この記事では、SQLにおける集約関数とサブクエリの高度な利用例について詳しく解説します。集約関数とサブクエリはデータ分析やデータ整理において非常に強力なツールですが、それらを組み合わせることでさらに多角的なデータ操作が可能となります。
目次
集約関数とは
集約関数は、複数の行の値を一つの値にまとめる関数です。よく使われるものとしては「SUM()」,「AVG()」,「COUNT()」などがあります。
サブクエリとは
サブクエリとは、SQL文の中に埋め込むことができる別のSQL文です。一つのクエリの結果を元に別のクエリを実行する際などに使用されます。
集約関数とサブクエリの基本的な組み合わせ
集約関数とサブクエリを一緒に使うことで、より複雑なデータ操作が可能になります。基本的な組み合わせ方は以下のとおりです。
例1: 売上の平均値を求める
最も単純な例として、特定の商品カテゴリに関する売上の平均値を求める場合を考えます。
SELECT AVG(sales_amount)
FROM sales
WHERE product_category = '食品';
例2: 平均値以上の売上を持つ商品を抽出
上記で求めた平均値を用いて、平均値以上の売上を持つ商品を抽出する例です。
SELECT product_name, sales_amount
FROM sales
WHERE sales_amount >= (SELECT AVG(sales_amount) FROM sales WHERE product_category = '食品');
集約関数でのサブクエリ利用例
ここからは、集約関数とサブクエリを用いたさらに高度な例を紹介します。
例3: 各商品カテゴリの最高売上商品
各商品カテゴリで最も売れた商品を探す場合、以下のようにクエリを作成できます。
SELECT product_category, MAX(sales_amount)
FROM sales
GROUP BY product_category;
例3.1: 各商品カテゴリの最高売上商品名も表示
最高売上商品の売上額だけでなく、商品名も一緒に表示する場合は次のようにします。
SELECT s.product_category, s.product_name, s.sales_amount
FROM sales s
WHERE (s.product_category, s.sales_amount) IN
(SELECT product_category, MAX(sales_amount)
FROM sales
GROUP BY product_category);
商品カテゴリ | 商品名 | 売上額 |
---|---|---|
食品 | おにぎり | 5000 |
家電 | 掃除機 | 10000 |
まとめ
この記事では、SQLにおける集約関数とサブクエリの高度な利用例について解説しました。集約関数とサブクエリをうまく組み合わせることで、データベースから多角的な情報を抽出することが可能です。特に、ビジネスの現場で複雑なデータ分析が求められる場合、このような高度なSQLクエリが非常に役立つでしょう。
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