Windows 10/11でXboxアプリが開かない時の対処法|エラー「0x80070422」の原因と解決

Xboxアプリを使ってPCゲームを思う存分楽しもうと思った際、エラーコード「0x80070422」が出て起動できない事態に直面すると、大切な時間を奪われてしまいますよね。この記事では、この厄介なエラーの原因と、解決に向けた具体的な手順を丁寧に紹介します。

エラーコード「0x80070422」とは?原因を理解しよう

エラーコード「0x80070422」は、Windowsのサービスが適切に動作していない、または停止している場合によく発生するエラーの一つです。特にXboxアプリは、Gaming ServicesやWindows Updateサービスなど複数のWindowsサービスと連携しているため、どれかが正常に機能していないとアプリが立ち上がらなくなります。また、ドライバーの互換性問題や日時の誤差、アカウントの不具合など、さまざまな要因が重なってエラーを引き起こす場合もあります。

このエラーはWindows 10だけでなくWindows 11環境でも発生することがあるため、OSのバージョンにかかわらず対策を押さえておくことが大切です。以下では、基本的な対処法から、より深いトラブルシューティングの手順までを順序立てて紹介します。

基本の解決策を試そう

まずは比較的簡単な方法から試してみることがおすすめです。些細な見落としや一時的な不具合で、Xboxアプリが起動できないケースは案外多いものです。

1. Windowsアップデートを実施する

Windowsのバージョンが古いと、最新のXboxアプリやGaming Servicesとの互換性が取れず、エラーが生じることがあります。まずはWindowsを最新の状態に保つことが重要です。

  • 操作手順例
  1. 「スタート」ボタンをクリックし、「設定」を開く
  2. 「更新とセキュリティ」を選択
  3. 「Windows Update」をクリックし、「更新プログラムのチェック」を実行
  4. 利用可能な更新プログラムがあれば適用し、必要に応じて再起動

最新の更新を適用したあと、再度Xboxアプリを起動して問題が解決したかを確認してみましょう。Windows Update自体が正しく動作していない場合は、後述する「Windows Updateサービスの設定(サービスの起動)」も合わせてチェックしてください。

2. デバイスドライバーの更新

グラフィックカードやオーディオデバイスなど、古いドライバーが原因でアプリがクラッシュしたり、起動不良を引き起こしたりするケースは珍しくありません。とくにゲーム関連のアプリはグラフィックドライバーの影響を受けやすいです。

  • ドライバー更新のポイント
  • PCメーカー公式サイトで最新ドライバーを入手
  • グラフィックドライバーはAMD、NVIDIA、Intelなどの公式サイトから直接入手可能な場合もある
  • Windows Update経由で自動更新できるドライバーもあるが、必ずしも最新とは限らないので注意

定期的にドライバーを更新しておくと、ゲームだけでなく全体のシステムの安定性向上にも役立ちます。

3. XboxアプリおよびGaming Servicesの更新

XboxアプリそのものやGaming Servicesが古いバージョンの場合、最新のサーバー側の仕様に対応できずエラーを招く可能性があります。Microsoft Storeを利用してアップデートが可能です。

  • 操作手順例
  1. Microsoft Storeを開く
  2. 画面右上の「ライブラリ」をクリック
  3. 「更新の確認」をクリックし、最新バージョンへ更新
  4. XboxアプリやGaming Servicesが表示されたら「更新」を実行

更新後は一度PCを再起動して、改めてアプリが立ち上がるか試してみましょう。

4. Microsoftアカウントの確認

Xboxアプリを利用する際は、Microsoftアカウントが正しくサインインされている必要があります。Microsoft StoreやXboxアプリ、Windows自体で異なるアカウントを使用していると、認証周りでエラーが起きる可能性があります。

  • 確認のポイント
  • Microsoft StoreとXboxアプリの両方で同じアカウントにサインインしているか
  • アカウント情報に誤りがないか(メールアドレスやパスワードの入力ミスなど)
  • 一度サインアウトして再度サインインすることで問題が解決することもある

また、二段階認証を設定している場合は、追加の認証手順に問題が起きていないかもチェックしましょう。

5. Gaming Servicesの再インストール

Gaming Servicesが正しく動作していなかったり、ファイルが破損している場合は再インストールで解決することが多いです。

  • 操作手順例
  1. 「スタート」→「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」を開く
  2. XboxまたはGaming Servicesを選択し、「詳細オプション」をクリック
  3. 「リセット」を実行して設定を初期化
  4. PCを再起動後、再度Xboxアプリを起動

