Surface Laptop 5でキーボードとタッチパッドが反応しない時の徹底対策

Surface Laptop 5などの最新ノートPCを購入して、いざ初期設定を始めたにもかかわらず、キーボードやタッチパッドが全く反応せず、次のステップに進めずに戸惑う方もいるかもしれません。本記事では、その原因と具体的な対処法を詳しく解説します。

Surface Laptop 5のキーボードとタッチパッドが反応しない原因と対策

最新のノートPCであるSurface Laptop 5をはじめ、Windows端末の初期セットアップ時にキーボードとタッチパッドが動作しないトラブルは、意外にも発生しやすいものです。以下では想定される主な原因と、それぞれに合わせた対処法を紹介します。

キーボードとタッチパッドが動作しない主な原因

パソコン起動後にキーボードとタッチパッドがまったく動作しない場合、以下の要因が考えられます。

  • ドライバやファームウェアの不具合
    Windowsのインストールやアップデートが不完全、またはドライバファイルが破損していると、キーボードやタッチパッドが認識されない場合があります。
  • ハードウェア初期不良
    新品であっても、パーツや内部配線に問題があるケースはゼロではありません。UEFI(BIOS)レベルで操作が効かない場合は、ハードウェア側の問題を疑う必要があります。
  • 一時的なソフトウェア起動の不具合
    一時的にOSやファームウェアが正常に立ち上がらず、キーボードやタッチパッドの制御が遅延・停止している可能性があります。
  • 設定ミスや外部デバイス干渉
    稀に外付けデバイスやUSBポートの異常が原因で、内部キーボードやタッチパッドが無効化されるケースも報告されています。

対処の優先順位

キーボードやタッチパッドの問題を解決するには、できるだけシンプルな手順から試すことが肝心です。以下のような順序で原因を切り分けると効率的です。

  1. 一時的な不具合を疑い、強制終了と再起動を試す。
  2. キーボードのLEDを確認し、ハードウェアかソフトウェアかを判断する。
  3. UEFI(BIOS)でキーボードが動作するか確認し、ハード的な問題かOSの問題かを切り分ける。
  4. OSやドライバの再設定としてWindowsのリセットや再インストールを検討する。
  5. それでも解決しなければ、メーカーサポートや修理依頼を行う。

強制終了と再起動で解決する手順

まずは最もシンプルで効果的な方法として、強制的に電源を切り再起動する手順を紹介します。

強制終了の方法

Surface Laptop 5など、Surfaceシリーズでは以下の手順で強制終了が可能です。

  1. 電源ボタンを長押しし、画面やキーボードのLEDが消えるまで待ちます。
  2. 完全にシャットダウンしたことを確認したら、10秒以上待ちます。
  3. 再度、通常通り電源ボタンを押して起動します。

再起動後、キーボードやタッチパッドが問題なく動作すれば、単に一時的な起動不具合だった可能性が高いでしょう。

キーボードLEDの確認

起動後にCaps LockやFnキーを押して、LEDが点灯するかをチェックすることが重要です。LEDが点灯する場合は、キーボードのハードウェアは少なくとも電源が供給されていると考えられます。以下のような方法でより詳細に原因を絞り込みましょう。

  • Caps Lockキーを複数回押す
    → LEDの点灯・消灯が連動すれば、ハードウェア的には動作している。ドライバやOSに問題がある可能性が高い。
  • FnキーのLED
    → Fnキーを押してLEDが点灯すれば、同様にキーボード自体は物理的に生きていると判断できます。

もしLEDが全く反応しないなら、物理的に断線しているか、UEFIやBIOSレベルでも無効になっている可能性があります。

UEFI(BIOS)でキーボードが動くか確認する

Windowsが起動する前のUEFI(BIOS)画面で操作できるかを確かめるのは、ハードウェア不良とソフトウェア不良を切り分ける確実な方法です。

UEFIの起動方法(Surfaceの場合)

Surface Laptop 5の場合、以下の手順でUEFIに入ることが可能です。

  1. デバイスの電源を完全に切る。
  2. 音量アップボタンを押しながら電源ボタンを一度押す
  3. Surfaceロゴが表示されたら、音量アップボタンを離しUEFI画面を待ちます。

このUEFI画面で矢印キー(↑↓)やEnterキーが反応するかを確認してください。

UEFI画面でキーボードが動作する場合

もしUEFIでキーボード操作が効くならば、キーボードの物理的故障ではなく、Windowsのドライバかシステム設定が原因である可能性が高いです。

  • OSの再インストール、またはリカバリメディアを用いた初期化を検討する。
  • 最新のファームウェアやWindows Updateが適用されているかを確認し、不足があればアップデートする。

UEFI画面でも操作できない場合

UEFIレベルでもまったく操作が効かない場合は、キーボード自体のハードウェア不良が疑われます。特にLEDが点灯しない、キーを押しても何の反応もない場合、内部接続ケーブルの不具合や物理的な故障が考えられます。

  • 購入直後であれば、早めにメーカーや販売店に連絡し、修理や交換を依頼しましょう。
  • 保証期間内であれば無償修理が受けられる可能性が高いので、サポートページなどを参照して手続きを進めます。

WindowsのリセットやOSの再インストールを試す

UEFIでは問題なく動作するにもかかわらず、Windows環境だけでキーボードやタッチパッドが使えない場合は、OSやドライバのトラブルが原因と考えられます。下記の手順でリセットやクリーンインストールを試してみましょう。

Windowsのリセット機能

Windowsにはシステムを初期化する「リセット」機能があります。以下の手順で実行可能です。

  1. スタートボタン設定システム回復このPCをリセットを選択。
  2. 「個人用ファイルを保持する」または「すべて削除する」を選び、指示に従ってリセットを行います。

