Wordを使っていると、ふとしたアップデートで使い慣れたショートカットが急に変わってしまい「えっ、何で…」と戸惑う経験はありませんか。私も以前、フォーマットコピーと貼り付けのショートカットが変わって大混乱したことがあります。そんなとき、自分好みのキーボード操作に戻すためにはどうすれば良いのか。一緒にじっくり見ていきましょう。
Wordのフォーマットコピー・貼り付けショートカットの変更背景
Wordを日常的に使う方にとって、フォーマットをコピーして貼り付ける「Format Painter」のショートカットは、作業効率を左右する大切な機能です。従来はCtrl+Shift+CとCtrl+Shift+Vという組み合わせで使い慣れていた方も多いと思います。しかし最近のアップデートで、Alt+Ctrl+CとAlt+Ctrl+Vに変更されて混乱するという声をよく耳にします。
なぜこうした変更が行われるかというと、Wordの新機能追加やUI(ユーザーインターフェース)の刷新に伴い、既存のショートカットが競合する場合があるからです。Microsoftとしても、新たな機能を追加するたびにすべてのショートカットをゼロから整理し直すのは容易ではなく、その結果として従来から存在するショートカットが変更される事例も珍しくありません。
背景から感じる戸惑い
普段からCtrl+Shift+Cなどの操作が体に染み込んでいると、Alt+Ctrl+Vなどの新しい動きに違和感を覚えます。実は私も更新直後のWordでCtrl+Shift+Vを押しても、思っていた挙動が起きずに戸惑いました。重要な会議資料や論文を作成している最中にこのような変化があると、余計にストレスを感じますよね。こういうときこそ、Wordのショートカット設定を自分でカスタマイズする方法を覚えておくと安心です。
この変化は一時的なもの?
更新のタイミングでショートカットが再度変化してしまうリスクはゼロではありません。一度自分なりにカスタマイズしておけば、基本的には手動で再び変更されることはないはずです。ですが、大きなアップデート後に何か挙動がおかしいと思ったら、まずはショートカット設定を見直すのが早道です。
バージョンごとの違い
Wordには常に新しいバージョンやバリエーション(例えばWord for Microsoft 365、Word 2021など)が存在します。すべてのバージョンで同じショートカットが使われるとは限りません。過去にはWindows版とMac版で同じ機能なのに異なるショートカットが割り当てられている例もありました。バージョンごとの相違点を把握するには、オプション画面のショートカット設定を比較確認すると良いでしょう。

私が初めてこの変更に直面したときは、作業のペースが一時的に落ちてしまい、焦りも相まってかなりストレスを感じました。しかし思い切って一度自分でショートカットの設定を見直したら、逆に作業効率がアップした経験があります。慣れ親しんだ操作を取り戻すだけでなく、他にも便利なショートカットを見つけるきっかけにもなりますよ。
フォーマットコピーと貼り付けを自分好みに再設定する手順
Wordのオプション画面からキーボードショートカットを調整すると、フォーマットのコピーと貼り付け操作を自由にカスタマイズできます。ここでは大まかな流れを詳しく紹介します。
キーボード ショートカットのカスタマイズ画面を開く
Wordの画面左上にあるファイルタブをクリックし、オプションを選択します。すると左のメニューに「リボンのユーザー設定」が表示されるので、そこを選択してください。
「キーボード ショートカット: ユーザー設定」ボタンの確認
リボンのユーザー設定画面の右下付近にある「キーボード ショートカット: ユーザー設定」ボタンを押すと、ショートカットの割り当て設定画面がポップアップします。Wordの数多いコマンドがカテゴリごとに並んでおり、必要なコマンドを探し出してキーを設定する仕組みです。
All CommandsからPasteFormatを探す理由
ブログの編集機能や特殊なタブにあるコマンドは、特定のカテゴリにまとめられていることがあります。フォーマットのコピーは「Blog Post Tab」にあるCopyFormatというコマンドだけを見つけられる場合がありますが、PasteFormatは同じカテゴリに表示されないことが多いです。
そこでAll Commands(すべてのコマンド)を選択することで、Wordが認識しているすべてのコマンド一覧からPasteFormatを見つけ出し、ショートカットを割り当てることができます。
ショートカット登録の注意点
ショートカット登録時には、すでに他の機能が同じキーに割り当てられていることがあります。もし重複があった場合は、Wordが「上書きしてもよいか」というメッセージを出すことがあります。自分にとって重要な機能がすでに同じショートカットを使っているかもしれないので、割り当て時には他機能との競合が起きないか注意しましょう。
具体的な手順の例
ここではフォーマット貼り付けを、従来のCtrl+Shift+Vで使えるように戻す場合を想定します。手順そのものは比較的簡単ですが、どこをクリックすればよいか迷う人もいるため、詳細を押さえておきましょう。
Wordオプションを開く
