この記事では、時系列データに特化したデータベースの紹介と、それに関連するSQL処理の解説を行います。時系列データは金融、気象、IoTなど多くの領域で用いられていますが、一般的なRDBMSではその処理に苦労することが多いです。そこで、今回は特に時系列データに強いデータベースとそのSQL処理について解説します。
目次
なぜ時系列データ特化型データベースが必要か
一般的なリレーショナルデータベース(RDBMS)は多目的に使用できますが、時系列データに関してはパフォーマンスやデータの扱いやすさで問題があります。時系列データに特化したデータベースが求められる背景には以下のような理由があります。
- 高頻度でデータが生成・更新される
- 時間に関連した集計や分析が必要
- 過去のデータと容易に比較できるようなストレージが求められる
主な時系列データベースの種類
時系列データベースはいくつかの種類があります。主なものとしては、以下のようなデータベースが挙げられます。
データベース名 | 特徴 |
---|---|
InfluxDB | 高い書き込みパフォーマンス |
TimescaleDB | PostgreSQLをベースにした拡張性 |
OpenTSDB | 分散型でスケーラビリティが高い |
SQLでの時系列データ処理の基本
時系列データを効率よく扱うSQL処理にはいくつかのテクニックが存在します。
時間範囲の指定
時系列データを扱う際、特定の時間範囲でのデータを取得するケースが多いです。
SELECT * FROM time_series_table WHERE time >= '2021-01-01' AND time <= '2021-12-31';
時系列データの集計
時系列データの集計では、通常、時間単位での集計が行われます。以下は日単位での集計の一例です。
SELECT DATE(time) as date, AVG(value) FROM time_series_table GROUP BY DATE(time);
まとめ
時系列データは多くの業界で用いられており、一般的なRDBMSでの処理には限界があります。そこで、時系列データに特化したデータベースが注目されています。これらのデータベースでは、時間に関連した高度なSQL処理が可能であり、高いパフォーマンスと効率性が期待できます。
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