Wordで文章を書いていると、「簡潔性(Conciseness)の提案」がやたら目に入って煩わしく感じた経験はありませんか? 実際、アイデアをまとめたりストーリーを練っている最中だと、機械的な提案が気になって執筆の集中を乱してしまうこともあります。本記事では、そんな「簡潔性」の提案をオフにする具体的な手順をデスクトップ版とWeb版それぞれで解説し、さらにうまく反映されない場合の対処法までまとめます。
Wordで「簡潔性(Conciseness)」をオフにしたい背景
Wordのエディター機能は、スペルミスや文法エラーをチェックするだけでなく、文章をより読みやすくするためのスタイル改善(例:簡潔性、形式的表現の改善、余計な副詞・形容詞の削除提案など)も提示してくれます。これはとても便利な機能ですが、執筆スタイルによっては余計なお世話と感じることも少なくありません。とりわけ「簡潔性」チェックは、冗長だと判断した単語やフレーズの書き換えを積極的に提案してきます。たとえば、物語や小説のようにあえて装飾的な表現を使いたい場合、「簡潔性」の提案がひっきりなしに表示されて邪魔になってしまうのです。
このように「簡潔性」機能は状況によっては便利ですが、場面によっては不要な提案が多く、ユーザーによってはオフにしたいというニーズがあります。特にWeb版Wordでは、設定を変えたはずなのに「簡潔性」の提案が残り続けるという声もよく聞かれます。ここでは、その原因と対処法を含め、詳細な手順を掘り下げて解説します。
Web版Wordとデスクトップ版Wordの違い
Wordを利用する際に、Microsoft 365(旧称Office 365)のアカウントでサインインして使うWeb版と、PCにインストールして利用するデスクトップ版とでは、インターフェイスの細かな構成や設定反映のされ方が微妙に異なる場合があります。たとえば以下のような点に違いが見られます。
項目 | Web版 Word | デスクトップ版 Word |
---|---|---|
機能の反映タイミング | オンラインで自動的に最新機能が追加・更新される | ソフトウェアアップデートに依存(バージョンによる差異あり) |
エディター設定の反映 | Microsoftアカウントの設定に同期される場合が多い | ローカル環境(PC側)のWordオプションに依存 |
操作性 | ブラウザ上で動作し、手軽だがオフラインでは制限あり | PCへのインストールが必要だが豊富な機能と安定性がある |
その他 | ブラウザごとの互換性問題が起こる可能性あり | OSやOfficeのバージョンによる機能差が生じる可能性あり |
このように、Web版とデスクトップ版では、それぞれのメリットと注意点が異なります。特にWeb版の場合、Microsoftアカウントの設定が何らかの理由でうまく反映されていないと、エディターの設定を変更しても「簡潔性(Conciseness)」の提案が消えないケースがあります。
Word デスクトップ版での「簡潔性」をオフにする詳細手順
ここでは、WindowsパソコンにインストールされたWord(デスクトップ版)で「簡潔性」の提案をオフにする手順を、より詳細に紹介します。
ステップ1:Wordのオプションを開く
1. Wordを起動したら、画面左上にある「ファイル」タブをクリックします。
2. メニューが表示されるので、一番下付近にある「オプション」をクリックします。
ちょっとしたヒント
- 「オプション」メニューには、ショートカットキーが用意されていません。メニューをたどって選ぶしかないので、慣れないうちは少し戸惑うかもしれません。
- Mac版Wordの場合は、トップメニューの「Word」から「環境設定」をクリックすると近い設定画面に移動できます。ただし画面表示や名称が多少異なります。
ステップ2:「文章校正(Proofing)」タブで文法設定に進む
1. 「Wordオプション」画面が開いたら、左側のメニュー一覧の中から「文章校正(Proofing)」をクリックします。
2. 画面右側に文章校正に関連する各種設定が表示されるので、「Wordでスペルチェックおよび文法チェックを行うとき」の項目を探してください。
3. その項目の右側にある「設定(Settings)」ボタン、あるいは「文法設定(Grammar Settings)」ボタンをクリックします。
