CTE(Common Table Expressions)を使った時系列クエリの整理と活用方法

SQLでのデータ解析や整理において、CTE(Common Table Expressions)は非常に強力なツールです。特に時系列データの処理においてその力を発揮します。本記事では、CTEの基本から応用まで、そして時系列データに対するクエリの整理方法について詳しく解説します。

目次

CTE(Common Table Expressions)とは?

CTEとは、SQLの一部として使われる一時的な結果セットを定義するための構文です。主にサブクエリを簡潔に書くためや、再帰的なクエリを実行する場合に用います。

基本的なCTEの形式

CTEの基本的な形式は以下の通りです。

WITH temporary_name AS (
  SELECT ...
)
SELECT * FROM temporary_name;

CTEと時系列データ

CTEは時系列データの整理や集計、フィルタリングに非常に便利です。例えば、ある期間内での売上高の増減、在庫の変動などを簡単に調べることができます。

時系列データの整理例

例として、以下のような日別の売上データがあるとします。

日付売上
2023-01-0110000
2023-01-0212000
売上データサンプル1

このデータに対して、前日との売上の差額を求めるクエリをCTEを用いて書くと以下のようになります。

WITH SalesWithPreviousDate AS (
  SELECT
    日付,
    売上,
    LAG(売上, 1) OVER (ORDER BY 日付) AS 前日の売上
  FROM sales_data
)
SELECT
  日付,
  売上,
  売上 - 前日の売上 AS 売上差額
FROM SalesWithPreviousDate;

結果の解説

このクエリでは、`WITH`句で先ず一時的なテーブル`SalesWithPreviousDate`を作成しています。このテーブルには、`LAG`関数を用いて前日の売上を追加しています。

日付売上前日の売上
2023-01-0110000NULL
2023-01-021200010000
売上データサンプル2(CTE適用後)

まとめ

CTE(Common Table Expressions)はSQLで時系列データを扱う上で非常に便利なツールです。基本的な形式から応用例まで、多角的にCTEを理解して活用することで、データ解析や整理が効率的に行えます。この記事が、CTEと時系列データに対する理解の一助となれば幸いです。

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