Microsoft 365のデスクトップ版Officeに突然搭載されたCopilot機能に、戸惑いや困惑を感じている方は多いのではないでしょうか。私も最初は「作業を楽にしてくれるかも」と期待していたのですが、実際には「もう少し自力で試行錯誤したいのに」と思う場面で自動提案が入ったりして、煩わしく感じることがありました。そこで今回は、WordやMac版のOfficeアプリでCopilotをオフにするための具体的な方法や注意点、そして「現時点で未対応のアプリはどうしたら良いのか」といった観点から詳しく解説します。
Microsoft 365におけるCopilotとは
Microsoft 365(旧称Office 365)で順次実装されているCopilotは、AIを活用して文章作成やデータ分析を支援してくれる機能として登場しました。WordやExcel、PowerPointといったおなじみのアプリケーションと深く連携し、ユーザーの作業履歴やドキュメントの内容を踏まえて自動提案をしてくれるのが特徴です。たとえばWordの新規文書を立ち上げると、最初からドラフトをAIが用意してくれる、というシーンを見かけた方もいるかもしれません。便利と思う方もいる一方で、まだ馴染みが薄い段階のユーザーにとっては「突然始まってしまってオフにできないのが困る」という声が多く聞かれるようになりました。
Copilotの導入背景と現状
Microsoftは生産性向上を狙ってAI技術を積極的に導入しており、Copilotもその取り組みの一端と言えます。しかし実際にリリースされた当初は、オプションからオフにできないケースや、地域やアカウントごとに導入状況がばらばらで、混乱が生じています。Microsoft 365の各アプリには、Insider/Betaチャンネルという試験配布ルートが存在し、新機能が先行で試されることもあります。そのため、バージョン番号によっては設定項目が表示される人とされない人がいるのが現状です。
Windows版WordでCopilotを完全にオフにする方法
Windows版Wordにおいては、バージョン2501(2025年1月時点で確認)やそれ以降の安定リリース(Current Channel)で、Copilotをオフにする明確な設定項目が提供されはじめています。Insider版やBetaチャンネルの場合、バージョン2502やそれ以降の環境でUIの名称が変化していたり、まだ設定が見当たらないという報告もあるようです。
Wordを起動してオプション画面へアクセスする
Wordを起動したら、画面左上などに表示されているファイルメニューを選択してください。そこからオプション(またはその他のボタンを経由したオプション)をクリックすると、Word全体の設定を行う画面に移動します。画面サイズやUIのレイアウトによってはオプションが見つかりにくいことがありますので、まずはファイルメニューを探索してみてください。
Copilot設定の場所を確認する
オプション画面の一覧に「Copilot」という専用項目が表示されていることがあります。まだオフスイッチが表示されない場合は、バージョンが古かったり、Insiderチャンネルの別ビルドを利用している可能性があります。こうした場合は、Officeのアップデートを試してみるか、ロールアウトされるまで少し時間を置いてみる必要があります。表示されている方は、Copilotの項目をクリックし、「Copilotを有効にする」やそれに準じる文言のチェックボックスを外すことでオフにできます。