Wordのファイルメニューを開き、オプションをクリックします。すると全般、表示、文章校正、言語、リボンのユーザー設定など、様々な項目が表示されます。
リボンのユーザー設定を選択
オプション画面左側のメニューの中から「リボンのユーザー設定」を選びます。ここでリボンに表示される機能をチェックボックス形式で選択できるほか、キーボードショートカットの調整が可能です。
キーボード ショートカットのユーザー設定ボタンをクリック
リボンのユーザー設定画面の下部または右下付近に「キーボード ショートカット: ユーザー設定」ボタンが見つかります。これをクリックすると新たなポップアップが開きます。
All Commandsを選んでPasteFormatを探す
カテゴリ(Categories)をBlog Post Tabなどではなく、All Commands(すべてのコマンド)に切り替えます。そのうえでCommandsの一覧からPasteFormatという項目を探してください。
新しいショートカットを登録する
PasteFormatを選択してから、Press new shortcut key(新しいショートカットキー)の入力欄にカーソルを合わせ、使いたいキーを押します。従来通りならCtrl+Shift+Vを押すことで設定可能です。
割り当て(Assign)で設定を確定
Assignボタンをクリックし、Closeでウィンドウを閉じれば設定完了です。同様に、CopyFormatのショートカットもCtrl+Shift+Cに戻したければ、同じ流れでカテゴリをAll Commandsにしてコマンドを探し、新しいショートカットキーを登録します。



私自身、PasteFormatが見つからずに頭を抱えていたのですが、All Commandsを覗いてみたら簡単に解決できました。手間と思うかもしれませんが、一回やってしまえば今後も快適に操作できます。
ショートカット設定のメリットと注意点
Wordは非常に豊富な機能を持つ反面、メニューが多岐にわたるため、自分がよく使う機能をショートカット登録すると作業効率が大幅にアップします。一方で、やりすぎると自分だけの独特な操作になってしまい、他の人のPCで同じように操作できずに困ることもあるかもしれません。ここではメリットと注意点を詳しく見てみましょう。
メリット
注意点
一括で管理する方法
Wordだけでなく、ExcelやPowerPointなど他のOfficeアプリケーションも使う方は、各アプリ独自のショートカットカスタマイズが必要です。同じ操作感を保ちたいのであれば、それぞれで同様の設定をすることをおすすめします。
実際に試してみよう: コマンド割り当ての具体例
ここでは実際にキーボードショートカットの設定を変更するイメージを掴んでいただくために、サンプルとしてPasteFormatとCopyFormatをCtrl+Shift+V、Ctrl+Shift+Cに設定するコード的な手順を書いてみます。
ショートカット設定のコード例
下記は実際にWordのVBAマクロや設定ファイルを操作する例ではなく、あくまでイメージをつかむための擬似的なコード表現です。WordのUI上で行う操作と連動するわけではありませんが、どのように割り当てをするのか参考にしてください。
# このサンプルコードはイメージ例です
# WordのUIを操作してショートカットを設定する手順を疑似化したもの
# 1. ショートカット設定画面を開く
OpenWordOptions()
GoToKeyboardShortcuts()
# 2. All Commands から PasteFormat を探す
SelectCategory("All Commands")
SelectCommand("PasteFormat")
# 3. 新しいショートカットキーを入力 (Ctrl+Shift+V)
AssignShortcut("Ctrl+Shift+V")
# 4. 同様に CopyFormat に Ctrl+Shift+C を割り当て
SelectCommand("CopyFormat")
AssignShortcut("Ctrl+Shift+C")
# 5. 保存して終了
ClickAssign()
CloseDialog()
画面操作を忘れないためのチェックポイント
設定後は、何度か実際にCtrl+Shift+Vを押してフォーマット貼り付けが動作するか試し、正常に反映されたことを確認してください。意外とAssignボタンを押し忘れたり、別のコマンドに割り当てしてしまったりするミスも発生しがちなので注意が必要です。
エラーやトラブルへの対処法
Wordのショートカットは非常に柔軟に設定できる一方で、想定外の動きをして困る場合もあります。例えば、割り当てたはずのショートカットが効かない、別の機能が勝手に起動してしまうなどのケースがあります。ここでは代表的なトラブルシューティングを紹介します。
ショートカットの競合をチェック
すでに他のコマンドに割り当てられているショートカットを使おうとすると、上書きの確認メッセージが出ることがあります。もし上書きを選択しても、別の場面で予想外の動作が起きるかもしれません。何度でも再設定は可能なので、他のコマンドとバッティングしないキーを探すのも一つの手です。
