スリープモードは省エネのために非常に有用ですが、何らかの理由で自動的に復帰させる必要がある場面もあります。この記事では、PowerShellを使用してスリープモードからの自動復帰を実現する方法について詳しく解説します。
目次
はじめに
スリープモードはコンピューターが低消費電力状態に遷移するモードです。しかし、場合によっては特定の時間や条件で自動的に復帰させる必要があります。ここでは、PowerShellを使用してそのようなケースを解決する方法をご紹介します。
PowerShellとは
PowerShellは、Microsoftが開発したスクリプト言語およびシェルです。Windows環境で広く使用されており、システム管理者や開発者にとって非常に強力なツールです。
基本的な復帰スクリプトの作成
まずは基本的なPowerShellスクリプトから始めましょう。このスクリプトは指定した時間にコンピューターをスリープモードから復帰させます。
# スリープからの復帰を設定する関数
function Wake-Up-Computer {
# 復帰させる時刻を設定(例:午前6時)
$wakeTime = Get-Date -Hour 6 -Minute 0 -Second 0
# 現在時刻と比較して、復帰までの時間(秒)を計算
$currentTime = Get-Date
$timeToWake = ($wakeTime - $currentTime).TotalSeconds
# 復帰までの時間を設定
rtcwake -m mem -s $timeToWake
}
# 関数を呼び出してスリープからの復帰を設定
Wake-Up-Computer
コードの解説
function Wake-Up-Computer
:Wake-Up-Computerという名前の関数を定義しています。$wakeTime = Get-Date ...
:復帰させる時間を指定しています。この例では午前6時に設定。$timeToWake = ...
:現在時刻と目標時刻を比較して、復帰までの秒数を計算。rtcwake -m mem -s $timeToWake
:rtcwake
コマンドでスリープモードと復帰時間を設定。-m mem
はスリープモード、-s
は秒数です。
応用例: 条件付きでスリープから復帰
次に、ある条件を満たした場合にだけコンピューターをスリープモードから復帰させる例を見てみましょう。
# スリープからの復帰を設定する関数
function Conditional-Wake-Up {
# 条件(この場合は特定のファイルが存在するか)
$condition = Test-Path "C:\path\to\file.txt"
# 条件が真であれば復帰
if ($condition) {
Wake-Up-Computer
}
}
# 関数を呼び出す
Conditional-Wake-Up
応用例の解説
Conditional-Wake-Up
関数内でTest-Path
を使用して、特定のファイルが存在するかどうかをチェックしています。存在する場合にのみ、Wake-Up-Computer
関数を呼び出してスリープから復帰させます。
まとめ
PowerShellを使えば、スリープモードからの自動復帰は比較的簡単に実装できます。基本的なスクリプトから応用例まで、いかがでしたでしょうか。特定の条件下での自動復帰など、高度な運用も可能ですので、ぜひチャレンジしてみてください。
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