Surface Goの「No bootable drive」エラーを安全に解消する手順と注意点

突然のトラブルで「No Bootable Device」や「No bootable drive」というメッセージが表示されると、とても焦ってしまいますよね。特にSurface Goは軽量で携帯性に優れ、多くの方が普段使いのパソコンとして利用しているため、急な故障は大きなストレスになります。しかし、誤ってドライブを初期化してしまいWindowsが起動しなくなった場合でも、正しい手順を踏めば復旧できる可能性があります。今回は、Surface Goのドライブを誤ってフォーマットしてしまい起動しなくなったときの解決策を詳しくご紹介します。ぜひ安心して最後まで読み進め、早期の復旧を目指してみてください。

Surface Goが「No bootable drive」と表示される原因とは

Surface Goを起動するとき、本来は内蔵ストレージに書き込まれているWindowsのブートセクターを読み込み、Windows OSが起動する仕組みになっています。しかし、誤って内部ドライブをフォーマットしてしまうと、ブート情報を含むWindowsのシステムファイルがすべて消えてしまい、PCが起動する際に「どのドライブからブートすればいいのか」がわからなくなるのです。そのため「No bootable drive」あるいは「No Bootable Device」といったエラーメッセージが表示され、通常のWindowsが起動できない状態に陥ります。

内部ストレージを初期化してしまうケース

Surface Goは標準でeMMCまたはSSDを搭載し、そこにWindows OSが格納されています。何らかの理由でディスクパーティションを整理しようとしたり、誤った操作で「ディスクの管理」や「コマンドプロンプト」からフォーマットしてしまったりすると、簡単にシステム領域が初期化されるおそれがあります。

誤操作でのフォーマット防止策

  • ディスク管理ツールを扱う際は細心の注意を払う
  • パーティション名やドライブレターを確認し、Windowsシステムドライブを削除しないようにする
  • システムに詳しくない場合は、安易に「ディスクの管理」や「コマンドプロンプト」での操作をしない

こうした事前の予防策を講じておくと、トラブルが起きにくくなります。しかし、万が一フォーマットしてしまっても、次の手順を踏めば復旧は可能です。

Surface GoのOSを復元するために必要な準備

システムを修復する際に必要な手段として、Microsoft公式が提供している「Surface復元イメージ」が非常に役立ちます。これがあれば、WindowsのイメージをSurface Go専用に調整した状態で復元し、初期化されたOSを再び使えるようにできます。ここでは、復元イメージを用意する方法とUSB回復ドライブの作成手順を詳しく解説します。

Microsoft公式Surface復元イメージのダウンロード

  1. Microsoft公式サイトへアクセス
  2. 「Surface Recovery Image」と検索
  3. Surface Goのモデルを選択してダウンロード

Surfaceの復元イメージはデバイスごとに異なるため、必ず自分の持っているSurfaceのモデルに合ったものをダウンロードしてください。Surface GoとSurface Go 2では復元イメージも異なる場合がありますので、間違って別モデルの復元イメージを使用するとエラーが出ることがあります。

ダウンロード時の注意

  • ダウンロードはMicrosoftアカウントにサインインする必要がある
  • 公式サイトから提供されているファイルはZIP形式である場合が多い
  • ダウンロードに時間がかかる場合があるため、安定したネット環境を用意

USB回復ドライブの作成

別のWindows PCが必要になります。自宅や職場など、Windows PCを1台用意し、その上でUSB回復ドライブを作成しましょう。以下の表で大まかな流れを説明します。

手順概要
1. USBメモリの準備容量は8GB以上(推奨16GB)のUSBメモリを用意する。重要なデータがあれば事前にバックアップしておく。
2. 回復ドライブ作成ツールの起動Windowsの「コントロール パネル」または「設定」から「回復ドライブの作成」を開く。
3. システムファイルのバックアップ「システム ファイルを回復ドライブにバックアップします」のチェックを入れると、より包括的な回復ドライブを作れる。
4. USBドライブの選択接続したUSBメモリを選択し、警告を確認した上で「次へ」を選択。USBの中のデータは消去される。
5. 回復ドライブの作成作成が完了するまで待つ。PCのスペックやUSBの速度によっては時間がかかる。

