SQLにおけるNULLと他の値との比較について

この記事では、SQLにおけるNULLと他の値との比較について詳しく解説します。NULLは、データベースにおいて「値が存在しない」状態を表す特殊な値です。しかし、NULLの取り扱いは独特であり、初心者にとっては混乱を招くことが多いです。そのため、本記事ではNULLと他の値との比較の仕方、注意点、および一般的なトラブルシューティングについて、具体的な例を交えながら解説していきます。

目次

NULLとは何か?

NULLはSQLにおいて、「未知」または「不明」な値を表す特殊な値です。NULLは数値、文字列、日付など、どのデータ型にも適用されることがあります。

NULLと他の値との比較

NULLと他の値との比較は、通常の値とは異なるルールに基づいています。

等価性の比較

通常、等価性を比較する場合には”=”演算子を使用しますが、NULLの場合はこのルールが適用されません。

SELECT CASE 
  WHEN NULL = NULL THEN 'TRUE' 
  ELSE 'FALSE' 
END;

上記のクエリを実行すると、結果は’FALSE’になります。

IS NULL, IS NOT NULL

NULLと他の値との比較で一般的に使用されるのは「IS NULL」または「IS NOT NULL」です。

SELECT CASE 
  WHEN NULL IS NULL THEN 'TRUE' 
  ELSE 'FALSE' 
END;

このクエリの結果は’TRUE’になります。

比較演算子とNULL

比較演算子(>, <, >=, <=)をNULLに使用すると、結果は常にNULLになります。

SELECT CASE 
  WHEN NULL > 1 THEN 'TRUE' 
  ELSE 'FALSE' 
END;

このクエリの結果は’FALSE’です。

NULLと他の値の比較における注意点

COALESCE関数の使用

NULL値をデフォルト値に置き換えたい場合は、COALESCE関数を使用します。

SELECT COALESCE(NULL, 'default_value');

NULL値の集計

NULL値はCOUNT関数でカウントされませんが、SUMやAVGなどの集計関数では0として扱われます。

まとめ

NULLはSQLにおける特殊な値であり、その比較には特別なルールが適用されます。NULLと他の値との比較に際しては、IS NULL、IS NOT NULL、COALESCE関数などを適切に使用する必要があります。

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