私の環境では最初、Insider版Wordを利用していたためか、設定画面にCopilotの項目自体が見当たりませんでした。しばらく待ってから通常版のCurrent Channelに切り替えたところ、オプションが現れて無事オフにできました。
設定を変更した後はWordを再起動する
オフに関する設定をしただけだと、画面上部にCopilotのパネルが残り続ける場合があります。そこで、一度設定を保存したのちにWordを閉じて再起動してみてください。すると、自動提案やCopilotのアイコンなどが非表示になるはずです。万一残ったままの場合は、Office全体のアップデートや再インストールを試みるとよいでしょう。
バージョンごとの注意点
以下のようにバージョンによって設定の有無が異なることがあります。
バージョン | プラットフォーム | オフスイッチ | 備考 |
---|---|---|---|
2501 | Windows(Current Channel) | あり | 公式にロールアウト済み |
2502(Insider/Beta) | Windows | 不明 | ビルドによって差異あり |
16.93(2025年1月下旬) | Mac(M365) | 一部ユーザーであり | 提供状況に地域差あり |
Mac版WordのCopilot無効化
Mac版Wordでも、一部のバージョンでCopilotをオフにできるオプションが追加されたという報告があります。具体的には2025年1月下旬時点で、バージョン16.93(Microsoft 365サブスクリプション版)で確認されました。まだすべてのユーザーに一律で展開されているわけではないため、自分のMac版WordにCopilot設定が見つからない場合は、バージョンアップを待つかInsider/Betaチャンネルの最新ビルドを試してみることを検討してください。
オフにする手順(Mac版)
Wordメニューから環境設定を選び、その中にCopilotという設定項目があるかどうかを確認します。もし見つかった場合は、「有効にする」のチェックを外すことでオフにできます。ただし、ロールアウト状況はユーザーや地域によって大きく異なるため、一部の方はまだ反映されていない可能性があります。
再起動の必要性
Mac版でも設定変更後、Wordを一度終了し、再度起動し直すことで確実に変更が反映されます。場合によっては、Officeアップデートの直後にメニュー表示が安定することもあるため、オフにできないと感じたらアップデートを再度チェックするのも有効です。



私の知人はMac版Wordで突然Copilotのガイド画面が表示されるようになり、作業に集中できないと不満をこぼしていました。アップデート後に環境設定を確認したらCopilotの項目が出てきたそうで、ようやくオフにできて「ホッとした」とのことです。
ExcelやPowerPoint、Outlookにおける現状
Word以外のOfficeアプリ、特にExcelやPowerPoint、Outlookなどではまだ明確な「Copilotを完全にオフにするスイッチ」が用意されていないという状況です。将来的には実装される予定というアナウンスやテスト運用中の情報が散見されますが、現時点では設定メニューが用意されていないことが大半と言えます。
ExcelでのCopilot表示例
Excelを起動した際、リボンメニューにCopilot用のアイコンが表示されたり、データ分析を始めた瞬間にAIがサジェストを行ったりするケースがあります。中にはショートカットキーを誤って押すとCopilotパネルが開くような設定がされていることもありますが、まだオフスイッチが存在しないため、実質的に機能を無効化することは困難です。
将来のアップデートに期待
実際にユーザーフィードバックがMicrosoftに大量に寄せられているとされ、近い将来にはWord同様の「オフ機能」が追加される可能性があります。こうした機能は一度導入されると取り外しが難しい反面、ユーザーからの強い要望があれば必ずしも消せないわけではない、といった例がWordで見られます。



Excelで誤ってCopilotを起動し、意図しないデータ解釈を提案されて混乱してしまった方も少なくないようです。私もテスト用の数値を入力していたら急に「AIに解析してみますか?」というメッセージがポップアップして驚きました。
Copilotをどうしても使いたくない場合の対処法
現状ではオフスイッチの提供されていないアプリもあるため、そうした場合にどうしても使わないでおきたい、あるいは最低限の干渉に抑えたいという場合の対処策をいくつか考えてみます。
Windows Copilotとの混同に注意
Windows 11のアップデートで「Windows Copilot」という機能が存在し、こちらはOSレベルで動作するアシスタントのため、OfficeアプリのCopilotとは異なる設定項目が混在することがあります。スタートメニューの設定やアプリ一覧にCopilotという名前があっても、それがOfficeではなくWindowsの機能を指しているケースもあるのでご注意ください。
クラシックバージョンへの切り替え
一部のコミュニティフォーラムなどでは、Microsoft 365ではなく、過去のOffice 2021などの永続ライセンス版を利用することでCopilotを完全に回避するという方法が紹介されています。ただし、企業や学校のアカウントなどではライセンス形態の自由度が低く、現実的ではない場合も多いのが難点です。
利用環境をどう選ぶか
もしコストや契約形態の制約がない場合は、今後も不必要なAI機能が加わるリスクを回避するために、あえてクラシック版を利用し続けるという選択肢があります。逆にAI支援のメリットが大きい環境下では、ある程度受容して使い慣れていくという方向性も考えられます。
オンライン版Officeではどうなるのか
ブラウザで利用するOffice Online(Word OnlineやExcel Onlineなど)では、現在、デスクトップアプリほど細かなオプション項目が用意されていません。特に設定を開くメニュー構造がシンプルで、まだCopilotのオンオフを切り替える機能は実装されていないようです。
オンライン版での限定機能に注意
オンライン版ではそもそもCopilotが動作しない人もいれば、一部の国や地域では先行してオンライン版にもCopilot的なAI提案が表示されているという事例もあるようです。もしオフにできないと感じた場合は、一時的にデスクトップ版を利用したり、アカウント設定を確認するしかないかもしれません。
今後の見通し
Microsoftはクラウドサービスとの連携を最重視しているため、オンライン版にも本格的にCopilotが組み込まれる可能性は十分考えられます。もし将来的にオンライン版にも大規模に導入されるとなれば、同様にオフの選択肢を求める声が増えることが予想されます。
ユーザーフィードバックが機能を変える
Copilotのオフ機能がWordで先行して実装されたのは、ユーザーからの強い要望が背景にあったといわれています。実際にExcelやPowerPointも、活発に要望が寄せられている最中です。Microsoftの各アプリにはフィードバックを送信できる仕組みが備わっているので、どうしてもオフにしたい場合は粘り強く意見を送ってみるのも手です。
フィードバックの送り方
Officeアプリの多くには、ヘルプやアカウントメニューの中に「フィードバック」または「この機能について意見を送る」といった選択肢があります。そこから簡易的なメッセージを送れるため、具体的に「Copilotをオフにするオプションがほしい」と記載しておくと、将来的な開発方針に影響を与える可能性があります。



