。

しかし、Windowsのバージョンによっては再びCandy Crushやその他のゲームがインストールされることがあります。この場合、以下のような追加の対応を検討してください。

  • PowerShellでの削除: Get-AppxPackage *candycrush* | Remove-AppxPackage といったコマンドを管理者権限のPowerShellで実行すると、該当するアプリをまとめて削除できます。
  • プロビジョニングパッケージの削除: 新しいユーザープロファイルが作成されるたびにCandy Crushなどが再インストールされる場合、管理者権限のPowerShellで Get-AppxProvisionedPackage -Online | Where-Object DisplayName -like “*candycrush*” | Remove-AppxProvisionedPackage -Online を実行することで、今後の新規ユーザーにもCandy Crushが適用されないようにできます。

企業や組織で複数台のパソコンを管理している場合などは、グループポリシーや構成マネジメントツールを使って一括でこれらのアプリをブロックしておくと効率的です。

Search Highlightsをオフにして不要な広告をカット

Windows 11では「検索」バーにおいても、日替わりでイラストや豆知識、時々広告的な情報が表示される機能(検索ハイライト)が存在します。気にならない人も多いですが、デザイン的に煩わしいと感じる方はオフにしてしまいましょう。

  1. 設定を開く。
  2. プライバシーとセキュリティ検索のアクセス許可と履歴を選択。
  3. 画面を下にスクロールし、「その他の設定」から「検索ハイライトを表示」などのトグルをオフにする。

これにより、Windowsの検索バーに不要なイラストや情報が表示される頻度が大幅に減り、シンプルに検索機能を利用できるようになります。

ファイル エクスプローラーの通知を切る

ファイル エクスプローラーを開いたときに、「OneDriveを使うと便利」などの通知や、場合によっては広告的なメッセージが表示されるケースがあります。あまり多くはありませんが、ビジネス用途で集中したい場面で余計なポップアップが目に入るとストレスを感じるでしょう。 以下の手順でファイル エクスプローラーの通知をオフにすることが可能です。

  1. ファイル エクスプローラーを開く。
  2. 画面上部の「…(メニューアイコン)」または「表示」タブからオプションを選択。
  3. 表示タブをクリックし、「同期プロバイダーの通知を表示する(Show sync provider notifications)」などのチェック項目をオフにする。
  4. 「OK」を押して設定を保存。

これでファイル操作時の余分な通知が減り、作業に集中できる環境を作りやすくなります。

その他のおすすめ対策

Widgets(ウィジェット)の活用と制限

Windows 11では画面左端に「Widgets」パネルがあり、ニュースや天気、株価情報などを一括で確認できます。ただし、ここにも広告的なバナーが挿入される場合があります。興味のないコンテンツが多いようなら、Widgetsの利用を制限するか、サインインを切ってしまうことで表示内容を最小限にすることができます。

グループポリシーによる広告設定の抑制(Pro/Enterprise向け)

Windows 10/11 ProやEnterpriseエディションを使用している場合は、ローカルグループポリシーや、Azure AD/Intuneなどを介した設定で、システム全体の広告表示を制限できます。 ローカルグループポリシーエディタ(gpedit.msc)を起動して、 「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「Cloud Content」の配下にある各設定を無効化すると、ストアアプリやロック画面、スタートメニューへの広告が大幅に減ります。 ただし、個人向けのHomeエディションではグループポリシーが使えないため、設定画面やレジストリを直接変更する必要がある点に注意してください。

クリーンブートで原因を切り分ける

万が一、特定のサードパーティソフトウェアが原因で変な広告が混入している場合は、クリーンブートでの検証をおすすめします。 クリーンブートは、Windowsを最小限のドライバーとスタートアッププログラムだけで起動し、常駐アプリやサービスの影響を排除して問題を特定する方法です。広告が出なくなれば、その原因となっているアプリを絞り込んでアンインストールや再設定を行うことができます。

よくある質問とトラブルシューティング

Q1. Candy Crushをアンインストールしたのに、また表示されるのはなぜ?

これは、Windowsアップデートやユーザープロファイルの再作成時に、Candy Crushやその他のプリインストールアプリが自動的に復元されてしまうケースがあるためです。ご紹介したPowerShellコマンドで「ProvisionedPackage」も削除するか、グループポリシーでストアアプリの自動インストールを抑制すると再インストールされにくくなります。

Q2. ロック画面以外に、スタートメニューやタスクバーにも広告が多いです…

スタートメニューのおすすめ表示は「設定」→「個人用設定」→「スタート」から、広告やおすすめアプリの表示を無効化することで大部分を抑制できます。タスクバーに表示される通知も「設定」→「システム」→「通知とアクション」などからオフにできます。 また、通知領域のアイコンに関しても、使わないアプリはタスクバーのアイコン表示をオフにしてしまうと表示が少なくなるため、そちらの設定見直しもおすすめです。

Q3. 企業内で大量の端末を管理している場合はどうすればいい?

企業や学校などで端末を一括管理している場合、グループポリシーやMDM(Intuneなど)を活用して、不要アプリの配信をブロックするのが最も効率的です。PowerShellスクリプトを作って「Get-AppxPackage」や「Remove-AppxPackage」を複数台に自動的に適用する方法もあります。 導入時にカスタマイズしたWindowsイメージを作成し、最初からCandy Crushなど不要アプリを含まない形で展開するのもトラブル防止策として有効です。

まとめ

Windowsのロック画面やログイン画面、スタートメニューなどに表示されるCandy Crushをはじめとする広告は、設定を少し見直すだけで表示を抑えられることがほとんどです。ロック画面のパーソナライズを見直したり、不要アプリを削除するだけでも、だいぶ快適さが変わります。 特にロック画面への広告表示は、仕事中でもプライベートでも意外とストレスになるポイントです。今日ご紹介した方法をぜひ試し、理想的なWindows環境を手に入れてください。

項目手順概要注意点・ポイント
ロック画面設定背景を「画像」または「スライドショー」にし、
「ヒントやおすすめ情報」のチェックを外す
「Windowsスポットライト」は広告を表示する可能性あり
不要アプリ削除Candy Crushなどをアンインストール(スタートメニュー or PowerShell)再インストールが発生する場合は
「ProvisionedPackage」も削除
Search Highlights「検索のアクセス許可と履歴」で
「検索ハイライトを表示」をオフ
Windows 11で検索画面の広告を無効化できる
ファイル エクスプローラーの通知エクスプローラーの「オプション」→「表示」タブで
「同期プロバイダーの通知を表示する」をオフ
OneDriveやクラウド同期関連の通知も同時にオフになる可能性
Widgetsの設定不要なウィジェットを削除、
またはサインインをやめて最小表示にする
ニュースや天気など有用な情報も消えるので、バランスを考慮
グループポリシーWindows Pro/Enterpriseで
「Cloud Content」をオフにする
Homeエディションではgpedit.mscが使えない

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