起動時の「Fixing (E:) Stage 1」が終わらないときは、まず進捗が変化しているかを確認します。容量やファイル数、ストレージの状態によって所要時間は変わり、「数時間なら必ず故障」「0%ならすぐ強制終了」と一律には判断できません。D:やC:と表示される場合も、画面に出ている対象ドライブについて確認します。
「0%」だけで停止と決めず、処理済みの件数や表示時刻を比較してください。 パーセントが変わらなくても、括弧内の件数が増えていることがあります。画面を撮影して時間を置いて比較すると、表示だけの停滞と処理の進行を区別しやすくなります。
Fixing Stage 1とは?最初に記録すること
これはWindowsが対象ボリュームのファイルシステムを確認・修復しているときの表示です。以前の不正な電源断、ファイルシステムの不整合、予定された検査などが関係するため、表示されたことだけでHDDの物理故障とは限りません。SSDにも表示されます。
- 対象のドライブ文字、Stageの番号、進捗率、処理済み件数、残り時間表示を記録します。
- 同じ位置でどれくらい続いているか、件数が増えるかを確認します。
- 直前の電源断、外付けドライブの抜き差し、以前の読み取りエラーがなかったかを整理します。
- 重要データの別のバックアップがあるか確認します。

待つ時間の長さだけでは状態を判定できません。件数が増える、Stageが変わるなどの進行があるなら、電源を安定させて完了を待つ判断材料になります。
待つ・停止する・相談する判断
| 状態 | まず行うこと | 判断の注意点 |
|---|---|---|
| 件数やStageが変化する | 電源を確保し、完了を待つ | パーセントだけで止まったと判断しない |
| 長時間、件数も画面も同じ | 表示・経過時間・データの有無を記録し、PCメーカーなどへ相談 | 全環境に共通する安全な強制終了時刻はない |
| 擦れる音・強い異音、認識不良を伴う | データ優先で使用を止め、ストレージメーカーや復旧窓口に相談 | 修復や検査の繰り返しを先に行わない |
| 完了したが毎回同じドライブを検査する | 読めるうちにデータを別の媒体へ保存し、ログと状態を確認 | 自動チェックを隠しても原因は解消しない |
Microsoftのchkdsk資料では、中断は推奨されていません。一方で、中断した場合は再実行で残る不整合を検査・修復することも説明されています。これを「電源を切れば確実に安全」「強制終了のほうが常に安全」という意味に読み替えないでください。
HDDの小さな動作音は正常なこともありますが、擦れる音や繰り返す強い打音は別です。Seagateの公式案内でも、異常な音と必要なデータがある場合は、追加のトラブルシューティング前に復旧窓口へ相談するよう説明しています。SSDにはHDDのような回転音はありません。
やむを得ず強制終了した場合の次の行動
PCが反応せず、サポートの案内などに従って停止する必要がある場合は、メーカーが定める電源長押し手順で停止します。リセットボタンや電源の抜き差しを繰り返さず、画面と停止時刻を記録してください。次回起動でチェックが再開したり、正常に起動しなかったりする可能性があります。
Windowsが起動できたら、まず必要なファイルを別のドライブへコピーします。コピー先で開けることまで確認してください。コピー中に読み取りエラーや異常な音が出る場合は、その記録を残して操作を止め、データが必要であることを相談先に伝えます。
起動できないときに回復環境・セーフモードを使う
通常起動やサインイン画面で再起動を選べる場合は、Shiftキーを押しながら「電源」→「再起動」でWindows回復環境を開けます。回復ドライブやインストールメディアから入る方法もあります。ディスクチェック中の電源断を何度も繰り返すことを、バックアップの標準手順にはしません。
- 回復環境で「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」を選びます。
- 再起動後に4またはF4でセーフモードを選びます。ネットワークが必要なら5またはF5ですが、ネットワークの利用可否は環境によります。
- BitLockerで暗号化された端末では回復キーが必要な場合があります。表示された案内を確認します。
詳しい選択肢はMicrosoftのスタートアップ設定で確認できます。回復環境では通常起動時とドライブ文字が異なることもあるため、E:という文字だけを頼りに修復対象を決めないでください。
バックアップ後に、ログと対象ドライブを確認する
ディスクチェックの結果を見る
- Windowsが起動できる場合、Win+Rで
eventvwr.mscを入力します。 - 「Windowsログ」→「Application(アプリケーション)」を開きます。
- 「現在のログをフィルター」でイベントソースの
ChkdskとWininitを選びます。 - 実行日時、対象ドライブ、エラーや修復結果を記録します。
ログは、完了したのか、どの処理で問題が出たのかを確認する材料です。「Fixing」という起動画面の文字だけで、ファイルシステムの不整合と物理的な故障を区別することはできません。
dirty bitの状態を調べる
対象がE:であることを確認したうえで、管理者のコマンドプロンプトで次の確認コマンドを実行できます。これは状態の照会で、修復はしません。
fsutil dirty query E:
dirty bitが設定されると、次回起動時に自動チェックが行われます。「dirtyではない」という結果でも、ストレージの物理状態や全ファイルの正常性を保証するものではありません。fsutil dirty setは状態を設定する別の操作なので、照会と混同しないでください。
chkdskの/scan・/f・/rを使い分ける
追加検査を行うのは、データを別の媒体へ確保でき、異常な音や認識不良がなく、対象ドライブを確認できた場合です。NTFSの対象ドライブをオンラインで検査する例は次のとおりです。管理者のコマンドプロンプトで実行します。
chkdsk E: /scan
| 指定 | 主な用途 | この場面での注意 |
|---|---|---|
/scan | NTFSのオンライン検査 | NTFS用。結果に応じて次の処置を判断 |
/f | ファイルシステムの論理エラー修復 | ドライブのロックが必要。使っている場合は再起動時の実行を求められることがある |
/r | 不良セクタの検出と読み取れる情報の回復を試みる | /fを含み、検査が長くなる。ハードウェアの故障を修理する操作ではない |
chkdsk E: /f /rを、終わらないチェックへの最初の一手として再実行する必要はありません。全領域を調べる検査は長くなるため、ログとメーカー診断を見て必要性を判断します。chkdskのオプションは公式仕様で対象ファイルシステムと合わせて確認してください。

毎回の起動チェックを非表示にすることと、問題を修復することは別です。検査を除外する設定だけを変えて、同じドライブを使い続ける判断にはしないでください。
相談するときに伝える情報
- PCとストレージの型番、HDD/SSD、内蔵/外付けの別
- 画面の写真、対象ドライブ、Stage、件数、変化した時刻
- 異音、読み取りエラー、検査が毎回出るかどうか
- 保存したいデータ、別のバックアップの有無
- chkdskログやメーカー診断結果、既に行った操作
診断でストレージの故障が確認された場合は交換を検討します。交換とデータ復旧は別の作業です。データが必要なら、初期化やWindowsの再インストールを進める前に、データを残す方法を確認してください。

通常どおり起動した後も、重要なファイルを同じドライブだけに置かないようにします。別の媒体へ保存し、復元して開けることを確認しておくと、次のトラブル時に判断しやすくなります。
まとめ
Fixing Stage 1が終わらないときは、パーセントだけでなく件数の変化を見ることから始めます。中断は通常の第一手にせず、異音や認識不良、必要データの有無を含めて判断します。起動できたらデータを確保し、チェックのログ、dirty bit、必要な検査の順に確認しましょう。

E:、D:などのドライブ文字は、あくまでその環境で割り当てられた識別子です。外付けドライブや回復環境で確認する際も、容量と保存されている内容を合わせて対象を確かめてください。



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