アプリのキャッシュや一時ファイルがリセットされるので、これだけでも不具合が解消されることがあります。

6. Windows Updateサービスの設定(サービスの起動)

エラーコード「0x80070422」はWindows Updateサービスが手動停止になっている場合にも発生しやすいです。このサービスが止まっていると、ストアアプリの更新やGaming Servicesのインストールが正しく行われない可能性があります。

  • サービス起動手順(例)
  1. 「Windowsキー + R」で「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. 「services.msc」と入力し、OKをクリック
  3. 一覧から「Windows Update」を探し、右クリック→「プロパティ」を選択
  4. 「スタートアップの種類」を「自動」に変更し、「適用」→「OK」
  5. 必要に応じて「開始」ボタンを押してサービスを起動
  6. PCを再起動してアプリ起動を再チェック

7. 日付と時刻の設定を確認

実は日付や時刻のズレが原因でオンライン認証に失敗し、Xboxアプリがエラーを吐くケースもあります。

  • 設定確認のポイント
  • 「設定」→「時刻と言語」→「日付と時刻」で自動設定になっているか
  • 手動で時刻を修正する場合は、国や地域のタイムゾーンが正しいかを確認
  • 大きく時間がずれていると、Microsoftサーバーへの認証が通らないことがある

ちょっとしたズレでも敏感に反応してエラーが起こる可能性があるので、必ずチェックしておきましょう。

8. セキュリティソフトを一時停止してみる

ウイルス対策ソフトやファイアウォールソフトが、Xboxアプリの通信やプロセスをブロックしている場合もあります。

  • 確認のポイント
  • セキュリティソフトの一時停止(PCによっては無効化オプションがある)
  • ブロック履歴(ログ)を確認し、Xbox関連の通信が遮断されていないか調べる
  • 一時停止中にXboxアプリが起動するかを確認

ただし、一時停止後は必ずセキュリティソフトを再度有効にしましょう。セキュリティレベルを下げたまま放置すると、ウイルス感染のリスクが高まります。

9. Windowsストアアプリのトラブルシューティングツールを利用

Windowsには、ストアアプリ専用のトラブルシューティングツールが標準で用意されています。アプリのインストールや更新に関する問題を自動的に検出・修復してくれることがあるので便利です。

  • 操作手順例
  1. 「設定」→「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」
  2. 「その他のトラブルシューティング」を選択(バージョンによって表記が異なる)
  3. 「Windowsストアアプリ」を選んで「トラブルシューティングの実行」をクリック
  4. 指示に従って修復処理を完了させる

トラブルシューティングツールを使うと、見逃しがちな問題も検出できる可能性があります。

10. Xboxアプリの修復・リセット

Xboxアプリ自体のファイルが破損している場合、アプリを修復またはリセットすることで解決することがあります。

  • 操作手順例
  1. 「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」
  2. Xboxアプリを選択し、「詳細オプション」をクリック
  3. 「修復」で改善しない場合は「リセット」を実行
  4. PCを再起動後に起動テスト

修復では設定やデータが保持されますが、リセットではアプリの一部情報が初期化されます。必要なデータがないか事前にチェックしておきましょう。

11. 公式サポートツールの利用

MicrosoftはGaming Services Repair Toolという公式ツールを用意しており、Gaming Servicesに関するトラブルを自動修復するサポートを提供しています。

もし上述の手順で改善しない場合は、このツールを試してみるのも一つの手段です。

高度なトラブルシューティングを検討する

上記の手順をすべて試しても症状が改善しない場合、Windows自体の設定やファイルが深刻な問題を抱えている可能性があります。ここからは、もう少し踏み込んだアプローチを紹介します。

1. クリーンブートでの起動

クリーンブートとは、必要最低限のサービスとドライバーだけを読み込んでWindowsを起動する方法です。これにより、他の常駐ソフトウェアやサービスが原因でエラーが発生しているかを切り分けできます。

  • クリーンブートの手順(例)
  1. 「Windowsキー + R」で「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. 「msconfig」と入力しOKをクリック
  3. 「サービス」タブで「Microsoftのサービスをすべて隠す」にチェックを入れ、「すべて無効」をクリック
  4. 「スタートアップ」タブで「タスクマネージャーを開く」をクリックし、不要なスタートアップを無効化
  5. 再起動

再起動後にXboxアプリを試してみて、問題が再現しない場合は、無効化したサービスやスタートアッププログラムの中に原因があるかもしれません。一つずつサービスを有効化して確認することで、問題箇所を特定できます。

2. システムファイルの修復 (SFC / DISM)

