Wordの差し込み印刷で一件しか出ない、同じレコードが続く、カタログを直接印刷できない場合は、まず「文書の種類」「選択中の宛先」「レコード送り」「完了と差し込み」「プリンター」のどこで止まるかを切り分けます。通常の「ファイル」「印刷」は差し込みのメイン文書だけを印刷することがあるため、全件出力は「差し込み文書」「完了と差し込み」「個々のドキュメントの編集」または「文書の印刷」から実行します。レター、ディレクトリ(カタログ)、ラベルはレコードの配置方法が違います。目的に合う種類を選び、まず新しい文書またはPDFへ全件差し込んで内容を確認します。
症状を三つに分ける
一件目しか出力されないのか、全ページが同じ一件目になるのか、全件の文書は作れるがプリンターへ送れないのかを分けます。「結果のプレビュー」の前後ボタンでレコードが変わるか、「個々のドキュメントの編集」で何件作られるか、通常文書は印刷できるかを確認します。
プレビューで変わらないならデータ源・宛先・レコード送り、作成文書は正常で印刷だけ失敗するならプリンター・ドライバー・スプーラーが中心です。最初から設定を初期化せず、どの段階まで正しいかを記録します。
レターとディレクトリの目的を区別する
Microsoftの案内では、レターは受信者ごとに同じレイアウトの個別文書を作り、各レターを別の用紙として印刷します。「差し込み印刷の開始」「レター」を選び、本文と差し込みフィールドを配置します。通知書、請求書、案内状に向きます。
ディレクトリは、会員名簿、カタログ、部品一覧のように、データを一つの連続した文書へまとめます。旧称や画面によって「カタログ」と呼ばれることがあります。レターへ変えれば常に解決するわけではなく、求めるページ構造から選びます。
正しいデータ源と宛先件数を確認する

「差し込み文書」「宛先の選択」で接続先ブックとシートを確認し、「アドレス帳の編集」で選択された件数、フィルター、並べ替えを確認します。チェックが一件だけなら、完了と差し込みで「すべて」を選んでもその一件しか出ません。
Excel側の空白行、見出し重複、フィルター、別シート、保存前変更にも注意します。Microsoftは差し込み用Excelを一つのシートへ整え、列見出しをフィールドへ対応させ、接続前に変更を完了するよう案内しています。Excelを保存して閉じてから接続を更新します。
結果のプレビューで前後へ移動する
「結果のプレビュー」をオンにし、前のレコード・次のレコードで氏名やIDが変わるか確認します。Microsoft公式手順も、前後ボタンや受信者の検索で複数レコードを確認するよう案内しています。先頭だけでなく中間と末尾も確認します。
フィールドが固定文字になっている、山括弧を手入力しただけ、古いフィールド名を参照している場合はレコードを移動しても変わりません。「差し込みフィールドの挿入」からフィールドを入れ直します。フィールドコード表示と結果表示の切り替えも確認します。
メイン文書の印刷と差し込み完了を混同しない

差し込みのメイン文書はテンプレートとデータ接続を持つ作業ファイルです。プレビューで一件を表示した状態から通常の「ファイル」「印刷」を使うと、画面中のメイン文書だけを印刷し、全レコードを生成しない場合があります。
全件出力は「完了と差し込み」から行います。「文書の印刷」で「すべて」「現在のレコード」「最初から最後」を選ぶか、「個々のドキュメントの編集」で新しい統合文書を作ります。範囲指定の数字はページ番号ではなくレコード番号として扱う画面があるため、ラベルを確認します。
まず個々のドキュメントへ全件差し込む
直接プリンターへ送る前に「完了と差し込み」「個々のドキュメントの編集」「すべて」を選びます。新しい文書のページ数、レコード数、先頭・末尾IDを確認します。Microsoftも、レターやディレクトリを新しい文書へ作成し、確認・保存・印刷する手順を案内しています。
この新しい文書が正常なら、差し込み設定は概ね正しく、印刷系を別に調べられます。新文書が一件だけなら宛先選択、種類、Next Record、フィールドを再確認します。個人情報を含む統合文書はアクセス制御された場所へ保存し、不要な検証コピーを残しません。
ディレクトリでは繰り返し部分だけを作る
ディレクトリ形式では、メイン文書に一件分のレイアウトと差し込みフィールドを置き、完了時に全レコードが一つの文書へ連続して作られます。Microsoftは、見出しやヘッダーなど一度だけ印刷する内容を、完了後の新文書へ追加する手順を案内しています。
メイン文書へ固定見出しや改ページを不適切に置くと、各レコードで繰り返されたり空白ページができたりします。表の行内へ一件分を置く場合も、段落記号、改ページ、セクション区切りを表示して確認します。レターとの変換前にコピーを作ります。
ラベルはNext Recordを確認する
ラベル文書は表形式で、次のラベルへ次レコードを送るNext Recordルールが必要です。通常は最初のラベルを作成し「ラベルの更新」で他セルへ展開します。Microsoftは、各ラベルへ次の住所を置くためNext Recordが使われると説明しています。
最初のラベルを単純コピーしてNext Recordがないと、同じ受信者が全セルに出ます。逆に不要な場所へNext Recordを重複させるとレコードを飛ばします。フィールドコード表示で各セルを確認し、普通紙へ試し印刷して位置と件数を検証します。
印刷だけ失敗する場合の切り分け
統合文書が正常なら、ファイルを保存し、まずPDFへ出力します。PDFの全ページが正常なら、Word差し込みよりプリンター選択、用紙、部数、両面、ドライバー、スプーラーの問題が濃くなります。通常の短いWord文書も同じプリンターで試します。

公式または組織管理のドライバーを使い、非公式サイトから更新しません。大量ジョブを何度も送る前にプリンターキューを確認し、重複印刷を避けます。機密文書を共有プリンターへ送る場合は、保留印刷や受け取り手順を確認します。
完了条件を件数で確認する
データ源の選択件数、プレビューで確認したレコード、新文書の実レコード数、ページ数、PDFページ数、印刷部数を記録します。レターでは一件が複数ページの場合があるため、ページ数とレコード数は同じとは限りません。Merge Record番号を一時的に入れると確認しやすくなります。
空欄フィールド、重複ID、除外フィルター、最終レコード、ページ区切り、白紙ページを検索します。テンプレートを再利用する場合は、保存した接続先とデータ更新日を確認します。問題が特定文書だけなら作り直した最小テンプレートで比較し、全文書ならOfficeやプリンター環境を調べます。
確認チェックリスト
- 一件のみ・同一レコード反復・印刷だけ失敗を区別する
- 目的がレター、ディレクトリ、ラベルのどれか確認する
- アドレス帳の編集で選択件数とフィルターを確認する
- 結果のプレビューで先頭・中間・末尾を移動する
- 完了と差し込みから個々の文書へ「すべて」を出す
- 統合文書とPDFの件数を確認後に実機印刷する
公式情報・参考資料
- Microsoft Support: Use mail merge for bulk email, letters, labels, and envelopes
- Microsoft Support: Use mail merge to personalize letters
- Microsoft Support: Create a directory of names, addresses, and other information
- Microsoft Support: Mail merge Preview Results
- Microsoft Support: Set the rules for a mail merge
- Microsoft Support: Print labels for your mailing list

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