機能追加や改善要望はあまり反映されないと思われがちですが、実際には初期リリース後の段階で積極的に対応される例も多いので、思いを伝えることは決して無駄にはなりません。
レジストリやターミナルでの強制無効化は可能か
Windowsのレジストリエディタを使ってCopilotを無理矢理停止するテクニックなどがインターネット上で見られることがありますが、現時点では明確なレジストリキーが公開されていません。逆に不適切なレジストリの変更はOfficeの動作自体に影響を与える可能性があるため、安易に試すのはおすすめできません。
万が一カスタムスクリプトを使う場合
企業や組織内IT担当者の一部では、グループポリシーやスクリプトを駆使して特定の機能を無効化する方法が研究されています。ただし一般ユーザーにとっては敷居が高く、動作保証もないため、やはりMicrosoftの公式オフスイッチが用意されるのを待つのが無難です。
REG ADD "HKCU\Software\Microsoft\Office\16.0\Word\Copilot" /v EnableCopilot /t REG_DWORD /d 0 /f
上のようなコマンド例が噂されることもありますが、実際に反映されるかどうかは環境次第で、推奨される方法ではありません。
まとめと今後の展望
Word(特にWindows版のバージョン2501前後)では、ファイルメニューからオプションを開き、Copilotのチェックを外すことで完全にオフにできるケースが増えています。Mac版Wordでもバージョン16.93など一部で同様の設定が追加されつつあります。しかし、ExcelやPowerPoint、Outlookなどに関してはまだオフ機能が提供されておらず、将来的なアップデートに期待がかけられています。オフスイッチが見当たらない方は、Officeアプリのバージョンを最新化する、Insider/Betaチャンネルへの切り替えを試す、といった方法を検討するか、ユーザーフィードバックを送り続けるなどして待つしかありません。
今後はAI機能がますます拡大していくことで、Copilotに限らずさまざまな支援機能がOfficeアプリに組み込まれていくでしょう。便利な一方で、ユーザーそれぞれの作業スタイルに合わせた細かなカスタマイズが求められる時代でもあります。自分に合わない機能を強制されたままではストレスがたまることもあるので、Microsoftがより柔軟なオンオフ切り替えオプションを用意してくれることを願いつつ、新しいアップデート情報をこまめにチェックしていきましょう。



最初は邪魔だと思っていたCopilotも、使いどころ次第ではかなり役立つという声もあります。例えば、Wordでの文章構成のアイデアがぱっと浮かばないときにCopilotの提案からヒントを得られるという体験談もあるので、自分のスタイルに合わせて上手に活用してみるのも良いかもしれません。
コメント