設定画面の違いに注意
文法や文章校正の設定は、WordのバージョンやOfficeのエディションによって名称が異なっている場合があります。たとえば「文法&リファイン(Grammar & Refinements)」という呼び方がされるケースもあります。その場合も同様に、詳細設定画面を開いてください。
ステップ3:「簡潔性(Conciseness)」のチェックを外す
1. 詳細設定画面が表示されたら、文法チェックの対象となる項目が一覧表示されます。
2. 英語版だと「Conciseness」表記、日本語版だと「簡潔性」という項目が含まれているので、そのチェックボックスをオフにします。
3. 他にも不要な提案があれば、同じ要領でチェックを外します。
4. 設定が完了したら「OK」をクリックし、「Wordオプション」画面でも「OK」を押して設定を確定させます。
トラブルシューティング
- 「文法チェックのスタイル」や「文書校正のスタイル」などの設定を、別のオプション(例:「文法のみ」や「文法とリファイン」など)に切り替える必要がある場合もあります。
- 設定を変更しても反映されない場合は、Wordを再起動してから再度文書を開いて確認してみてください。
リボン(メニュー)から「簡潔性」をオフにする方法
Wordのリボンを使った方法でも、同様に「簡潔性」をオフにできます。デスクトップ版とWeb版で若干画面の名称が異なる場合がありますが、基本操作はほぼ同じです。
ステップ1:エディター(Editor)設定画面を開く
1. まず、Word上部の「校閲(Review)」タブをクリックします。
2. 「エディター(Editor)」ボタンを探し、クリックします。
3. 右側にエディターのサイドバーが開き、校正状況や推奨される修正が一覧表示されます。
ステップ2:「簡潔性(Conciseness)」の項目を見つける
エディターのサイドバーには、「スペルチェック」「文法」「簡潔性」「語彙の多様性(Vocabularies)」など、いくつかのチェック項目が並んでいるはずです。そこで「簡潔性」または「Conciseness」と書かれた項目を探し、オン・オフの設定が可能な場合はオフに設定します。
ステップ3:変更が反映されないときのチェック
- 上記の操作後、エディターのサイドバーを閉じて文書を再読み込みすると、提案が消えるかどうか確認してください。
- デスクトップ版では、これだけで反映されることが多いですが、Web版ではすぐに反映されないケースもあります。後述の対処法を試してください。
Web版Wordで「簡潔性」をオフにしても反映されない場合の対処法
Web版で設定を切り替えたのに、どうしても「簡潔性」の提案がなくならない……。そんなときに試してみたい追加の対処策をまとめました。
1. サインアウト・サインインを試す
Microsoft 365アカウントの認証情報が古いまま残っている可能性があります。設定を変えた後、一度サインアウトしてから再びサインインすると、正しい設定が同期されやすくなります。
2. ブラウザのキャッシュを削除する
Web版Wordはブラウザ上で動作しているため、ブラウザのキャッシュに古いデータや設定が残っていると、新しい設定が適用されない場合があります。キャッシュクリア後にWordを再読み込みしてみましょう。
ブラウザごとのキャッシュ削除例
ブラウザ | キャッシュ削除の主な手順 |
---|---|
Google Chrome | 設定 > プライバシーとセキュリティ > 閲覧履歴データの削除 |
Microsoft Edge | 設定 > プライバシー、検索、サービス > ブラウザデータのクリア |
Firefox | 設定 > プライバシーとセキュリティ > Cookieとサイトデータを削除 |
Safari | 履歴 > 履歴を消去 > キャッシュを含めて削除 |
3. Word Web版の再読み込み
キャッシュ削除後も、単にブラウザを更新しただけでは設定が反映しきれない場合があります。ブラウザを一度完全に終了し、再起動させてからWord Web版を再度開くと、設定が正しく読み込まれるケースがあります。
4. 他のブラウザで試す
