最近Word for Macを使っていて「妙に重い」「操作が遅延する」「頻繁にフリーズしてしまう」と感じていませんか? 普段の作業に支障が出るほどの不具合が続くと、大切なドキュメントを編集するのもひと苦労ですよね。本記事では、Word for Macをバージョン16.87や16.88などへアップデートした後に起きやすい動作不良の原因や対処策を、徹底的に解説します。快適な作業環境を取り戻すためのヒントがきっと見つかるはずです。どうぞ最後までご覧ください。
Word for Macのアップデートによる不具合概要
Word for Macを最新バージョンにアップデートした後、「フリーズ」「動作の遅延」「動作が重くなる」などの不具合が散見されるとの報告があります。特に、バージョン16.87や16.88で顕著に表れるケースがあるようです。新規ユーザーアカウントを作成しても症状が変わらないことから、環境依存というよりはMicrosoft公式のリリース版に潜む不具合ではないかと推測されています。
遅延やフリーズの具体例
- テキストを入力してから表示されるまでのラグが大きい
- スクロール操作に対する画面表示が追いつかない
- 強制終了しないと復帰できないフリーズが発生する
- トラック変更の赤字修正機能を多用すると、操作速度がさらに遅くなる
OSアップデートや他ソフトとの関連
一部ではWindows UpdateのアンインストールやMacのOSアップデートをロールバックすることで症状が緩和したという報告もあります。こうした事例が示すように、Word単体の不具合だけでなく、OSやほかのソフトウェアとの相互作用に原因がある可能性も否定できません。
バージョンを以前の安定版に戻す方法
Word for Macの動作不良が著しい場合、まず考えられる対策として「以前のバージョンに戻す」ことが挙げられます。バージョン16.86や16.84など、不具合が出ていなかった頃の安定版にダウングレードすることで、問題が解決したという声が多いです。
ダウングレードの手順概要
通常、Microsoft Officeは最新バージョンへ自動アップデートされる設定がデフォルトになっています。以下の手順を参考に、過去バージョンへのダウングレードを行ってみてください。
- Officeの自動更新を停止する
- Wordを起動して「ヘルプ」→「更新プログラムの確認」を選択。
- 「更新を無効にする」もしくは「自動更新をオフ」に設定する。
- Officeのアンインストール
- Wordの調子が悪い場合、Office全体をアンインストールするのが一つの方法です。macOSでOfficeをアンインストールするには、アプリケーションフォルダからWordやExcel、PowerPointなどをゴミ箱に移動し、さらにライブラリフォルダ内の関連ファイルを削除する必要があります。
- 過去バージョンのインストールメディアを探す
- 公式サイトに過去バージョンの提供がない場合、Time MachineのバックアップからOfficeを復元するのも手です。
- 企業や組織であれば、IT管理者が保管しているインストールパッケージから旧バージョンを再インストールできる場合もあります。
- 再インストールとバージョン固定
- 古いバージョンをインストールした後、自動更新は必ず停止しておきましょう。
- ダウングレードした状態で問題なく動作するかを確認してください。
バージョン管理の表
以下はWord for Macの主なバージョンリリースとその特徴をまとめた例です。リリース日や詳細は環境によって異なる場合がありますので、あくまで参考程度にご覧ください。
バージョン | リリース時期 | 主な特徴 |
---|---|---|
16.84 | 2023年XX月XX日 | 比較的安定していたとの報告が多い |
16.86 | 2023年XX月XX日 | 軽微な機能追加に伴うアップデート |
16.87 | 2024年XX月XX日 | パフォーマンス低下の報告多数 |
16.88 | 2024年XX月XX日 | 依然としてフリーズや遅延の報告が続出 |
Windows UpdateやmacOSのアップデートをロールバックする
Word for Macの不具合はWindows UpdateやmacOSのアップデートが原因となっている可能性も指摘されています。実際、Windows Updateをアンインストールすると改善した例や、macOSの一部バージョンで現象が起きやすいなどの事例が報告されています。
ロールバックの注意点
- セキュリティリスク
アップデートを取り消すということは、セキュリティ修正パッチを適用しないことにもつながります。機密情報を扱う環境では十分な注意が必要です。 - 作業環境のバックアップ
