SQLには、クエリ内で別のクエリを実行できる「サブクエリ」と呼ばれる機能があります。特に「相関サブクエリ」と「非相関サブクエリ」は、データ分析やレポート作成において非常に役立つツールです。この記事では、これらのサブクエリが何であるか、どのように使い分けるべきかについて深く探ります。
目次
サブクエリとは
サブクエリとは、SQLのSELECT文内で別のSELECT文を使うことです。これにより、より複雑なデータ操作やデータ抽出が可能になります。
相関サブクエリと非相関サブクエリの基本的な違い
相関サブクエリと非相関サブクエリは、いずれもクエリ内での小さなクエリですが、動作の仕方が異なります。
特性 | 相関サブクエリ | 非相関サブクエリ |
---|---|---|
外部クエリとの関係 | 外部クエリの結果に依存 | 外部クエリの結果に依存しない |
実行回数 | 外部クエリの行数分 | 一度だけ |
使用場面 | 行ごとの詳細な比較 | 一括処理 |
相関サブクエリの特徴
相関サブクエリは、外部クエリの各行に対して実行されます。それゆえに、外部クエリの結果に依存する形になります。
SELECT column1 FROM table1 WHERE column2 = (SELECT column2 FROM table2 WHERE table2.column3 = table1.column3);
使用例: 商品と価格
例えば、商品ごとに最も新しい取引価格を知りたい場合、相関サブクエリを使います。
SELECT 商品名, 取引日, 価格 FROM 取引
WHERE (商品名, 取引日) IN (
SELECT 商品名, MAX(取引日) FROM 取引 GROUP BY 商品名
);
非相関サブクエリの特徴
非相関サブクエリは、外部クエリとは独立して一度だけ実行されます。
SELECT column1 FROM table1 WHERE column2 IN (SELECT column2 FROM table2);
使用例: 在庫と注文
例えば、在庫が10未満の商品名を抽出したい場合、非相関サブクエリを使います。
SELECT 商品名 FROM 在庫 WHERE 商品名 NOT IN (SELECT 商品名 FROM 注文 WHERE 数量 >= 10);
まとめ
相関サブクエリと非相関サブクエリは、それぞれ独自の利点と使い道があります。相関サブクエリは外部クエリの各行に対して個別に実行され、より詳細なデータ分析に使用されます。一方で、非相関サブクエリは一度だけ実行され、大量のデータに対する一括処理に便利です。用途に応じて適切なサブクエリを選ぶことが重要です。
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