作成が完了したら、ダウンロードしたSurface復元イメージをUSBの中に展開してください。通常はZIPファイルを解凍した中身を、USBメモリ内のフォルダ構造に合わせてコピーする形になります。Microsoft公式ドキュメントでは、復元イメージをコピーする際に特定のフォルダ名が指定されている場合があります。そちらの指示に従って正しく配置しましょう。

コマンドプロンプトを活用した回復ドライブ作成例

場合によってはGUIの回復ドライブ作成ウィザードではなく、コマンド操作でUSBドライブを準備することもあります。例えば、diskpartなどを利用してUSBドライブをフォーマットし、その後ファイルをコピーする手順です。イメージをより細かく制御したい方や、GUIで失敗してしまう方は以下の流れを参考にしてください。

1) diskpart を起動
   > diskpart

2) list disk でUSBのディスク番号を確認
   > list disk

3) select disk X (XはUSBのディスク番号)
   > select disk X

4) clean でUSBを初期化
   > clean

5) primary パーティションを作成
   > create partition primary

6) フォーマット (例: FAT32でクイックフォーマット)
   > format fs=fat32 quick

7) アクティブ化
   > active

8) 割り当て
   > assign

9) exit
   > exit

こうしてブート可能なUSBドライブを準備した上で、Surface復元イメージの内容をすべてコピーするという方法もあります。特に古いWindowsバージョンやカスタマイズの多いPCを使っている際は、GUIの回復ドライブ作成がうまくいかない場合があるため、この方法が役立ちます。

Surface GoからUSB回復ドライブを起動して復元する方法

USB回復ドライブの準備ができたら、いよいよSurface Goに接続し、システムの復元を行いましょう。以下のステップで進めるとスムーズです。

Step 1: Surface Goの電源を切る

  1. まず、Surface Goの電源が入っている場合はシャットダウンする
  2. 完全に電源が落ちていることを確認する

Surfaceデバイスはスリープ状態になることがあるため、一度長押しなどで完全にシャットダウンしてください。誤ってスリープ状態のままUSBを挿しても、適切にブートできないことがあります。

Step 2: USB回復ドライブを接続

USB Type-AもしくはType-Cアダプタ等を使用して、Surface Go側に回復ドライブを挿します。Surface Go本体との接触がしっかりしているか、抜けかけていないかを確認してください。

Step 3: ボリュームダウンボタンを押しながら電源オン

  1. Surface Goの「音量を下げるボタン(Vol-)」を押し続ける
  2. そのまま電源ボタンを押す
  3. ロゴが表示されるまで数秒待ち、指を離す

この操作によって、SurfaceがUSBドライブをブートデバイスとして認識し、回復環境に入ります。もしUSBから起動しない場合は、UEFIの設定が影響している可能性がありますので、次の項目を参考に設定を確認してください。

UEFI設定の確認

  • Secure Bootが有効でも公式の回復イメージであれば問題なく起動可能なはずです
  • Boot PriorityにUSB Storageが含まれていることを確認
  • 必要に応じて「Boot configuration」でUSBを上位に設定

SurfaceのUEFI画面には、電源ボタン+音量アップ(Vol+)を長押しする操作で入れます。そこでブートオプションを確認・変更してから復旧を進めても良いでしょう。

Step 4: 回復環境からリカバリーを実行

USBからブートできたら、Windows回復環境またはSurface独自の回復オプションが表示されます。ここで選択肢を間違えないように注意して進めてください。

  1. 言語やキーボードのレイアウトを選択
  2. 「トラブルシューティング」もしくは「Surfaceの回復オプション」を選ぶ
  3. システムイメージを利用した復元、あるいは「初期化」を選択

Surface復元イメージを利用する場合は、提供されるガイドに従って復元を進めます。一般的には「システムのリカバリー」や「PCを初期状態に戻す」のような選択肢が表示されるので、それを実行しましょう。完了後、Surface Goは工場出荷時または公式イメージの状態に戻り、再びWindowsが正常起動するはずです。

復元後の設定とデータバックアップの重要性

復元が完了したSurface Goは、初めて使うときと同じように初期設定画面が表示されることが多いです。言語や地域の選択、Microsoftアカウントのサインイン、Wi-Fi接続などを行い、通常のデスクトップ環境に戻ってきたら、復旧作業は成功です。ここから、必要に応じてデバイスドライバの更新やWindows Updateを実施してください。