ロールバックを行う前に必ずデータのバックアップを取りましょう。Time Machineや外部ストレージへの手動バックアップで、いつでも元の状態に復元できるようにしておくのが無難です。 - 暫定対策として捉える
OSのアップデートを元に戻すのはあくまで一時的な措置です。根本的な修正パッチがMicrosoftやAppleから配信されるまでの暫定策として検討するほうが良いでしょう。
セーフモードや新規ユーザーアカウントでの切り分け
「Word for Macの不具合は本当にWordだけの問題なのか?」を確かめる手段として、macOSのセーフモード起動や新規ユーザーアカウントの作成が有効です。
セーフモードの手順
- Macの電源を落とすか再起動する。
- 起動音が聞こえたらすぐに「Shift」キーを押し続ける。
- Appleマークが表示されたら「Shift」キーを離す。
- セーフモードでログインしたら、最低限の常駐アプリとフォントしか読み込まれない環境でWordを起動し、同じ症状が出るかどうかを確認。
新規ユーザーアカウントを試す
- 「システム設定」→「ユーザとグループ」などから新しいアカウントを追加。
- 作成した新規アカウントにログイン。
- OfficeをインストールもしくはサインインしてWordを起動し、同様の不具合が再現するかを確かめる。
もしセーフモードや新規アカウントで問題が起きない場合は、ユーザーごとの設定ファイルや追加アプリケーション、フォント類が影響している可能性が高いといえます。逆に、クリーンな環境下でも不具合が出るならWordそのものやOSのバージョンとの相性が原因と考えられます。
サードパーティ製プラグインやウイルス対策ソフトの確認
Wordでよく使われるアドインとしては「Grammarly」「WordRake」「各種翻訳ツール」などがあります。これらのアドインがWordのバージョンアップに追従できていないと、予期せぬ動作不良を誘発することがあります。
アドインの無効化手順
- Wordを起動し、「ツール」→「テンプレートとアドイン」を選択。
- トラブルの原因と疑われるアドインにチェックが入っている場合は一時的にオフにしてみる。
- Wordを再起動し、不具合の改善が見られるかを確認。
また、ウイルス対策ソフトやファイアウォール設定がWordの動作を妨げているケースもあります。常駐保護を一時的に無効化して症状に変化があるかを試すのも有用です。ただし、ネットワークに接続したままウイルス対策を無効化するのはリスクが伴うため、実施する際は自己責任で行ってください。
不具合報告:Microsoftへのフィードバックを送る
Word for Macで深刻なトラブルに見舞われた場合、「Help > Feedback > I Don’t Like Something」のメニューを使ってMicrosoftに直接不具合状況を報告できます。
フィードバックを送るメリット
- ログ収集
フィードバック機能から送信されるログは、開発チームが不具合を正確に把握するための手がかりとなります。 - 優先度の向上
同様の問題を多くのユーザーが報告している場合、修正アップデートの優先度が上がる可能性があります。 - 個別の回答は期待しすぎない
Microsoftから直接返信があるわけではありませんが、確実に報告データは蓄積され、将来のアップデートや修正に生かされることが期待できます。
多量のトラック変更や大きな表を含むドキュメントでの対策
動作が重くなる原因の一つとして、トラック変更(赤字修正)や巨大な表を含むドキュメントを取り扱っているケースが挙げられます。
トラック変更の履歴をクリアする
トラック変更の履歴が膨大になっていると、Wordの動作負荷が跳ね上がることがあります。
- 「校閲」タブ → 「変更履歴」を確認
- すべての変更履歴を承諾または却下し、履歴をクリアする
- ドキュメントを上書き保存
大きな表や複雑なレイアウトの軽減策
- 表を分割する
100行以上あるような大規模な表は複数の小さい表に分け、負荷を分散する。 - 不要な装飾を削除する
影、ぼかし、複数色の背景など、凝ったレイアウトはパフォーマンスを低下させる。 - 画像を外部ファイルとしてリンクする
Wordファイルに画像を埋め込む代わりに、リンクで参照するとファイルサイズの肥大化を防ぎやすい。
大切な作業を守るための予防策
Word for Macを含むOffice製品は、仕事の生産性を左右する要です。不具合が起きにくい環境を日頃から整えておくことが大切です。
自動保存とバックアップ
