Excel VBAを使用して、ファイルの作成元やソース情報をファイル名に自動で追加することは、データの整理や追跡に非常に役立ちます。この記事では、その具体的な手法について詳しく解説します。具体的なコード例とその詳細な解説、さらには応用例を含め、深い理解を目指してください。
Excel VBAの基本
Excel VBA（Visual Basic for Applications）は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
基本的な手法
Excel VBAを使用してファイル名に情報を追加するには、以下のステップに従います。
1. ファイルの現在のパスと名前を取得
2. 追加したい情報を取得または設定
3. 新しいファイル名を作成
4. ファイル名を変更
基本的なコード例
Sub AddInfoToFileName()
Dim OriginalPath As String
Dim NewFileName As String
Dim SourceInfo As String
' 現在のファイルのパスと名前を取得
OriginalPath = ThisWorkbook.FullName
' ソース情報を取得（この例では"SampleSource"とする）
SourceInfo = "SampleSource"
' 新しいファイル名を作成
NewFileName = Left(OriginalPath, InStrRev(OriginalPath, ".")) & SourceInfo & ".xlsx"
' ファイル名を変更
Name OriginalPath As NewFileName
End Sub
コードの詳細解説
このコードは、現在のExcelファイルの名前に「SampleSource」という文字列を追加するものです。
– `ThisWorkbook.FullName`：現在のワークブックのフルパスを取得します。
– `Left`と`InStrRev`：ファイル名の拡張子の前に情報を追加するために、拡張子の位置を特定します。
– `Name`：ファイルの名前を変更するためのVBAの命令です。
応用例
応用例1: 作成日付をファイル名に追加
Sub AddCreationDateToFileName()
Dim OriginalPath As String
Dim NewFileName As String
Dim CreationDate As String
' 現在のファイルのパスと名前を取得
OriginalPath = ThisWorkbook.FullName
' ファイルの作成日付を取得
CreationDate = Format(ThisWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Creation Date"), "yyyyMMdd")
' 新しいファイル名を作成
NewFileName = Left(OriginalPath, InStrRev(OriginalPath, ".")) & CreationDate & ".xlsx"
' ファイル名を変更
Name OriginalPath As NewFileName
End Sub
応用例2: ユーザー名をファイル名に追加
Sub AddUserNameToFileName()
Dim OriginalPath As String
Dim NewFileName As String
Dim UserName As String
' 現在のファイルのパスと名前を取得
OriginalPath = ThisWorkbook.FullName
' ユーザー名を取得
UserName = Environ("USERNAME")
' 新しいファイル名を作成
NewFileName = Left(OriginalPath, InStrRev(OriginalPath, ".")) & UserName & ".xlsx"
' ファイル名を変更
Name OriginalPath As NewFileName
End Sub
応用例3: セルの情報をファイル名に追加
Sub AddCellInfoToFileName()
Dim OriginalPath As String
Dim NewFileName As String
Dim CellInfo As String
' 現在のファイルのパスと名前を取得
OriginalPath = ThisWorkbook.FullName
' A1セルの情報を取得
CellInfo = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("A1").Value
' 新しいファイル名を作成
NewFileName = Left(OriginalPath, InStrRev(OriginalPath, ".")) & CellInfo & ".xlsx"
' ファイル名を変更
Name OriginalPath As NewFileName
End Sub
まとめ
Excel VBAは、情報の自動化や整理に非常に便利なツールです。今回紹介した方法を基に、さまざまな情報をファイル名に追加することで、データ管理をさらに効率的に行うことができます。是非とも実際の業務に応用してみてください。
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