リセット完了後は最新のドライバやWindows Updateを適用し、キーボードとタッチパッドの動作を確認してください。

USBリカバリドライブを使用したクリーンインストール

リセットがうまくいかない場合や、より徹底的にシステムを一新したい場合は、USBリカバリドライブを作成してクリーンインストールを行います。Microsoft公式サイトからWindowsのISOイメージを取得し、別のPCで作成するのが一般的です。

  • Microsoft公式「Windows 11のダウンロード」ページでメディア作成ツールを入手。
  • USBメモリ(8GB以上)を用意し、メディア作成ツールを使ってブート可能なリカバリドライブを作成。
  • Surface Laptop 5にUSBを挿し、UEFIからUSBを優先起動してWindowsを再インストール。

クリーンインストール後、キーボードとタッチパッドが正常動作すれば、ドライバやシステムファイルが原因だったと判断できます。

USBキーボードや外付けマウスで作業を継続する

どうしても内蔵キーボードやタッチパッドが反応しない場合は、USBキーボードや外付けマウスを利用して操作を継続する方法があります。セットアップの途中でもUSB機器が認識されれば作業を進めることが可能です。

  • 余分なドライバが不要な有線USBキーボードを使う
  • Windowsインストールや設定でマウスが必要な場面でも、同じくUSBマウスやBluetoothマウスが使えるかを試す

万一、USBポートすら認識しない場合は、より深刻なマザーボードの問題やUEFIレベルの設定不良が疑われるため、サポートに連絡しましょう。

修理・交換を検討する際のポイント

新品のSurface Laptop 5であれば、初期不良としてサポート対応を受けられる可能性が高いです。以下の点を押さえておくと、スムーズにサポートを受けることができます。

  • 購入日や保証書の確認
    購入時のレシートや保証書、オンライン購入なら購入履歴を用意し、保証対象期間内かを確認します。
  • 事前に試した対処法を記録
    強制終了、UEFI確認、Windowsリセットなどを試した履歴をメモしておくと、サポート窓口での説明がスムーズに進みます。
  • 大切なデータのバックアップ
    修理や交換で端末を手放す場合、データが消去される可能性があるので、重要ファイルは事前にバックアップをとりましょう。

よくある質問(FAQs)

Q1: すでに初期設定を完了したはずなのに、再起動したら突然キーボードが使えなくなりました。原因は?

A1: Windows Updateやドライバの更新時に不具合が生じている可能性があります。まずは一度強制終了し、起動直後にUEFIでキーボードが反応するか確認しましょう。UEFIで問題なく動作するなら、Windowsのドライバを再インストールすると改善するケースがあります。

Q2: タッチパッドだけが反応しない場合でも、キーボードのドライバを疑うべきでしょうか?

A2: タッチパッドとキーボードは同じデバイスドライバで制御される場合もあります。タッチパッド専用のドライバが組み込まれていることもあるため、デバイスマネージャーを開いて「ヒューマンインターフェイスデバイス(HID)」などに問題がないか確認しましょう。

Q3: USB接続のキーボードやマウスも一切反応しない場合、何が原因でしょうか?

A3: USBコントローラの不具合やUEFI設定でUSBポートが無効化されている可能性があります。UEFI画面で「Advanced」や「Devices」の設定を見直して、USBポートが有効になっているか確認してください。ハードウェア故障が疑われる場合は早めに修理依頼を検討しましょう。

Q4: Microsoft以外のメーカーでも同様の対処法が使えますか?

A4: 基本的な考え方は同じです。他社製でも「UEFI(BIOS)で動作確認→ドライバ再インストール→リカバリ→修理依頼」という流れは変わりません。ただしUEFIへのアクセス方法が異なる場合があるため、メーカー公式マニュアルの手順を参照してください。

トラブルシューティングに役立つ表

以下に、キーボードやタッチパッドが動作しない場合の原因と対策をまとめた簡易表を用意しました。必要な手順を素早く把握するために活用ください。

原因症状対策例
一時的な起動不具合Windows起動時にキーボード/タッチパッドが無反応強制終了 → 再起動
ドライバの破損UEFIでは動くが、Windows上で動かないリセット/クリーンインストール、ドライバ更新
ハードウェア初期不良UEFIでも全くキーが効かない修理/交換対応
外部デバイスの干渉特定のUSB機器接続時のみ不具合が発生USB機器を外した状態で動作確認、ポート・ケーブル点検
ファームウェアやBIOSの不具合起動時に不安定、特定キーのみ反応しないなどBIOS/UEFIアップデート、メーカーサポートに相談

具体的なコード例: コマンドプロンプトでのドライバチェック

Windowsが一時的に起動できる状況であれば、以下のようにコマンドプロンプトを使ってシステムファイルをチェックする方法があります。

DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth  
sfc /scannow
  • DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth: Windowsイメージの破損を修復します。
  • sfc /scannow: システムファイルをスキャンし、破損ファイルを修正します。

これらのコマンドでシステムの問題が改善されることがありますが、キーボードやタッチパッドが物理的に故障している場合には効果がありません。

まとめ

Surface Laptop 5などのノートPCでキーボードやタッチパッドが動作しない場合、まずは強制終了・再起動といった手軽な対処から始め、キーボードLEDやUEFIを確認してハードウェア・ソフトウェアの切り分けを行いましょう。UEFIで問題なく操作できるならドライバやOSの問題が濃厚であり、Windowsのリセットやクリーンインストールを試す価値があります。それでも改善しないときは、初期不良やハードウェア故障が疑われるため、早期にメーカーサポートへ連絡してください。USBキーボードを活用して設定を進めるといった応急措置も可能なので、上手に併用しながらトラブルに対処していきましょう。

コメント

コメントする