この記事では、SQLデータベースで発生しがちなデータ重複問題と、それを解決する手法である「正規化」について解説します。正規化の基本概念から実用例まで、具体的な手順とともに説明します。
目次
データ重複問題とは
データベースで重複データが存在すると、データの一貫性が損なわれる可能性があります。例えば、顧客情報が複数のテーブルで重複していると、一つのテーブルで情報を更新した場合、他のテーブルの情報が古いままになる可能性があります。
問題点 | 影響 |
---|---|
データの一貫性が損なわれる | 情報の信頼性が失われる |
ストレージの無駄 | コスト増加 |
正規化とは
正規化は、データ重複問題を解決する手法の一つです。正規化にはいくつかのレベルがあり、それぞれのレベルで特定のルールに従いテーブルを分割します。
正規化のレベル
一般的には、第1正規形から第3正規形までがよく使用されます。
- 第1正規形(1NF)
- 第2正規形(2NF)
- 第3正規形(3NF)
正規化の具体例
未正規化のテーブル
未正規化の状態では、以下のように複数の情報が一つのテーブルに格納されている可能性があります。
注文ID | 顧客名 | 商品名 | 価格 |
---|---|---|---|
1 | 山田 | りんご | 200 |
2 | 山田 | バナナ | 100 |
3 | 鈴木 | みかん | 150 |
第1正規形(1NF)
第1正規形では、各フィールドが原子的な値であるようにテーブルを設計します。
第2正規形(2NF)
第2正規形では、部分的な依存を解消するようにテーブルを分割します。
注文ID | 顧客名 |
---|---|
1 | 山田 |
2 | 山田 |
3 | 鈴木 |
第3正規形(3NF)
第3正規形では、推移的な依存を解消するようにさらにテーブルを分割します。
商品名 | 価格 |
---|---|
りんご | 200 |
バナナ | 100 |
みかん | 150 |
まとめ
正規化は、データベースのデータ重複問題を解決する効果的な手法です。第1正規形から第3正規形までを理解し、適切なレベルで正規化を行うことが重要です。
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