もしEdgeでうまくいかない場合はChromeやFirefoxを試す、逆にChromeでうまくいかない場合はEdgeを試すなど、別のブラウザで同じMicrosoft 365アカウントを使ってWordを開いてみてください。ブラウザ独自の設定や拡張機能が干渉している可能性もあるため、ブラウザを変えることで問題が解消することがあります。
5. Microsoftサポートへの問い合わせ
これだけ試してもなお「簡潔性」の提案がオフにならない場合、Microsoftのサポートに連絡してみるのが近道かもしれません。サポート窓口ではユーザーアカウントのステータスやシステム側の問題を調査してくれるため、ユーザー個人では対処できない不具合が判明することもあります。
トラブルシュートの実践例
ここでは筆者が実際に遭遇した、Web版Wordで設定が反映されなかったケースの解決手順を紹介します。とてもシンプルですが、意外と試していない方も多いので、ぜひ参考にしてください。
- Word Web版で「簡潔性」をオフにする設定を行った
- そのままでは消えなかったので、右上のアカウントアイコンからサインアウトした
- ブラウザの設定画面でキャッシュとCookieを削除した
- 再びブラウザを立ち上げ、Word Web版にサインインした
- 改めて同じ文書を開いて確認したところ、「簡潔性」の提案が表示されなくなった
このように、サインアウトとキャッシュ削除の組み合わせは、かなり効果的です。特に企業や学校などで共有アカウントを使用している場合は、キャッシュやクッキーが原因で自分の設定が反映されない事態が起こりやすいため、こまめにブラウザの履歴データを整理しておくのが望ましいでしょう。
「簡潔性」をオフにしておくメリット
「簡潔性」の提案は確かに文章を短く、すっきりとまとめるのに役立つ場合があります。しかし、以下のような執筆活動を行う人にとってはオフにしておくメリットも多いです。
- 小説やエッセイを書く際に、独特の文体やリズムを維持できる
- 長めの説明が必要な技術文書や論文で、必要な情報を削らずに済む
- 対話形式のブログ記事などで、やわらかい口調を保持したまま書ける
- 校正ツールの通知数が減るため、ストレスが軽減される
また、スペルチェックや基本的な文法チェックはオンにしていても、「簡潔性」だけをオフにすることは可能です。自分の執筆目的に合わせて、必要なところだけをピンポイントで活用するとよいでしょう。
その他のカスタマイズにも挑戦しよう
Wordのエディター機能は「簡潔性」だけでなく、独自にいくつものチェックを行っています。以下は代表的なチェック項目です。
- 文法チェック(Grammar)
- スペルチェック(Spelling)
- 語彙の多様性(Vocabulary)
- 文体の一致(Clarity)
- 形式的表現(Formality)
- 包括性(Inclusiveness) など
これらは用途によって使い分けることができ、たとえばビジネス文書を書くときは文法・形式的表現・包括性などをオンにしておくと便利です。一方でクリエイティブな文書では文法とスペルチェックだけにとどめておき、あまり作風に干渉しないようにするなど、カスタマイズ次第で執筆の快適さやクオリティが大きく変わります。
エディター設定の一括調整
Wordのリボンの「校閲(Review)」>「エディター(Editor)」から一括で設定画面に行き、不要なチェック機能をオフにしておけば、「簡潔性」以外の余計な提案も同時に抑止できます。自分の文章スタイルに合わない提案が多いと感じる場合は、一度すべての項目を見直してみるとよいでしょう。
まとめ:ストレスフリーな執筆環境を構築しよう
Wordの「簡潔性(Conciseness)」提案は便利な一方、執筆内容や文体によっては邪魔になることもあります。デスクトップ版では「Wordオプション」から比較的簡単にオフにできますが、Web版ではブラウザのキャッシュやアカウント設定が絡んでくるため、一筋縄ではいかないこともあるでしょう。
しかし、適切にサインアウト・サインインし、キャッシュを削除して、再度Word Web版を開き直すだけで解決できる場合がほとんどです。どうしても解決しないときはMicrosoftサポートに問い合わせるのも一手です。ぜひ本記事の内容を活用し、快適な執筆環境を整えてみてください。ストレスなく文章表現に集中できれば、生産性も創造性もきっと高まるはずです。
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