本記事では、Windows Server標準機能である『Windows Serverバックアップ』のインストール、バックアップ、復元方法の解説をします。標準機能で実施するメリットとしては、無料かつ余計なアプリが不要である事です。
Windows Serverバックアップのインストール
Windows ServerバックアップはWindows Server にインストールする必要がありますので順を追って説明します。
サーバーマネージャーから「役割と機能の追加」を選択します。
次へ
「役割ベースまたは機能ベースのインストール」を選択して次へ
「サーバープールからサーバーを選択」を選択して次へ
サーバーの役割の項目はとばして次へ(勿論選択しても問題ありません)
機能の追加です。「Windows Serverバックアップ」にチェックを入れて次へ
「必要に応じて対象サーバーを自動的に再起動する」にチェックを入れてインストールボタンを押下
インストールは完了です。
「Windows Serverバックアップ」によるバックアップ方法
「コントロールパネル」の管理ツールから「Windows Serverバックアップ」を起動します。デスクトップにコピーしておくと便利です。
バックアップスケジュールの作成
バックアップのスケジュール設定をしていきます。ローカルバックアップを右クリックしてして「バックアップ スケジュール」を選択します。右のメニューからでも同じです。
次へ
「サーバー全体」を選択して次へ(カスタムはおススメしません、容量が枯渇している等の事情が無い限りサーバー全体を選択してください。)
スケジュールを設定します。時間や頻度を指定する事が可能です。
バックアップ先のカテゴリを選択して次へ
下の例では「バックアップ専用のハードディスクにバックアップする」を選択してます。外付けのドライブやNAS等があればこの選択になります。
「すべての使用可能なディスクを表示」をクリックするとバックアップできる対象が表示されるので、チェックを入れて次へ
指定したディスクはバックアップ専用となり、他用途での利用ができなくなります。そのアラートが下の図です。
完了
これでバックアップスケジュールの設定が完了です。
単発バックアップ
スケジュール以外に単発でのバックアップも可能です。
「ローカルバックアップ」を右クリックして「単発バックアップ」を選択します。(右側のメニューからの選択でも問題ありません)
「スケジュールされたバックアップのオプション」を選択して次へ
スケジュールで設定した内容でバックアップする事ができます。バックアップ先等を入力しなくて良いわけですね。
「バックアップ」をクリック
単発バックアップの完了です。
「Windows Serverバックアップ」による復元
さてバックアップの設定が完了しましたが、実際に復元してみましょう。
右側メニューの「回復」を選択します。
バックアップデータの一時保存場所です。「このサーバー」の選択で問題ありません
復元対象のバックアップを日時から選択します。
回復の種別の選択です。今回は検証なので「ファイル及びフォルダー」の復元をしたいと思います。いづれにしてもケースバイケースでで選択することになります。
復元したい対象フォルダを選択します。Eドライブ内のテキストファイルを選択しました。
回復オプションの指定です。検証では元の場所を指定しています。
「回復」ボタンをクリックします。
完了です。
実際に復元できているか確認してみましょう。
赤枠のテキストがバックアップから復元したデータです。「コピーを作成して両バージョンを保持する」を指定したのでファイル名が変更になったものが復元されています。
まとめ
Windows Serverのバックアップというと、Acronis BackupやArcserve等が有名どころだと思います。確かに仮想イメージを丸ごとバックアップしたり、機能も充実している面があり入れておくと運用が楽です。ただ、サーバーの構成・重要度によっては本記事で紹介した標準の「Windows Serverバックアップ」で十分な場合が多々あります。Windows Serverバックアップは非常にシンプルで分かり易いですし、なによりも無料ですから検討の価値は十分にあります。
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