この記事では、データベース処理でよく使われるSQLの`GROUP BY`と`WINDOW関数`について詳しく解説します。これらの機能は集計や順序付けに利用されるものであり、多少似たような動作をしますが、それぞれが持つ特性と用途に違いがあります。具体的な使用例を交えて、それぞれの機能がいかに異なるのか、そしてどのように使い分けるべきなのかについて解説します。
目次
GROUP BYの基本
GROUP BYはSQLでよく用いられる集計関数です。この関数は、特定のカラムに基づいてレコードをグループ化し、それに対する集計処理を行います。
名前 | 部署 | 売上 |
---|---|---|
田中 | 営業 | 200 |
山本 | 営業 | 150 |
佐藤 | 開発 | 180 |
例えば、上記のような売上データがあった場合、部署ごとの売上合計を計算することができます。
SELECT 部署, SUM(売上) FROM テーブル名称1 GROUP BY 部署;
GROUP BYの制約
GROUP BYを使用する際の制約としては、SELECT句に記載するカラムはGROUP BYで指定したカラムか、集計関数を用いる必要があります。
WINDOW関数の基本
WINDOW関数も集計に使われますが、GROUP BYとは異なり、行ごとに結果を返すことができます。
名前 | 部署 | 売上 |
---|---|---|
田中 | 営業 | 200 |
山本 | 営業 | 150 |
佐藤 | 開発 | 180 |
SELECT 部署, 売上, SUM(売上) OVER(PARTITION BY 部署) FROM テーブル名称2;
WINDOW関数の特長
WINDOW関数の大きな特長として、GROUP BYと違い、集計範囲や順序を自由に指定できる点があります。
GROUP BYとWINDOW関数の比較
GROUP BYは集計結果のみを出力しますが、WINDOW関数は行ごとの結果を返すため、より柔軟な集計が可能です。
特性 | GROUP BY | WINDOW関数 |
---|---|---|
出力範囲 | 集計結果のみ | 行ごと |
集計レベル | カラム | 行・カラム |
まとめ
GROUP BYとWINDOW関数はどちらも集計に強力ですが、用途によって使い分けが必要です。GROUP BYはシンプルな集計に強く、WINDOW関数はより柔軟な集計が可能です。具体的な問題に対してどちらを用いるかは、その問題の特性と要求によって決まります。
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