Windowsのシステムファイル自体に破損があると、特定のサービスが正常に動作せずエラーを誘発することがあります。以下のコマンドを管理者権限のコマンドプロンプトやPowerShellで実行することで修復を試みられます。

# システムファイルチェッカー (SFC)
sfc /scannow

# DISMツールでコンポーネントストアを修復
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
  • SFC /scannow: システムファイルの整合性をチェックし、問題があれば自動的に修復を試みます。
  • DISMコマンド: Windowsイメージのコンポーネントストアを修復します。コンポーネントストアに問題があると、Windows Updateやストアアプリの更新が正常に動作しない場合があります。

これらの操作後には、再起動してからXboxアプリを再度試すのをお忘れなく。

さらに快適にXboxアプリを使うためのヒント

エラーを解決するだけでなく、今後同じようなトラブルを回避し、快適にXboxアプリを利用するためにチェックしておきたいポイントをまとめました。

1. ストレージの空き容量を定期的に確認

ゲームのインストールやアップデートを繰り返すと、ストレージが圧迫され、アプリの動作が不安定になる場合があります。余裕をもって20~30GB以上の空き容量を確保しておくと安心です。

2. 不要な常駐アプリを整理する

PC起動時に自動実行されるソフトウェアが多いと、メモリ使用量が増え、Xboxアプリ含む他のアプリにも影響が出ます。セキュリティソフトやクラウドストレージなど、どうしても必要なものを除いて、不要なものは無効化しておくとパフォーマンス向上につながります。

3. 定期的にバックアップを取り、最悪の事態に備える

Windowsのシステム不具合が深刻化すると、最終的には再インストール(クリーンインストール)を検討する必要が出てくることがあります。必要なデータのバックアップを定期的にとっておくことで、トラブルが起きても被害を最小限に抑えられます。

4. 高速スタートアップの設定を見直す

Windows 10やWindows 11では、高速スタートアップ機能によって起動を高速化する仕組みがありますが、一部のハードウェアやソフトと相性が悪い場合に問題が生じることもあります。Xboxアプリのトラブルが頻発する場合は、一度高速スタートアップを無効にして様子を見るのも一手です。

  • 操作手順例
  1. コントロールパネルから「電源オプション」を開く
  2. 「電源ボタンの動作を選択する」をクリック
  3. 「現在利用不可の設定を変更します」を選ぶ
  4. 「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外す
  5. 「変更の保存」をクリックして再起動

トラブルシューティングを表で整理してみよう

下記の表に、よく試すべき手順を簡易的にまとめました。必要に応じて参照するとスムーズに対処できます。

手順内容効果
WindowsアップデートOSを最新に保つ互換性向上、バグ修正
ドライバー更新グラフィックやチップセット等を最新の状態にする安定性やパフォーマンス向上
Xboxアプリ更新Microsoft Storeから最新バージョンにアップデート不具合修正、新機能対応
Microsoftアカウントサインイン状況とアカウントの整合性を確認認証エラー回避、同期エラー回避
Gaming Services再インストール「アプリと機能」からリセット/修復などを実行ファイル破損の修復
Windows Updateサービス確認services.mscで自動起動を設定ストアアプリ更新との連携確保
日付と時刻確認PCの時間が正しいか、タイムゾーンが正しいかオンライン認証エラー回避
セキュリティソフト一時的に無効化してブロック状況を確認通信やプロセスの遮断を防ぐ
トラブルシューティングツールWindowsストアアプリ問題の自動修復隠れた設定不具合を検出・修正
Xboxアプリ修復/リセットアプリの設定を初期化し問題を解消キャッシュや一時ファイルのリセット
公式サポートツールGaming Services Repair Toolの利用より専門的な自動修復
クリーンブート不要なサービスを停止し原因を切り分ける他のプログラムの干渉を排除
SFC/DISMシステムファイルやコンポーネントストアを修復Windows自体の破損を修正

まとめ:問題が解決しない時の最終手段も視野に

今回紹介した手順をすべて試しても解決しない場合は、Windows全体でより深刻な不具合が生じている可能性があります。その際は、システムの復元ポイントを使ったロールバックや、最終的にWindowsの再インストール(クリーンインストール)を検討することも視野に入れましょう。

Xboxアプリが起動しないトラブルは、単なるサービスの不調からドライバーの問題、アカウントの不具合など、原因が多岐にわたります。焦らずに一つひとつ確認しながら対処することで、比較的スムーズに解決へと導けるはずです。ぜひ時間のあるときにこまめにメンテナンスを行い、安定した環境でゲームを楽しんでください。

コメント

コメントする