Windows PCでゲームを楽しもうとしたら、突然「Xbox Liveにサインインできません (0x80070057)」というエラーが表示され、思うようにプレイできずに困っていませんか?本記事では、このエラーの原因と考えられる要因、そして具体的な対処法を余すことなく解説します。
エラー「0x80070057」の概要と原因
Xboxアプリで「0x80070057」が発生するときは、Windowsの内部的なファイル破損、Xbox関連サービスの設定不備、またはOS環境やアカウントの不整合など、多くの要因が絡み合っている場合があります。特にGaming ServicesやXbox Liveサービス、あるいはMicrosoft Storeまわりの問題が根深いケースが目立ちます。
主な原因例
- Gaming Servicesのインストールファイルや設定が壊れている
- Xbox Live関連のサービスが正しく起動していない
- ユーザープロファイルやアカウントまわりの不具合
- Windowsシステムファイルの破損または設定の競合
- Microsoft Storeのキャッシュ・データ不整合
発生しやすいタイミング
- Windowsの大型アップデート後にXboxアプリを起動したとき
- Microsoft Storeからゲームをダウンロード・更新するとき
- 複数のユーザーアカウントで頻繁に切り替えを行っているとき
- ネットワーク接続が不安定な状態でサインインを試行したとき
トラブル解消のための基本チェックポイント
エラーを解消するには、まず基本的な項目から順番に見直してみましょう。些細な見落としが原因で、サインインが正常に行われないケースもあります。
Windows UpdateとXboxアプリのバージョン確認
Windowsの更新プログラム(Windows Update)が最新ではない場合、Xboxアプリ側で必要とされるコンポーネントが不足している可能性があります。また、Xboxアプリ自体も定期的に更新が提供されるため、Microsoft StoreやWindows Updateを開いてアプリの更新状況を確認してください。
時刻と地域と言語設定の確認
Xbox Liveサービスはサーバーとの通信で時刻同期が重要な場合があります。PCの時刻が極端にずれていると認証でエラーが起きやすくなります。以下の手順で時計の設定を見直しましょう。
- 「設定」→「時刻と言語」を開く
- 「日付と時刻」で「時刻を自動的に設定する」がオンになっているか確認
- 「地域と言語」も正しい国/地域・言語が設定されているか確認
ネットワークの状態を確認する
インターネット接続が不安定だったり、使用している回線でパケットロスが多発していたりすると、Xbox Liveへの接続が弾かれるケースがあります。可能であれば有線LANへ切り替える、あるいはルーターやモデムの再起動を行い、ネットワークが安定した状態で再度試してみてください。
ファイアウォールやセキュリティソフトの影響
ウイルス対策ソフトやファイアウォールの設定によっては、Xboxアプリが必要とする通信が遮断されることがあります。セキュリティソフトの一時無効化や例外設定を行い、改善がみられるか確認してみましょう。
Gaming Services関連の修復ツールの実行
Xboxアプリでのサインインエラーで最も多く報告されるのが、Gaming Servicesまわりの不具合です。Microsoft公式が提供する「Gaming Services修復ツール」は、このサービスの構成を見直し、破損しているファイルや設定を再構築してくれます。
Gaming Services修復ツールの入手と実行手順
- Microsoft公式サイトから「Gaming Services修復ツール」をダウンロード
- 管理者権限で実行(インストールを求められた場合は指示に従う)
- 実行中は時間がかかる可能性があるため、途中でウィンドウを閉じず最後まで待つ
- 修復完了後、PCを再起動し、Xboxアプリのサインインを再度試す
この修復ツールは、Xboxアプリ自体が起動しなくても実行できることが多いので、症状が深刻な場合でも試してみる価値があります。
Xbox関連サービスのスタートアップ設定を見直す
Windows上で動作するXboxアプリは、いくつかのバックグラウンドサービスに依存しています。これらが停止中や手動起動に設定されている場合、アプリが正常に認証サーバーへアクセスできずエラーになることがあります。
サービスの起動状態を確認
- Windowsの検索ボックスから「サービス」と入力し、「サービス(Services)」を開く
- リストから以下のサービスを探す
- IP Helper
- Xbox Live Auth Manager
- Xbox Live Game Save
- Xbox Live Networking Service
- Gaming Services
- 各サービスのスタートアップの種類が「自動」になっているか確認する
- 状態が「停止」になっている場合は「開始」をクリックし、必要に応じて再起動
Gaming Servicesは設定変更不可の場合も
「Gaming Services」はWindowsシステムで特別に保護されているケースがあり、スタートアップの変更項目を操作できないこともあります。この場合は、他のサービスの設定を「自動」にした上で改めて動作を確認しましょう。
新しいローカルユーザーアカウントでの再テスト
現在使用中のユーザーアカウントのプロファイルやレジストリエントリに何らかの不具合が起きている場合、別のローカルユーザーアカウントを利用すると問題が解決する可能性があります。