復元後すぐにやっておきたいこと

  1. Windows Updateの実行: 最新パッチを適用することでセキュリティを高める
  2. Microsoft StoreからSurface専用ドライバーを更新: ペンやタッチ機能を正しく動作させるため
  3. アンチウイルスソフトの導入: 初期化直後はセキュリティが脆弱になりやすい
  4. 必要ソフトウェアの再インストール: Officeやブラウザなど、普段使っているソフトの再セットアップ

データのバックアップ戦略

今後、同じようなトラブルに備えるためにも、定期的なバックアップを推奨します。特に以下のような方法でデータを保護すると安心です。

  • OneDriveやDropboxなどのクラウドストレージを利用
  • 外付けHDDやNASに定期的にバックアップ
  • システムイメージの定期作成
  • 復元ドライブを常に最新の状態に保つ

Surface Goはストレージ容量が限られる分、データをこまめにクラウドに移す習慣をつけると、万が一のフォーマットミスでも失うデータを最小限に抑えられます。

フォーマット後のデータ復旧はできるのか?

今回のケースで重要なのは、Surface Goのシステムを起動不能から復帰させることですが、同時に「誤って消してしまったデータを取り戻したい」という希望があるかもしれません。結論から言えば、ドライブを上書きしていなければデータ復元ソフトウェアで一部ファイルを回収できる可能性があります。ただし、Surfaceをリカバリーする際はドライブ全体を再構築するため、初期化完了後に上書きされてしまい、復元が難しくなるケースがほとんどです。

データ復旧ソフトの活用タイミング

データ復旧の可能性を高めるには、以下のタイミングで実行する必要があります。

  1. フォーマット直後、まだシステムの復元を行っていない段階で別の環境から復旧ソフトを実行
  2. Surface Goのドライブを取り外して外部アダプタに接続し、専門業者に依頼

しかし、Surface Goは内部ストレージを簡単に取り外すことができない機種が多いため、実質的にユーザーが自己完結でデータをサルベージするのは難易度が高いです。データ復旧業者に頼むにしても、高額な費用やディスクを分解するリスクが伴うため、事前のバックアップこそが何よりも重要になります。

よくあるトラブルシューティングと解決策

いざUSB回復ドライブを作成・起動しようとしても、エラーが生じたり思うようにブートできないケースがあります。ここでは代表的なトラブルと解決策をご紹介します。

USBから起動しない・ブートメニューが出ない

  • 原因1: ボリュームダウンボタンの押し方が不十分
  • 対処: ボリュームダウンボタンを押しっぱなしにしてから電源ボタンを押し、ロゴが出るまで押し続ける
  • 原因2: USBが正しくフォーマットされていない
  • 対処: diskpart等を使ってFAT32形式で再フォーマット
  • 原因3: USBポートやアダプタの不具合
  • 対処: 別のアダプタやUSBポートに差し替えて試す

回復ドライブが破損している、もしくはSurfaceイメージが認識されない

  • 原因: ダウンロードしたイメージファイルが途中で破損した
  • 対処: 再度公式サイトからダウンロードを行う。回線が安定した環境で実施
  • 原因: 指定のフォルダ構造になっていない
  • 対処: Microsoft公式の指示どおり、必要ファイルをUSBのルートや指定フォルダに配置

Surface Goの復元が完了しない、途中でエラーになる

  • 原因1: USBメモリの容量が不足している
  • 対処: 8GB以上推奨だが、念のため16GB等の余裕あるメモリを使用
  • 原因2: USBメモリの品質が低く、書き込み時に不具合が発生
  • 対処: 信頼できるメーカーのUSBメモリを用意する
  • 原因3: 内部ストレージに物理的なダメージ
  • 対処: ハードウェア故障の場合、リカバリーツールでは解決できないため修理検討

まとめ: 正しい復旧手順でSurface Goを再生させよう

誤ってSurface Goの内部ストレージを初期化してしまうと、一見「もうどうしようもない」と感じるかもしれません。しかし、Microsoft公式から入手できるSurface復元イメージとUSB回復ドライブを活用すれば、意外に簡単な手順で工場出荷時の状態に戻すことが可能です。焦らず手順を踏み、再びいつものWindows環境に戻しましょう。

復元後は「同じミスを繰り返さない」ためにバックアップの習慣化を強くおすすめします。特にSurface Goのようにコンパクトなデバイスは、うっかり操作で大事なシステム領域を消してしまうリスクもゼロではありません。定期的なバックアップと公式サポートページの確認で、安全かつ快適にSurface Lifeを楽しんでください。

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