OS全体のキーバインドとの衝突
WindowsやMacなどOSレベルで設定されているショートカットは、Word内の設定より優先される場合があります。Windowsの仮想デスクトップ切り替えやMacのスペース切り替えなど、システム固有のショートカットをWordに登録しても機能しないことがあります。
入力言語やキーボードレイアウトを確認
日本語入力と英語入力を切り替えている場合、特定のキーの組み合わせが変わってしまうケースがあります。例えば、IMEのオン・オフに割り当てられているキーがショートカットに干渉するかもしれません。キー設定を見直す際には、IMEの切り替え設定なども一緒にチェックすると良いでしょう。
カスタマイズを活かした効率化事例
実際にフォーマットコピーと貼り付けのショートカットを自分なりにカスタマイズすると、どんなメリットがあるのか。ここでは私自身や知人が体験した事例を交えて紹介します。
同じドキュメント内での統一感を素早く作れる
会議の議事録をまとめたり、レポートを作成するとき、見出しのフォントや太さ(ここでは太字を避けて表現します)、文字色をそろえたい場面が多々ありますよね。フォーマットコピーと貼り付けを多用することで、デザインの統一が圧倒的にスムーズになります。
マウス操作が激減し、肩こりが減少
これは私が感じた大きな変化です。文書編集中に、いちいち右クリックやリボンのアイコンを探す手間がなくなるので、キーボードだけでスイスイ作業が進みます。結果的にポインタを移動させる回数が減り、長時間作業でも肩や腕の負担が和らぎました。
エクセルやパワーポイントでも応用可能
実はショートカットをカスタマイズするという考え方はExcelやPowerPointにも応用できます。例えば同じCtrl+Shift+C/Vでセルの書式をコピー・貼り付けしたいという希望があれば、それぞれのアプリで同様にAll Commandsを探して登録すれば統一感が保たれます。



私の友人はWordだけでなくExcelやPowerPointでもショートカットを共通化した結果、オフィスソフト間の切り替えでも同じ感覚で操作できるようになり、テンションが上がったと言っていました。書式設定の方法を忘れることが減り、業務に集中できるのが良いそうです。
カスタマイズ情報を管理するための表の活用
ショートカットを独自に変更した場合、後から「あれ、どのキーをどの機能に割り当てたんだっけ…」と忘れてしまうこともあります。そこで自分なりの覚え書きとして、以下のような表を作っておくと便利です。
機能 | 割り当てたショートカット | デフォルトのショートカット |
---|---|---|
フォーマットコピー(CopyFormat) | Ctrl + Shift + C | Alt + Ctrl + C |
フォーマット貼り付け(PasteFormat) | Ctrl + Shift + V | Alt + Ctrl + V |
その他独自設定 | (例) Ctrl + Alt + Z | (無し) |
このように自分専用の「変更履歴表」を作っておくと、誤ってショートカットを上書きしてしまったときや、新しいPCに乗り換えたときにもスムーズに移行できます。特に複数のOfficeアプリで共通化している場合などは、管理がしやすくなるでしょう。
まとめとしてのアドバイス
フォーマットコピー・貼り付けのショートカットがアップデートによって変わってしまったときでも、Wordのショートカット設定機能を使えば自分好みの操作感を取り戻すことができます。All CommandsでPasteFormatを探して再割り当てするというポイントさえ押さえれば、難しくはありません。
快適な編集環境を構築しよう
一度設定を行えば、次回からはアップデートが来てもそう簡単に初期化されることはありません。万が一、再設定が必要となったときにも今回ご紹介したやり方を思い出せば、さほど手間取らずに同じ作業環境を再現できます。最初は面倒に感じても、慣れてしまえば非常に効率的です。
作業効率を底上げする応用力
フォーマットコピーや貼り付け以外にも、Wordには無数の機能が存在します。自分がよく使う機能を洗い出してショートカットを割り当てれば、マウス移動の時間を減らせるだけでなく、作業ストレスも軽減できます。長期的にみて時間とエネルギーを節約できるので、ぜひトライしてみてください。



私も以前は「ショートカットをいちいち変えるなんて面倒」と思っていましたが、導入してみると効果抜群でした。一度覚えると手放せません。自分専用のWord環境を作り上げる感覚でやってみてください。
最後に
Wordのアップデートは想定外のタイミングで訪れ、慣れたキー操作が使えなくなることがあります。ですがショートカットのカスタマイズ機能を理解しておけば、簡単に対処できるので安心です。今回ご紹介した方法を参考にして、フォーマットコピーと貼り付けをはじめ、各種ショートカットを思い通りに使いこなしましょう。慣れ親しんだ操作感を取り戻すだけでなく、新たなショートカットの発見や業務効率化にも役立ちます。ぜひ日々のドキュメント作成に活かしてみてください。
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