- OneDriveやSharePointを活用
Microsoft 365のクラウドストレージを利用すれば、自動保存機能やバージョン履歴が利用できます。万一のトラブル時にもロールバックが容易です。 - Time Machine
Macユーザーであれば、Time Machineで定期的にシステム全体をバックアップしておきましょう。旧バージョンのWordに戻したり、必要なファイルを復元したりする際に便利です。
定期的なメンテナンス
- 不要フォントの整理
Wordで表示するフォントが多いほどメモリ消費が増え、起動速度やパフォーマンスに影響します。使わないフォントはフォントブックなどで無効化してください。 - アプリのキャッシュクリア
アプリケーションやOSが蓄積するキャッシュファイルを定期的に削除すると、動作が軽快になる場合があります。 - ディスク領域の確保
ディスクの空き容量が少ないと、仮想メモリ領域が圧迫されるため、アプリ全般のパフォーマンスが悪化します。
具体的な対処例:ターミナルコマンドでのアンインストール(例示)
過去バージョンに戻す方法として、ターミナルコマンドを利用したアンインストールを行うこともあります。以下は一例であり、実行する場合は自己責任でお願いします。
# Office製品を一括で削除する例
# Word, Excel, PowerPoint, Outlookを含むOffice関連フォルダの削除
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft Word.app"
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft Excel.app"
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft PowerPoint.app"
sudo rm -rf "/Applications/Microsoft Outlook.app"
# ライブラリ内の設定・キャッシュフォルダを削除
sudo rm -rf "~/Library/Containers/com.microsoft.Word"
sudo rm -rf "~/Library/Containers/com.microsoft.Excel"
sudo rm -rf "~/Library/Containers/com.microsoft.Powerpoint"
sudo rm -rf "~/Library/Containers/com.microsoft.Outlook"
# その後、旧バージョンのOfficeインストールメディアなどを用いて再インストール
このようにターミナルを使用してOffice関連のファイルを徹底的に削除すれば、クリーンインストールに近い状態で過去バージョンを導入できます。ただしライセンス認証情報や個人設定も消えるため、必要に応じてライセンスの再入力やテンプレートの再設定を行う必要があります。
まとめ:Word for Mac最新バージョンの不具合へ対処するポイント
Word for Macのバージョン16.87や16.88などにアップデートした後に発生する動作不良は、一時的に「以前の安定版に戻す」ことで回避できます。また、Windows UpdateやmacOSのアップデートが影響している場合もあるため、ロールバックを検討するのも一つの手です。セーフモードや新規ユーザーアカウントで検証すれば、問題がOS依存かWordそのものかを切り分けられます。さらに、サードパーティ製アドインやウイルス対策ソフトの競合が原因となる場合もあるため、一度すべてオフにしてから動作を確認してください。
多量のトラック変更や大規模な表を扱う際は、履歴をクリアしたりテーブルを分割したりといった工夫で処理負荷を軽減できます。どうしても改善しない場合は、「Help > Feedback > I Don’t Like Something」を用いてMicrosoftにフィードバックを送り、不具合報告をしっかりと行いましょう。多数の報告が集まれば、開発チームが修正パッチを優先的にリリースしてくれる可能性が高まります。
いずれにせよ、Word for Macは作業効率に直結する重要なソフトウェアです。日頃からバックアップとメンテナンスを怠らず、万全の体制で業務をこなせるように準備しておくことが大切です。最新バージョンへ安易にアップデートする前に、バグ情報や事前の動作確認を行うクセをつけると、トラブルのリスクを大きく下げられるでしょう。
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