ローカルアカウント作成の手順
- 「設定」→「アカウント」→「家族とその他のユーザー」へ進む
- 「その他のユーザーを追加」で「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」を選択
- 新規のユーザー名とパスワードを入力
- 作成したローカルアカウントでWindowsにサインインし、Xboxアプリを起動
もし新しいアカウントで問題なくサインインできるようであれば、元のアカウントプロファイルが破損している可能性があります。引き続き同じアカウントを使いたい場合は、後述の「SFCツール」や「インプレースアップグレード」でシステム修復を進めることが推奨されます。
SFCツールによるファイル修復の実行
Windowsのシステムファイルに破損があると、Microsoft StoreやXboxアプリの機能も影響を受ける可能性があります。システムファイルチェッカー(SFC)ツールを使い、破損ファイルを自動的に検出・修復する手順を試しましょう。
SFC /scannowの実行手順
- Windows検索から「cmd」または「PowerShell」と入力し、「管理者として実行」を選択
- 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押す
sfc /scannow
スキャンが始まると、破損したファイルが見つかった場合は自動修復が行われます。処理が完了するまで待ち、終わったらPCを再起動してXboxアプリのサインインを試してみましょう。
DISMツールの併用
SFCで問題が解決しない場合は、下記のようにDISMコマンドを使ってWindowsイメージを修復してから再度SFCを実行してみてください。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
こちらも完了後にPCを再起動し、再度「sfc /scannow」を走らせることでより高い修復効果が期待できます。
インプレースアップグレードの実施
前述の方法でもエラーが解消しない場合、Windowsの重要ファイルやレジストリ構成そのものが大きく損なわれている可能性があります。インプレースアップグレードを実施することで、OSを上書きインストールしつつ個人用ファイルやアプリ、設定をできる限り保持したまま環境を再構築できます。
インプレースアップグレードのメリット
- Windowsの基本システムファイルが新しく書き換えられる
- レジストリの再構築により、不整合が修正される
- アプリやデータを残しながらの修復が期待できる
インプレースアップグレードの実行手順(概要)
- Microsoft公式サイトからWindowsのメディア作成ツールをダウンロード
- インストールメディアを作成、または直接実行する形でセットアップを開始
- 途中の画面で「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」オプションを選択
- ウィザードの手順に従ってアップグレードを続行
インプレースアップグレードはOSの大幅な再構築を行うため、作業前に大切なデータをバックアップしておくことを強くおすすめします。アップグレード後はドライバーや一部アプリが再インストールを求める場合があるので、適宜チェックしてください。
補足:さらに試しておきたいポイント
Microsoftアカウントの状態確認
XboxアプリのサインインにはMicrosoftアカウントが必要です。アカウントのサインイン状況に問題がないか、Microsoft公式サイトからパスワードリセットやセキュリティ更新を行うのも有効です。アカウントにロックや警告がある場合は指示に従って解除しましょう。
Windows Storeのキャッシュクリア
Microsoft Storeのキャッシュが破損している場合、Xboxアプリに影響を及ぼすことがあります。以下のコマンドを管理者権限のPowerShellやコマンドプロンプトで実行することで、Storeのキャッシュをリセットできます。
wsreset
このコマンドを実行するとMicrosoft Storeのウィンドウが自動的に立ち上がります。終了後、再度Xboxアプリを起動してみてください。
まとめ:最終的な解決事例
実際の解決事例では、まず「Gaming Services修復ツール」を使い、続いてXbox関連サービスの起動設定やSFC、DISMなどを一通り試した後、最終的にインプレースアップグレードを行うことでエラーが完全に解消したケースがあります。OS部分に深刻な問題がある場合、インプレースアップグレードが最適な方法となり得ます。
インプレースアップグレードを実施すれば大抵のシステム絡みの不具合は解決する可能性が高いですが、作業の準備やバックアップは入念に行いましょう。また、アカウント面やネットワーク面といった「基本的なところ」を再点検するだけで意外にもすんなり解消する場合もあるため、まずはこの記事で紹介した手順を順番に試してみるのがおすすめです。
Xboxアプリでの「0x80070057」サインインエラーに悩まされている方は、ぜひこれらの方法を総合的に活用してみてください。時間や手間はかかるかもしれませんが、着実に原因を洗い出し、問題をクリアにしていくことで、スムーズにゲームを楽しめる環境が取り戻せるはずです。
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