SQLでデータベースを効率的に管理するための「正規化」の解説

この記事では、SQLでのデータベース管理において非常に重要な概念である「正規化」について解説します。正規化の定義からその目的、そして具体的な手法までを詳細に説明し、わかりやすい例とともに解説します。

目次

正規化とは何か

正規化とは、データベース設計においてデータの重複や不整合を防ぐための手法です。データベース内のテーブルをうまく設計することで、データの更新、削除、挿入が矛盾なく、効率よく行えるようにするのが目的です。

正規化の基本原則

正規化にはいくつかの基本原則があります。それは以下の通りです。

  • データの重複を排除する
  • データの一貫性を保つ
  • 効率的なデータ操作を可能にする

正規化の目的

正規化には、主に以下のような目的があります。

データの整合性を保つ

正規化されたデータベースでは、データの一貫性が保たれます。これにより、データの不整合や矛盾が発生するリスクが減少します。

効率的なデータ操作

適切に正規化されたデータベースは、データの挿入、更新、削除が効率的に行えます。これにより、システムのパフォーマンスが向上します。

データの再利用性を高める

正規化によって、各テーブルが持つデータが単一の目的に特化するため、データの再利用性が高まります。

正規化の具体的な手法

正規化にはいくつかの段階があり、それぞれに特定のルールが適用されます。これを「正規形」と呼びます。

第1正規形(1NF)

第1正規形は、全てのカラムがアトミックな値(分解できない値)であるように設計する段階です。

学生ID名前科目
1田中数学
1田中英語
テーブル1: 第1正規形になっていない例
学生ID名前科目ID科目名
1田中1数学
1田中2英語
テーブル2: 第1正規形になっている例

第2正規形(2NF)

第2正規形では、部分関数従属性(一部の候補キーだけに依存する属性)を排除します。

学生ID科目ID成績
1180
1290
テーブル3: 第2正規形になっている例

第3正規形(3NF)

第3正規形は、推移関数従属性(候補キーによって間接的に決まる属性)を排除する段階です。

社員ID部署部署の場所
1営業東京
2営業東京
テーブル4: 第3正規形になっていない例
社員ID部署ID
11
21
テーブル5: 第3正規形になっている例

まとめ

正規化は、データベース設計において極めて重要なステップです。適切に正規化を行うことで、データの一貫性を保ち、効率的なデータ操作を可能

にします。初めてデータベースを設計する際には、この正規化のプロセスをしっかりと理解して、効率的なデータベースを設計しましょう。

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