この記事では、PowerShellを使ってプロセスに関連するDLL(Dynamic-Link Library)の一覧を表示する方法について説明します。DLLはプログラムが正常に動作するために必要な補助的なプログラムコードです。このテクニックはシステムの診断やデバッグ、セキュリティ調査にも使用されます。
目次
前提知識として理解すべきこと
DLL(Dynamic-Link Library)とは、複数のプログラムが共有できるコードとデータを格納したライブラリファイルの一種です。DLLファイルは、Windowsシステムでよく使われます。
PowerShellとは
PowerShellは、Microsoftが開発したコマンドラインシェルおよびスクリプト言語です。システム管理者や開発者は、PowerShellを使って様々な自動化や管理タスクを行います。
PowerShellの基本的な使い方
PowerShellは、Windowsのスタートメニューからアクセスできます。また、powershell
と入力することで、コマンドプロンプトからも起動できます。
プロセスに関連するDLLを表示するスクリプト
以下は、PowerShellを使用してプロセスに関連するDLLを一覧表示する簡単なスクリプトです。
# 対象となるプロセスのIDを指定
$ProcessID = 1234
# 指定されたプロセスIDに関連するDLLを列挙
Get-Process -Id $ProcessID | ForEach-Object { $_.Modules } | Select-Object FileName, ModuleName
コードの解説
$ProcessID = 1234
: 対象とするプロセスのIDを指定しています。Get-Process -Id $ProcessID
: 指定したプロセスIDのプロセス情報を取得します。ForEach-Object { $_.Modules }
: 取得したプロセス情報から、関連するDLL(モジュール)を列挙します。Select-Object FileName, ModuleName
: 列挙したDLLから、ファイル名とモジュール名を選択して表示します。
応用例
このスクリプトを応用して、特定の条件に合致するDLLだけをフィルタリングすることもできます。
# 対象となるプロセスの名前を指定
$ProcessName = "chrome"
# 特定の文字列が含まれるDLLを列挙
Get-Process -Name $ProcessName | ForEach-Object { $_.Modules } | Where-Object { $_.ModuleName -like "*chrome*" } | Select-Object FileName, ModuleName
応用例の解説
この応用例では、プロセス名($ProcessName
)が“chrome”で、モジュール名に“chrome”が含まれるDLLだけを一覧表示します。
まとめ
PowerShellを使用すると、プロセスに関連するDLLを簡単に一覧表示できます。これは、システム診断やデバッグ、セキュリティ調査などで非常に便利です。基本的なスクリプトから応用例まで、さまざまな使い方が可能です。
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